Toru Inoue
ServiceNow Employee
ServiceNow Employee

※本記事は、ServiceNowのパートナー様より寄稿いただいたものをServiceNow社員が代理で投稿しています

 

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日本語のナレッジ記事を検索する際に入力したキーワードは記事に存在しているにもかかわらず、検索結果として、その記事が見つからない場合がある事に気づいている方もいると思います。 “なぜ” そうなってしまうのか原因がよくわからないこともあると思います。 ここで、その原因とServiceNowで対応方法を紹介したいと思います。

例 1
キーワード 「従業員生産性」 で検索したが、結果として「記事が見つからない」と表示されました。

find_real_file.png

 

検索結果:

find_real_file.png

 

例 2
キーワード 「ITに接続」 で検索したが、結果として 「記事が見つからない」 と表示されました。

find_real_file.png

 

検索結果:

find_real_file.png

 

検索キーワードがヒットしない原因:

ServiceNowは、「Zing検索エンジン」 を使用して検索処理を行っています。 Zingの検索エンジンが自動的に記事の単語を言語によって “スペース区切り” または “単一の文字” に分割して、テキストインデックスを作成します。

ServiceNowのOOTB設定では、日本語に対して “テキストインデックス” の設定がされてないため、検索結果が表示されない現象が起きてしまいます。

 

検索エンジンの改善:

単語は日本語のピクトグラムなどの単一の文字で “テキストインデックス” を生成して、Zing検索エンジンにて以下のように構成をする事で、検索結果を向上することができます。こちらの構成を生成するにはAdmin権限が必要です。

  1. テーブルのテキストインデックスを有効にします。
  2. 日本語のトークナイザーを使用するようにテーブルを構成します。
  3. テーブルのテキストインデックスを再生成します。

 

1.    テーブルのテキストインデックスを有効にします。

管理者は、以下の手順でテーブルのテキストインデックスを有効にする事で、ナレッジのテーブルレコードから文字列値を検索して結果を表示することができます。

テキストインデックスを有効にする手順:

①[システム定義]> [辞書]に移動します。

find_real_file.png

 

②テーブル名 「kb_knowledge」を検索し、列名が “空白” で タイプが “コレクション” のレコードをクリックして、辞書エントリを開きます。

find_real_file.png

 

③「そのテーブルのテキストインデックス」チェックボックスをONにします。

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2.    日本語のトークナイザーを使用するようにテーブルを構成します。

Zing検索エンジンの日本語検索では “Kuromoji Japanese tokenizer” を使用します。日本語のトークナイザー属性は、デフォルトでは “アクティブ” になっていますが、それを使用するように個々のテーブルを再構成してから、テキストインデックスを再生成する必要があります。

トークナイザーを使用するようにテーブルを構成手順:

①「テキストインデックスを有効にする手順 ③」 で開いた画面の下にスクロールして「属性」タブをクリックします。

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②「新規」ボタンをクリックして、新規属性を追加する画面を開きます。

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③「属性」の虫眼鏡をクリックして、「Text index tokenizer language」レコードをクリックします。

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④日本語のトークナイザー「値」として、「ja」入力します。

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⑤「送信」ボタンをクリックします。

 

3.    テーブルのテキストインデックスを再生成する

システムのデフォルトの設定では、毎日のスケジュールで “テキストインデックス” を維持します。 通常、これらの値を変更する場合は、テキストインデックスを手動で再生成する必要があります。

注意:
テキストのインデックス作成は、リソースを大量に消費するタスクであり、完了するまでに時間がかかる場合があります。インデックスを再生成するまで、古い表示値をテキスト検索すると結果が生成され、新しい表示値を検索しても結果は表示されません。

テキストインデックスを再生成手順:

①[システム定義]> [テキストインデックス]に移動します。

②「kb_knowledge」テーブル名を検索して、レコードを開きます。

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③「テーブルインデックスの再生成」リンクをクリックします。

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④テキストインデックス生成処理が完了された連絡を受けたい場合、適切なメールアドレスを入力して、「OK」ボタンをクリックします。

find_real_file.png

 

4.    ナレッジ検索結果が再度確認

例 1
キーワード 「従業員生産性」 で検索したが、結果として「記事が見つかった」と表示されました。

find_real_file.png

 

例 2
キーワード 「ITに接続」で検索したが、結果として「記事が見つかった」と表示されました。

find_real_file.png

 

いかがでしたでしょうか?

 

紹介させていただいた方法で日本語のキーワード検索を改善することにより、お客様のナレッジ管理機能の有効活用が加速したことを実感しております。

 

DXCテクノロジーはServiceNowのグローバルエリートパートナーの1社です。

ServiceNow導入・活用推進において豊富な実績があり、日本を含むアジアパシフィック地域においてServiceNow社から2020年のRegional Partner Awardを受賞しているほか、お客様からも高い評価(5段階評価の平均で4.6)をいただいています。

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