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Yui Nomura
ServiceNow Employee
ServiceNow Employee

ServiceNow Impactをご契約中のお客様は、インスタンス監視ツール「Instance Observer」をご存知でしょうか? もしかしたら、これまであまり使いこなせていなかった方もいらっしゃるかもしれません。

 

実は最近、Guidedユーザーでも特に重要なポイント6つに絞って「アラート機能」が使えるようになりました! というわけで、今回のブログではInstance Observerのアラート機能にフォーカスして、カスタマーサクセスマネージャーの野村よりご紹介したいと思います。

 

1. Instance Observerの基本と導入メリット

Instance Observer (以下IO) を知らない方もいらっしゃると思いますので、まずは基本情報をお伝えします。IOは、単なる監視ツールではありません。お客様のServiceNow環境を深く理解し、問題解決を加速するための基盤を提供します。

 

🛡 インスタンスを保護する「オフインスタンス設計」
IOは、オフインスタンスの製品として設計されています。そのため、問題が発生した場合でも、インスタンスの可用性とは無関係に、実用的なデータにアクセス可能となります。

 

🔎 過去のデータに基づいた分析力
IOは、メトリクスを24時間体制で収集しています。 Impact Guidedユーザーの方は、最大45日分の過去のデータにアクセス可能です。これにより、過去のパッチやファミリーバージョンのアップグレードがインスタンスのパフォーマンスにどのような影響を与えたかを確認し、傾向分析を行うことができます。


🚀 迅速な問題解決への貢献

  • 自己解決の促進: ユーザー自身が問題を解決するために重要な情報を収集するのに役立ちます。
  • ケース解決の加速: ServiceNowへのサポートケース提出時、IOが提供する適切なメタデータを添付することで、ケースの解決を迅速化させることが可能です。


2. 利用対象者・アクセス方法
IOは、ServiceNow ImpactのGuidedプラン以上をご契約のお客様に提供されているツールです。
Impact Guidedのご契約者様の利用可能なユーザー数は最大5名まで。必要に応じて追加ライセンス(Add-On)で利用できる人数を増やすことも可能です。


利用対象がわかったところで、実際にアクセスしてみましょう。IOはImpactプラットフォーム(別称IDE) のPlatform Health> Monitoring セクションからアクセスできます。画面右の[Go to Instance Observer]ボタンをクリックします。

Platform-health-monitor-Impact-10-30-2025_10_27_AM.png

 

アクセスするには、IO用のロールの付与が必要です。管理者がユーザー管理画面からロールを割り当てることで、対象ユーザーが利用可能になります。

割り当て方法はこちらの記事をご参照ください: 「Instance Observer: アクセス方法


3.アラート機能とは?Guidedユーザーも利用可能に!
これまでアラート機能は上位プラン限定でしたが、2025年8月よりGuidedプランでも利用可能になりました!
アラート機能を活用することで、インスタンスの異常をリアルタイムで検知し、メールやSMSで即時通知を受け取ることができます。


アラート機能のメリット

  • 事前のアラート受信: パフォーマンスメトリクスが潜在的な問題を示した場合に通知を受け取ることができます。これにより、インシデントや問題が発生する前にプロアクティブに警告を受け取ることが可能になります。
  • カスタムしきい値設定の自由: ユーザーの皆様が監視したいメトリクスに対して希望するしきい値を設定できます。
  • アラート条件の多様性: アラート条件を、履歴中央値 (Historical median)、移動平均 (Moving average)、または中央絶対偏差 (Median absolute deviation) に基づいて設定できます。

 

Impact Guidedユーザーが使えるアラート機能とは?
以下の6つのアラート機能が利用可能です。

 

アラート名 説明
インスタンス応答時間 (Response Time - Instance) インスタンスの応答時間の履歴パターン、または移動平均に基づき、特定の期間における履歴中央値を超える異常が検出された場合にアラートを通知します
イベントキュー (Event Queue) イベント処理のバックログが特定の制限値を超える、かつ(または)処理済みイベント数が特定の制限値を下回った場合、一定期間ごとにアラートを通知します
データベース応答時間 (Database Response Time) データベースの応答時間の履歴パターン、または移動平均に基づき、特定の期間における履歴中央値を超える異常が検出された場合にアラートを通知します
デフォルトセマフォ 平均 (Default Semaphore (Mean)) 過去のパターンやデフォルトのセマフォ平均値* に基づいて異常が検出された場合、特定の期間内に最大同時実行数の限界値に特定の倍率で接近している場合にアラートを通知します
デフォルトセマフォ キューの深度 (Default Semaphore (Queue Depth)) 特定の期間内に、過去のパターンに基づいて特定の要因で異常が検出された場合にアラートを通知します
長時間実行のジョブ (Long Running Jobs)  過去のパターンに基づいて異常が検出された場合、またはいずれかのノードでジョブが所定の時間を超えて実行されている場合にアラートを通知します

 

アラートの設定方法

  1. IOにログインし、「Alerts」タブを開く
    NOC-Dashboard-Instance-Observer-10-20-2025_03_33_PM.png
  2. 「Configure Alerts」をクリック
    NOC-Dashboard-Instance-Observer-10-20-2025_03_34_PM.png
  3. 対象インスタンスを選択
    Configure-Alerts-Instance-Observer-10-20-2025_03_34_PM.png
  4. All Alertsタブの中から、構成したいアラートを選択・クリックし、アラート条件となるメトリクスとしきい値を設定(例:セマフォが80%以上で5分以上続いたら通知)。値を入力して[Simulate Chart]ボタンをクリックするとアラートが何回発生するかシュミレーションできます。
    Configure-Alerts-Instance-Observer-10-20-2025_03_34_PM (1).png

     

  5. [Set Notification]をクリックし、通知方法を選択(Email, SMSなど)
    Configure-Alerts-Instance-Observer-10-20-2025_03_34_PM (2).png
  6. [Review & Create] をクリックして設定内容を確認後、 [Create Alert] ボタンをクリックして設定完了
    Configure-Alerts-Instance-Observer-10-20-2025_03_34_PM (3).png

 

4.アラートが来たらどうしたらいい?

実際にIOからアラートが来たら次にどうしたらいいでしょうか?


もしServiceNowを内製で導入・保守されているのであれば、お客様自身でアラートの内容を確認し、問題と捉える場合にはNow Supportでケースを作成してください。
そうではなく、外部のパートナーに保守を委託しているのであれば、その保守担当者とコミュニケーションをとってください。

 

5. もっとIOを知るには? 

Impact で提供しているアクセラレーター「Intro to Instance Observer」を申し込んでいただくことで、弊社のコンサルタントがデモを通じてIOの操作を習得できる1時間のセッションを提供いたします。質疑応答時間も設けております。ぜひ奮ってご参加ください!

 

今すぐ簡単に概要を知りたい方は動画をご覧ください。

 

 

その他の動画:

 

※Youtubeは動画右下の設定ボタンより音声トラックおよび字幕の指定が可能です。字幕は一度英語を選択後、同じメニューの自動翻訳ボタンから日本語を選択していただけます。

 

6.まとめ
Instance Observerは、インスタンスの状態をリアルタイムで把握し、問題の兆候をいち早くキャッチできる頼れるツールです。
特にImpact Guidedプランでもアラート機能が使えるようになった今、ぜひ活用してみてください!

 

※本記事はImpactのご契約のお客様向けに作成しております。Impactについて詳細はこちら