Naoki H
ServiceNow Employee

(本稿は、こちらのBlog記事の翻訳です)

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プロダクトマーケティングに従事する者の性でしょうか、私はいかなる業界においても製品が大幅に刷新される事例に目を奪われます。2024年も後半に迫ると、2025年モデルの新型車が私のソーシャルメディアのフィードに現れはじめました。多くの場合、こうした新型車はデザインや運転体験を少し改善する程度のものに過ぎず、自動車メーカーが新型車を「革命的」または「画期的」といえるほどにモデルチェンジすることはめったにありません。

 

私の記憶に残る稀有な例外は、2005年のフォード・マスタングと2018年のトヨタ・カムリです。これらのリニューアルは期待に応えるものでした。2005年のマスタングのモデルチェンジでは、クラシックなマッスルカーの美学を復活させる一方、より高性能なサスペンションと4.6リッターV8エンジンによってハンドリングと安定性を向上させた現代的なプラットフォームを導入しました。同様に、2018年のカムリはトヨタの新しいTNGAプラットフォーム上に構築され、重心を下げ、シャーシの剛性を高めることで、より大胆でスポーティなデザインと優れたドライビングダイナミクスを実現しました。

 

生成AIの進歩により、エンタープライズITは今後2年間で劇的な変化を遂げるでしょう。それは、革新に挑み続ける自動車業界を含む他の多くの業界が、過去20年を通じて経験したものを超越するものになるはずです。ServiceNow のAIOps (AI を活用したIT 運用管理技術) もその例外ではなく、機械学習に基づくサービスマッピングのような従来の AI と生成 AI を組み合わせることで生まれるブレイクスルーを世に知らしめんとしています。ServiceNow はビジネスの変革に不可欠な AI プラットフォームであり、表面的な更新や小さな調整に甘んじていては皆さまの期待に応えることはできません。Now Platform® の Xanadu リリースにて、IT Operations Management (ITOM) AIOps は「2005年のマスタング」と「2018年のカムリ」が一緒に来たほどに大幅なモデルチェンジを迎えました。

 

ここから、IT 運用管理のあり方を変革する 3 つの機能に触れていきます。

 

1. 自動化されたアラートコンテキストによるアラート管理の効率化

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大規模な IT 環境では、運用担当者が膨大な量のアラートに圧倒されてしまうことが少なくありません。特に、構成管理データベース (Configuration Management Database、CMDB) が構築できていない場合はなおさらです。ServiceNow の自動化されたアラートコンテキスト機能は、アラートをグループ化、強化、エスカレーションすることで、この複雑さを簡素化し、数年ではなく数週間で実用的なインサイトを提供するよう設計されています。

主なメリット

  • 導入後すぐに効果をもたらすアラートのコンテキスト補完: タグ、アラートテキスト、各種構成情報を使用して、成熟したCMDBがなくてもアラートに豊富なコンテキスト情報を付加します。これにより、ITチームは重大な問題を迅速に特定し、優先的な対応が可能となります。

  • 直感的なグループ化と確実なエスカレーション: 共通のフィールドやパターンに基づいて、同一の背景を持つ複数のアラートを人が直感的に理解できるかたちでグループ化し、ノイズを減らすことで、最も緊急のアラートが適切にエスカレーションされるような仕組みを作ります。過去のアラートに基づいて将来のグループ化のなされ方をシミュレートすることもでき、運用管理の要件の変化などに応じて微調整できます。

  • インシデント対応時間の改善: グループ化された問題や異常に関する全体像を示すことで、インシデントの調査と解決に要する時間を短縮します。サービスのダウンタイムを最小化し、ユーザー満足度を改善させます。

 

2. リンクビュー、統一マップ、測定基準エクスプローラーで状況認識を強化

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アラートの影響範囲を理解することは、効果的なインシデント管理にとって重要です。ITOM AIOps の UI は、さまざまなコンテキストデータから引き出した豊富な詳細情報を、すぐにアクションに結びつけられるようなかたちで提示しています。Xanadu リリースでは、ITOM AIOpsのユーザーがこうした状況認識を一層効果的に行えるようになるアップデートが施されました。

  1. Express List から参照可能なリンクビュー (Link View) が追加されました。タグやアラート、CMDB 上の依存関係に基づいて、複数のアラート間のビジュアルマップを示します。
  2. CMDB の統一マップ (Unified Map) への直接アクセスにより、異なるアラート間のつながりや、IT 環境への潜在的な影響への理解を助けます。
  3. Express List が改良され、一度に最大1,000件のアラートに対して一括操作を行えるようになりました。

主なメリット

  • タグベースのマップによる影響の可視化: リンクビューを通じて、IT チームは一層直感的にアラートの影響範囲を把握できます。これは成熟した CMDB 運用プロセスが確立していない環境であっても、アラート間の関係や他の要素への依存関係を迅速に把握するのに役立ちます。

  • インシデント解決の迅速化: リンクビューがアラートの影響を可視化することで、インシデントのさらなる迅速な調査・解決が可能となります。

  • シームレスな統合: リンクビューは Express List から容易に有効化でき、ITOM が一層便利なものとなります

  • アラートの一括操作: Express List から最大1,000件のフィルタリングされたアラートのクローズ、確認、アサインなどの操作を行え、作業効率が改善されました。

 

3. Now Assistによるアラート分析とインシデント作成

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IT 環境がますます複雑になる中、IT 部門と事業部門の双方が、IT サービスに生じる問題の背後にある明確で正確かつシンプルなストーリーを必要としています。AI がなければ、運用チームは暗号のように難解なアラートのディスクリプションや、イベント発生時の恣意的なグループ化によって、そうしたストーリーを見出すのに苦労するかもしれません。こうした課題に向き合い、障害が発生する前にアラートをトリアージして対処できるようにするのが Now Assist for ITOM です。

 

アラートやアラートグループのコンテキストを導き出す AI の力は、インシデント・障害への対応を担うチームにとって何よりも有益なものです。第 3 四半期のストアリリース、および Xanadu リリースでのアップデートによって、Now Assist for ITOM によるアラート分析の内容に基づいてインシデントのディスクリプションを埋められるようになりました。これにより、運用チームとサービスチーム間のスムーズな引き継ぎに貢献します。サービスマネジメントの領域に入ると、Now Assist for IT Service Management (ITSM) は要約やナレッジベース記事の作成といった機能を発揮します。ITOM・ITSM 両方に活かせる Now Assist は、IT サービス運用管理に従事する人々がかつてないほど高速かつ高精度に問題を調査・解決し、将来の問題を未然に防ぐためのより強力なツールとなります。

主なメリット

  • AI によるアラートの解説: 生成 AI がアラートデータを分析し、自然言語による説明を提供することで、アラートの内容を容易に理解できるようになり、対応へのスピードが向上します。

  • 平均修復時間 (MTTR) の短縮:トラブルシューティングと問題解決のステップバイステップのガイダンスを提供することで、インシデントのクローズに至るまでの時間を大幅に短縮し、サービスパフォーマンスを向上させます。

  • インシデント管理の改善: AI がもたらす洞察により、潜在的な問題を予測して防止を図ることができます。これにより、インシデントの数を減らし、システムのダウンタイムを削減できます。このようにプロアクティブなアプローチを採ることで、運用業務の効率を高めるとともに、障害を回避することでユーザーの満足度向上に貢献します。

 

Xanadu リリースにて、ServiceNow における過去 2 年以上にわたる AIOps の再設計が実を結び、ただの機能の寄せ集めとは遥かに異なるインパクトを生み出すことができました。冒頭で挙げた 2 車種のモデルチェンジが、ヘッドアップディスプレイの改良やカップホルダーの追加よりも多くのものをもたらしたのと同様です。この再設計は、何よりも優れた運用管理製品を皆さまに提供すべく、ゼロから包括的かつ戦略的に行われたものです。アラート管理の効率化、コンテキストの可視化、または業界最高水準の AI を活用した真にインテリジェントな運用。これらの機能は、まるで新車のようにダイナミックな IT 運用を推進するために必要なパワーを提供します。

 

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