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はじめに
去る2023年8月31日、ServiceNowの開発者向けイベント「ServiceNow Japan Hackathon 2023」が開催されました。過去最多となる31チーム、194名のご参加もあり、盛会のうちに終了しました。
運営チームより、開催レポートをお届けします。
ハッカソンとは
ハッカソンとは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を掛け合わせた造語です。エンジニアが、限られた時間の中で、アプリケーションのアイデアを考え、プロトタイプアプリケーションを開発し、プレゼンテーションとして競うコンテストイベントです。
ServiceNowでは、2018年より開催しており、毎年参加チームの成果物のレベルが向上してきており、本年もどういったアイデアが登場する非常に楽しみにしておりました。
参加チームの多様性も年々増しております。内訳としては、ユーザー企業12チーム、パートナー企業18チーム、アカデミック1チームと、幅広いチームからの参加があり、昨年の26チーム参加を超える形となりました。
今年のテーマと開催方式
テーマ… AIと自動化
昨今のGenerative AIの台頭により、さらに注目を集めるAI技術。ServiceNowプラットフォームと組み合わせることで、人々の業務や社会生活をより良くする自動化アプリケーションを具現化します。
本テーマにおける…
AIの定義:Predictive Intelligence、NLU(自然言語理解)、サードパーティー製AIとの連携等
自動化の定義:システム連携、RPA、ワークフロー等
今回は、オンラインとオフラインを併用して開催しました。8/23にオンラインでキックオフし、8/30までの1週間を開発期間として、各チームがそれぞれ準備を行いました。
開発期間中の技術サポート体制として、ServiceNowコミュニティ開発者フォーラムを利用し、「hacknow23」のラベルをつけて投稿すると、ServiceNowのグル(Guru)担当社員が、実装方式の質疑対応を行いました。また、日々の開発状況をX(旧Twitter)上にて、ハッシュタグ #hacknow23 をつけて投稿いただき、リアルタイムで投稿する開発者の方もいらっしゃいました。8/31には、東京都内の泉ガーデンギャラリーに集合、プレゼンテーションを競い合いました。
鈴木正敏 ServiceNow 執行役員社長
1次審査
1次審査では、31チームが、6グループに別れて、グループ内で相互審査をおこないました。
チームも多様で、常連参加チームや、新人研修を経て本配属されたばかりの若手チーム、ユニークなユニフォームで揃えたチームなど多様性に富んでいました。
広島大学と慶應義塾大学による混成のアカデミックチームからの参加もあり、社会人エンジニアと混じって、学生ならでは視点でのアイデアを披露していました。
アカデミックチーム
澤円氏 講演「人間は何のために生きるんだっけ?
〜テクノロジーと共存するためのヒント〜」
澤円氏
特別講演として、澤円氏(株式会社圓窓代表)をお招きしリモート講演をいただきました。澤氏は、日本マイクロソフト株式会社テクノロジーセンター長として長年活躍され、現在は株式会社圓窓を設立、エンジニアを応援する講演や、一般社団法人生成AI活用普及協会の理事をされており、今回のハッカソンのテーマである「AIと自動化」と関連づけて講演いただきました。X(twitter)を活用して、会場の参加者と質疑応答を交えるなどインタラクティブなセッションとなりました。
講演内容を簡単にご紹介します。
最初、ヒッピー映画のイージーライダーの世界を紹介、主人公が宇宙人は既に地球に来ているという説を説いていた。当時アメリカはヴェトナム戦時下で、社会が疲弊していくとテクノロジーに頼りたくなる傾向がある、という。
組織作りがコミュニティへ変化してきている、コミュニティづくりの教科書として以下を紹介。
ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書
AIが一般化してきた際に、人間がやるべきことは何か。洗濯機の機能は進化しているが、洗濯をするという中心的な機能以外は、非常に細かい洗濯の課題を解決するような機能が追加されている。
これからは、課題がパーソナライズされていく社会になっていくため、観察とアクションに意志を加えてやるのが人間の仕事である。仕事のための仕事をAIに任せる 社会に貢献するためにAIを使おう。
観察はどのようにすればいいだろうか。そのためのOODA(ウーダ)ループを紹介。Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(意思決定)、Act(行動)の頭文字を取った略称。
観察して行動する事例として、IKEAのthisAblesという取り組みを紹介。障がい者が家具を使うにあたって不便に思っている点を観察して、補助するアタッチメント等を商品化することでよりIKEAの家具を使ってもらいおうという取り組みだった。じっくり観察することで、課題を発見できる。
センスは発信することで磨かれる、 アウトプットしよう。アウトプットすればフィードバックをもらって、改善していくことができる。
SF映画ブレードランナーを紹介。レプリカントと呼ばれるアンドロイドを人類は開発したが、彼らの寿命は4年に設定されており、将来がないことにレプリカントは反乱を起こした。人間らしさとは、未来があることなのかもしれない。人間がやるべきこと 素敵な未来を作りましょう、というメッセージを投げかけて講演は締めくくられました。
2次審査
1次審査の結果、14チームが進出しました。審査員と参加者全員の前で、、開発したアプリケーションのコンセプト、デモ、今後の拡張性についてプレゼンテーションを行っていただきました。
ChatGPTや画像生成AIと連携したチームも多く、テーマに沿った高度なプロトタイプアプリケーションが披露されました。
デロイトチーム
優勝チーム エクシオ・デジタル ソリューションズ(チームEDS)
第2位 NTT データ(Salon de Now)
第2位ファーストQAシステムズ(FirstQA)
入賞
第4位 … デロイトトーマツコンサルティング(チームデロイト)
第5位 … 富士通(Kozuchi Now)
第6位 … EY Japan(BBWWNOW)
第7位 … NTTデータグループ(AItoMATEs NTTD)
第7位 … DXCテクノロジー・ジャパン(NXC Freshers)
特別賞
テーマとの関係性…ファーストQAシステムズ (FirstQA)
利用者に対する革新・創造・貢献(2チーム)… DXCテクノロジー・ジャパン(NXC Freshers)、三井情報 (若虎)
技術先進性…デロイトトーマツコンサルティング (チームデロイト)
ユニフォーム賞 …エクシオ・デジタルソリューションズ (チームEDS)
アイディア賞…インテージテクノスフィア (ITSP)
コラボレーション賞(2チーム)…日産自動車 (MobTech)、DXCテクノロジー・ジャパン (NXC Freshers)
人気投票賞…DXCテクノロジー・ジャパン (NXC Freshers)
審査員総評
高山審査員は以下のように総評しました。
参加チームがアプリ開発に選んだテーマが結果的に5つのトピックに集約されているのが興味深い点でした。
- IT開発業務のDX
- 翻訳業務のDX
- 日常生活のDX
- 教育現場のDX
- 工事または製造現場のDX
これが示すのは「今の日本という市場が抱えている大きな問題がこの5つに集約される」という点です。それを気づかせて頂いた事で、明日からの日常業務で役立つとも思いますし、是非とも皆さんの「この5つの課題にアドレスすると、自社の売上があがるかも」という目線で取り組んで頂ければ、商談につながる可能性があるのではないでしょうか。
また、今回あがったアイデアの「組み合わせ」ができたら素晴らしいと思いました。例えば、「音声病態分析とLINE/ Virtual Agentからの入力や、メンタルスコア(センチメントアナリシス)や、メンタルヘルス採点」という仕掛けを、「校務支援システム」や「日誌作成支援」に導入したら、過激に高度なアプリになるのではないでしょうか。また、「自動画面作成や自動ワークフロービルダー作成機能」を「工事管理高度化機能や、製造現場品質改善業務機能」と統合したら、これまたかなり過激に高度なアプリになる可能性があります。ServiceNowエコシステムの横の繋がり、ネットワークを構築頂いて、「日本のDXをもっとググッと前に進めるところにご貢献」いただけれければ幸いです。
ネットワーキングとクイズ大会
まもなくリリースとなるVancouver リリースでも、生成AI機能の実装が予定されていることもあり、今回のテーマである「AIと自動化」との関連性が高いため、ソリューションコンサルタントからのデモをクイズ形式で楽しんでいただきました。
Vancouver リリースについては、10/6(金)開催のSNUGミートアップ Vancouverとアップグレード, 2023年10月6日(金) 14:00 | Meetupでも紹介を予定しております。参加受付中!
参加者からの参加レポート
参加チームからの参加レポートを募集しております。
9月中に公開いただきますと、ServiceNowよりロゴ入りグッズをプレゼントします。
こちらにリンクを掲載しますので、ぜひ事務局までご連絡ください。
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