keisuke miya
Tera Contributor

SeviceNow User Group(SNUG)の皆様、こんにちは!
2025年度ユーザー会分科会 デザインチームの宮澤です。

7月の分科会活動では、デザインチームが集まり、ワークショップ形式で「カスタマージャーニーマップ」を作成しました。
この投稿では、ワークショップの内容を以下3点に分けてご報告します。

  1. カスタマージャーニーマップとは?
  2. ワークショップで実践したこと
  3. ワークショップの感想とSNUGについて

 

1. カスタマージャーニーマップとは?

特徴:
カスタマージャーニーマップは、ユーザーの行動とそれに伴う感情の変化を時系列でマッピングしたものです。
ユーザーが製品やサービスを使ってなんらかの目標を達成しようとする中で、その時の感情や思考を追うことで、本当に必要なニーズや見落とされがちな問題点を把握します。

作成するメリット:
・顧客体験を俯瞰し、ユーザーと製品との顧客接点(タッチポイント)を明確にできる
・組織全体で顧客体験に対する共通認識が生まれ、ブランドイメージに一貫性をもつ

※ UX領域において、○○マップという言葉をよく耳にしますが、それぞれの違いについて簡単に補足します。※1
・エンパシーマップ:設計初期段階でユーザーの感情をマッピングしたもので、まずはユーザーに「共感」するために用います
・エクスペリエンスマップ:内容はカスタマージャーニーマップと類似しますが、特定の製品やサービスには依存しない点が異なります。このエクスペリエンスマップについては、Knowledge25の要約記事が参考になります。※2

2. ワークショップで実践したこと
以下4つのステップでカスタマージャーニーマップを作成しました
① ペルソナの設定
仮想のユーザーをペルソナに設定する。※3
※本来はペルソナ設定前にユーザー調査を実施し、行動パターンや価値観も含めますが、今回のワークショップでは割愛しています

② Problem Statementの書き出し ※4,5
解決すべきユーザーの問題を明確にするため、下記の要素を書き出す。
・【チーム/ロール】 例:在宅勤務中の従業員は、
・【理由/原因】   例:業務用PCが不具合で使えなくなったため、
・【問題/タスク】  例:社内IT担当に問い合わせたいが、どこに連絡すべきか分からない
・【ネガティブ影響】  例:PC復旧ができず、業務が中断する

③ カスタマージャーニーマップの作成 ※6
・ユーザー視点の顧客体験をステージごとに区切り、各ステージでのユーザーの行動、および感情の変化を書き出す
・各ステージの課題や、特にネガティブな感情を抱くタッチポイントを洗い出し、それに対する解決策を記載

④ プロトタイプのドラフト作成
・製品のプロトタイプイメージを描画する

 

3. ワークショップの感想とSNUGについて
スケジュールなどに追われると、つい技術者視点で実装作業から始めてしまいがちですが、改めて顧客体験を一連の旅(ジャーニー)と捉えることで、見落としていた課題(例えばアクセシビリティへの配慮)に気づくことができると実感しました。
また、担当部門ごとの顧客体験の分断を防ぐためにも、サイロを越えた意見交換がUXデザインには重要だと考えます。

SNUG カスタマージャーニーマップ.jpg

ユーザー会分科会 デザインチームメンバー 


最後に、この2025年度のユーザー会分科会についてご紹介します!
私はデザインチームに6月から途中参加し、チーム内の定期的なディスカッションを通じて、多くの視点や新たな気付きを得ています。トピックを持ち寄っての議論や、それぞれの取り組みの共有を気軽に行えることがユーザーグループの大きな魅力だと感じています。

今後も楽しみながら活動していきます!

【参考サイト・文献】
※1 https://www.nngroup.com/articles/ux-mapping-cheat-sheet/
※2 https://www.servicenow.com/community/user-experience-sig/experience-mapping-for-non-uxers-genai-edit...
※3 安藤 昌也 (2016年),『UXデザインの教科書』,丸善出版
※4 https://www.servicenow.com/community/user-experience-sig/k25-session-move-faster-design-smarter-ai-e...
※5 https://www.nngroup.com/articles/problem-statements/
※6 https://www.nngroup.com/articles/customer-journey-mapping/

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