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本記事では、ServiceNow を多言語環境で利用する際によく寄せられる質問とその回答をまとめています。
グローバル展開や非英語環境での導入を検討されている方、また多言語対応に関する基本的な考え方を整理したい方の参考になれば幸いです。
Q1. ServiceNow のローカリゼーションとは何ですか?
ServiceNow におけるローカリゼーションとは、ユーザーの言語や地域設定に応じて、UI 表示、日付形式、通貨、システムメッセージなどを適切に表示する仕組みです。
主に以下の設定によって制御されます。
- 言語(Language)
- ロケール(Locale)
- タイムゾーン(Time zone)
詳細については、システムローカリゼーションの構成をご参照ください。
Q2. 言語(Language)とロケール(Locale)の違いは何ですか?
-
言語(Language)
UI の表示言語を制御します(例:日本語、英語)。 -
ロケール(Locale)
日付・時間・数値・通貨などの表示形式を制御します。
例:
UI を日本語に設定していても、ロケールを US に設定すると、日付形式は「MM/DD/YYYY」で表示されます。
Q3. 言語プラグイン(Language Pack)とは何ですか?
言語プラグイン(Language Pack)は、ServiceNow の標準 UI(ラベル、メッセージ、選択肢など)を翻訳するためのパッケージです。
現在は23 言語がサポートされています。言語を有効化する手順については、製品ドキュメントをご確認ください。
例:日本語言語パックをインストールした場合
- プラットフォーム標準(OOTB)の UI 翻訳が一括でインストールされる
- 個別プラグインごとの再処理は不要(ITSM、HR、CSM など)
- カスタムアプリやカスタムメッセージ、コンテンツ(KB、カタログなど)は対象外
Q4. カスタム項目は自動で翻訳されますか?
いいえ。カスタムフィールドやカスタムテーブルの項目は自動では翻訳されません。
これらの翻訳には Localization Workspace を使用して対応できます。
翻訳対象(Artifacts)の作成が必要となるため、詳細は以下の記事をご参照ください。
Q5. インシデントの「Short Description」や「Description」は翻訳すべきですか?
推奨されません。
理由
sys_translated_textレコード増加によるパフォーマンス低下- 手動翻訳が必要となり、運用負荷が増大
- スケーラビリティの問題が発生しやすい
推奨される運用
- 共通言語(例:英語)での運用
- 必要に応じて Dynamic Translation を利用
Q6. Dynamic Translation とは何ですか?
Dynamic Translation は、ユーザー入力テキストをリアルタイムで翻訳する機能です。
Microsoft Azure 翻訳サービスや Google 翻訳サービスなどを利用します。
特徴
- 翻訳結果をデータベースに保存しない
- リアルタイム翻訳
- コメントやチャットなどの動的コンテンツに適している
⚠ 注意:
翻訳サービスを利用するため、別途サブスクリプション契約が必要です。
Q7. Now Assist の Native Translation とは何ですか?
Now Assist の Native Translation は、LLM(大規模言語モデル)が直接多言語を理解し、ユーザーの言語で回答を生成する機能です。
- 翻訳ステップを介さずに入力を処理
- ユーザーの言語で自然な回答を生成
対応言語については、以下の記事をご参照ください。
ServiceNow 生成 AI 製品の多言語サポート(翻訳)
Q8. 多言語環境でのユーザー名のベストプラクティスは?
以下の運用が推奨されます。
- 英語表記を基本とする
- 必要に応じて現地語表記を併記する
例:
Yamada(山田)
⚠ 注意点
- 表示名が長くなる
- 検索や並び順に影響する可能性がある
Q9. sys_choice の翻訳が表示されないのはなぜですか?
主な原因
- 言語プラグインを後からインストールした
- 非英語の
sys_choiceレコードが Inactive のまま
対策
- 「英語以外の sys_choice レコードを修復」 を実行してください。
Q10. Store アプリの翻訳が不足するのはなぜですか?
言語プラグインのインストール前に Store アプリを導入した場合、翻訳が正しく読み込まれないことがあります。
対策
- アプリの 「アプリケーションの修復」 を実行
- またはアプリを再インストール
Q11. Now Assist 非対応言語(例:インドネシア語)は使用できますか?
標準の言語パックには含まれていませんが、以下の記事で回避策が紹介されています。
ただし、以下の制約があります。
- UI 翻訳は提供されない
- 手動での対応が必要
Q12. 多言語対応で最も重要なポイントは何ですか?
特に重要なのは以下の 3 点です。
- UI 翻訳とデータ翻訳を分けて考える
- ユーザー入力データは翻訳しない(Dynamic Translation を使用)
- 英語を基準言語として設計する
Q13. 翻訳に使用される主なテーブルは何ですか?
| テーブル名 | 用途 |
|---|---|
| sys_ui_message | システムメッセージ、スクリプト内メッセージ |
| sys_documentation | フィールド/テーブルのラベル |
| sys_choice | 選択肢(Choice) |
| sys_translated | translated_field の値 |
| sys_translated_text | カタログ説明などの長文テキスト |
翻訳テーブルの詳細については、以下の記事をご参照ください。
Q14. Now Assist を使用した場合、Knowledge 記事は各言語で翻訳する必要がありますか?
はい、必要です。
Now Assist は、ユーザーの言語で要約や回答を生成できますが、Knowledge 記事そのものを自動的に多言語化する機能ではありません。
Now Assist 使用時の動作例
- Knowledge 記事が 英語のみ の場合
- ユーザーの言語(例:日本語)で回答・要約は表示される
- 「詳細を表示」や「ソース記事を確認」すると、英語の元記事が表示される
これは、Now Assist が システムのフォールバック言語(通常は英語) を参照しているためです。
結論
ユーザーに Knowledge 記事の本文を読ませたい場合は、
各言語ごとにコンテンツ翻訳を作成する必要があります。
Q15. Now Assist はどのように多言語対応していますか?
Now Assist には、以下の 2 つの翻訳アプローチがあります。
1. Now Assist Native Translation
- LLM(大規模言語モデル)が直接多言語を理解・生成
- 翻訳ステップを介さず、ネイティブに応答
- 要約、回答、解決案の生成などに使用
2. Dynamic Translation (Microsoft Azure OEM翻訳)
- LLM のネイティブ翻訳に対応していない言語の場合に使用されます。
- ServiceNow が提供する OOTB 23 言語の翻訳サービスを利用できます。
-
翻訳専用のサブスクリプションは不要で、生成 AI コントローラーに含まれています。
Q16. Now Assist で対応できる言語は何ですか?
Now Assist の対応言語は、使用する LLM モデルによって異なります。
ServiceNow では、対応言語を P1 / P2 / P3 の優先度で分類しています。
P1 言語(最優先)
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- イタリア語
- スペイン語
- ポルトガル語(ブラジル)
P2 言語
- フランス語(カナダ)
- 日本語
- オランダ語
P3 言語
- スウェーデン語、フィンランド語、チェコ語
- ヘブライ語、ハンガリー語、韓国語
- ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語
- ロシア語
- 中国語(簡体字/繁体字)
- タイ語、トルコ語、アラビア語
Microsoft Azure OpenAI、Google Gemini、Anthropic Claude などの
モデルプロバイダーを使用することで、P1〜P3 言語がサポートされます。
詳細は以下の公式記事をご参照ください。
ServiceNow 生成 AI 製品の多言語サポート [servicenow.com]
Q17. Now Assist だけで多言語 Knowledge 運用は完結できますか?
いいえ、完結しません。
Now Assist は 回答・要約生成 を支援しますが、
Knowledge コンテンツ管理(翻訳・公開・バージョン管理) は別途必要です。
推奨構成
- Knowledge 記事:
- Localization Workspace で各言語翻訳を管理
- 回答・要約:
- Now Assist Native Translation を活用
Q18. コンテンツ翻訳におけるベストプラクティスは?
以下を推奨します。
- Knowledge 記事は各言語で正式な翻訳を作成する
- 英語をマスター言語として管理する
- Now Assist は「補助(要約・検索・回答)」として利用する
- Dynamic Translation はコメントや一時的な表示に限定する
Q19. 言語プラグイン(Language Pack)は、Store アプリより先にインストールすべきですか?
はい。言語プラグインを先にインストールすることを推奨します。
言語プラグインを先にインストールしておくことで、
ServiceNow 標準機能(OOTB プラグイン)の翻訳が正しく一括で適用されます。
Q20. Store アプリを先にインストールし、後から言語プラグインを入れた場合はどうなりますか?
⚠ 翻訳が正しく反映されないケースがあります。
言語プラグインは OOTB 翻訳を一括ロードしますが、
すでにインストール済みの Store アプリの翻訳を再処理することはありませんので、
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