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(本稿は、こちらのBlog記事の翻訳です)
Yokohama リリースでは、Process Mining へのアクセスを広げるとともに、プロセス改善の機会を発見するまでの道筋をさらに効率化する、さまざまな機能強化が導入されました。
Xanadu リリースでは、非効率なプロセス遷移における作業メモをクラスタリングする機能を導入しました。たとえば、「進行中」から「解決済み」への移行が遅いケースや、作業が 2 つのグループ間を行き来してばかりいるようなケースが、非効率な遷移の一例です。こうしたケースの作業メモをクラスタリングすることで、プロセス改善の機会を特定する作業が効率化されました。
そして Yokohama リリースでは、これをさらに一歩進めました。クラスタごとの作業メモを要約する Now Assist スキルを新たに追加し、全体プロセスのどこをどのように改善すべきかを、これまで以上に簡単に特定できるようになりました。
直近の数回のリリースでは、プロジェクト作成や改善機会の導入に向けたGuided Setup(ガイド付きセットアップ)体験の提供によって、お客様が価値を得るまでの時間を大幅に短縮してきました。
Yokohama リリースでは、新たにプロセス構成レコードに対するガイド付きセットアップ体験が追加されました。たとえばインシデント、HR ケース、需要管理など、分析したいすべてのプロセス(テーブル)に対して、基本的な設定や構成を保持するプロセス構成レコードを作成する必要があります。
この構成レコードでは、根本原因分析、クラスタリング、作業メモ分析に使用するフィールドの定義などを行います。また、プロセス構成レコード上では、改善機会も定義でき、他のユーザーが同様のプロセスを分析する際にインポートして再利用できるようになります。
ServiceNow Store に用意されている各種ワークフロー向けの Process Mining コンテンツパックには、多くのプロセス構成レコードが含まれていますが、自社で独自に構築したプロセスなど、コンテンツパックが提供されていないケースでは、この新しいガイド付き体験を通じて、簡単にプロセス構成レコードを作成できるようになります。
新しいガイド付きエクスペリエンスでは、プロセス構成レコードの作成が簡単になるだけでなく、特定の設定を構成することで、組織内の他のユーザーが特定のプロセスに対するプロジェクトを作成し始める際に、推奨事項として提示されるようにすることも可能です。
たとえば、プロセスの業務専門家(SME)や Process Mining 管理者として、アクティビティの定義やブレイクダウンに使用する推奨フィールドを設定することができます。こうしたより指針的な体験により、より多くのユーザーが Process Mining のインサイトを活用できるようになります。
今回の機能強化の中でも特筆すべきは、いくつかの非常に具体的かつ一般的なユースケースに基づき、お客様からのフィードバックを反映して実装されたものです。
まず最初に紹介したいのは、プロジェクトのマイニング実行前に遷移フィルターを適用できる機能です。遷移フィルターは Process Mining における非常に強力な機能であり、プロセス内の特定のステップやその間の所要時間を利用して、必要なプロセスデータを絞り込んで抽出することができます。
たとえば、多くのお客様はこの遷移フィルターを活用して、インプログレス(進行中)からリゾルブド(解決済み)へと移行するのに 2 分以上 15 分未満かかっている作業だけを抽出し、自動化の機会を見つけるといった使い方をしています。
Yokohama リリース以前は、遷移フィルターはプロジェクトをマイニングした後にアナリストワークベンチ内でのみ適用できるものでした。しかし Yokohama では、プロジェクトのマイニング前に遷移フィルターを適用できるようになりました。これにより、より対象を絞ったプロジェクトを作成でき、各プロジェクトに含める必要のあるデータ量を大幅に削減することが可能になります。
この機能が特に役立つユースケースの一つが、「特定のチーム/グループが関与していたすべての状況を表示する」といった分析です。
この機能が追加される以前は、すべてのレコードを含んだプロジェクトを最初に作成し、その後でフィルターを適用する必要がありましたが、もはやその手間は不要になりました。
さらに、「空である(is empty)」「空でない(is not empty)」「OR 条件」など、新たな遷移フィルタータイプも追加され、さらに幅広いユースケースに対応できるようになりました。
次に、ジャーナルフィールドおよび文字列(string)フィールドをグループ化されたアクティビティ定義として使用できる機能が追加されました。この強化によって、エージェントの応答時間や反応時間の分析が可能になります。誰かがレコードに対してアクションを取った場合、通常は作業メモやコメントが更新され、それが行動が行われた唯一の証拠となることが多いからです。
この新たな機能強化により、作業の割り当てなど他のプロセスステップと関連付けて、エージェントの反応・応答時間を特定、可視化、分析できるようになります。たとえば、「作業が割り当て済みの状態に移ってから、顧客への最初の連絡までにどれだけ時間がかかったか」といった問いにも答えられるようになります。
このユースケースでは、可視化されたプロセスマップ上に複数のアクティビティ定義を配置する必要があります。状態変更を表すアクティビティ定義と、作業メモやコメント更新を表す別のアクティビティ定義の両方を使うケースが一般的です。
実際、Xanadu リリースでは「ビュー(views)」という概念が導入され、アナリストワークベンチ上で複数のアクティビティ定義をオン/オフで切り替えられるようになりました。そして Yokohama では、同時に発生する複数のアクティビティがマップ上でどのように表示されるかについて、さらに細かい制御が可能になりました。
たとえば、従来のリリースでは、状態変更とアサインメントグループの変更が同時に発生した場合、アルファベット順で先に来る「assignment group」の変更がマップ上で先に表示されていました。この表示順が直感に合わず、混乱を招くケースもありました。
Yokohama リリースでは、各アクティビティ定義に「表示順序(order)」の値を設定できるようになり、どのアクティビティを先に表示するかを制御できるようになりました。
以上が、Yokohama リリースにおける Process Mining の注目ポイントの一部です。ほかにも、たとえば Summary and Insightsページでの改善機会カードビューの復活や、ブレイクダウンフィールドとして整数型を使用できるようになるといった機能強化もあり、特に再割り当て回数の分析などに非常に役立ちます。
これらの機能強化のライブデモにご興味があれば、ぜひ、Process Mining Academyのセッションをご覧ください。
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