Kentaro Suzuki
ServiceNow Employee
ServiceNow Employee

こんにちは。
今回のブログ記事はServiceNowのコンピテンスの習得について、その考え方を説明します。
主要な部分を説明している動画がすでにアップロードされているので動画で確認したい方はこちらからアクセスしてください。

 

私のポジション名は(Senior)Training Solution Consultantです。
トレーニングについてのソリューションをコンサルするポジション、つまり以下のようなお困りごとを解決することを喜びとしているポジションと言えます。

 

  • どのコースを受けたら良いかわからない/どのコースから始めたら良いかわからない
  • チーム全体、組織全体、会社全体でどのように育成計画を立てたら良いかわからない

上記のようなお困りごとは1回のミーティングでは解決しないことが多いため
複数回のディスカッションが必要となることがほとんどです。
そしてその中で良く出てくる質問の代表的なものの1つが“資格保有者”についての以下なものです。

 

パートナー様:「この資格を若手に取らせたらその人はServiceNowの導入プロジェクトで独り立ちできるってことでしょうか?」
お客様:「導入ベンダーからその会社の“資格保有数”というデータを見せられたのだがその人たちはServiceNowについて何でも知っているってことでしょうか?」

 

ServiceNowの資格を取得することはコンピテンスを高める上で、掲げるべき目標として非常に重要です。
非常に重要ですが、資格を取得することがゴールではありません。
誤解を恐れず言うなら、CSAを代表とするメインライン資格を保有したというのはその人のServiceNowのキャリアの今後をジャーニー(冒険)と呼ぶなら、やっとその冒険のスタートラインに立てた状態です。資格を取得した後も学ぶことは沢山あります。
この、コンピテンスを習得し続けて高みを目指すイメージがServiceNowが表現するところの“キャリアジャーニー”です。

 

なお、CTACMAという上位資格(エキスパート資格)はメインライン資格とはコンセプトが異なり、ServiceNowについて広く深い知識を持っていることが求められます。
CTA/CMAの資格取得までの軌跡やそこでの学びなどは別記事で紹介されています。
実際のエキスパート資格保有者の声を聞けるとても有益な動画が紹介されていますので是非ご覧ください。

 

さて改めて、ServiceNowのコンピテンスを習得し、現場で活きる人材になるためにはどのトレーニングとどのメインライン資格を取得したら良いのでしょうか? はたしてトレーニングと資格だけで足りるのでしょうか?
これについては「答えはNO(足りない)」であるというのは上でお伝えしたとおりです。

この議論をイラストを使いながら解説するのが今回の記事の主題です。
(主題が始まるまでにここまで来てしまいました)

 

議論すべきポイントは以下の3つです。

 

  1. ServiceNow導入のプロジェクトの現場で必要とされる技術的コンピテンスはトレーニングコース受講だけで身に付くのか?もしくは経験がある人はトレーニングを一切受講しなくてもどのような現場でも対応できるのか?(→答えはNOです)
  2. 現場で必要とされる技術的コンピテンスはどこから・誰から習得できるのか?
  3. メインライン資格試験の出題範囲をどう考えるか?

 

<1.ServiceNow導入のプロジェクトの現場で必要とされる技術的コンピテンスはトレーニングコース受講だけで身に付くのか?もしくは経験がある人はトレーニングを一切受講しなくてもどのような現場でも対応できるのか?>

下の図で表している通り、現場で必要とされる技術的コンピテンスはトレーニング受講などの勉強でカバーできるものと導入プロジェクトの参画などの経験から習得できるものに大別され、またある程度はどちらからでも習得出来るとも言えます。
例えばServiceNowのオペレーションなどはトレーニングでも扱っていますし、プロジェクト参画の過程で学ぶことも多いでしょう。

図1.gif
ただし、「勉強だけで全てを知る」ことは無理だし、「経験があれば勉強しなくても大丈夫」というのも大いなる勘違いです。後者に対して補足すると、経験があっても知識の網羅性ではどうしても薄いところが出てくるので「どのような現場でもどんなシーンでも大丈夫」ではなく「特定のプロダクトの特定の要件においては経験だけでも大丈夫」に止まります。

 

つまりは経験が少ない若手メンバーも勉強を頑張れば短いOJT期間で現場で活躍出来るようになるかも知れないし、経験がある方なら知識の薄いところを補完する少しの勉強でさらに活躍の場が広がるだろうと言えます。

 

<2.現場で必要とされる技術的コンピテンスはどこから・誰から習得できるのか?>

「どこから・誰から」をイメージとして表しているのが下のイラストです。
勉強で習得するコンピテンスと言ってもトレーニングを受けるだけでなく、Documentationサイトを確認したり、Developerサイトの課題を試したり、Communityのブログ記事を読むなども重要です。

現場で活きる幅広い知識をつけるためには。

図2.gif
同様に経験から習得するコンピテンスも、自分自身がプロジェクトに参画して習得することも出来るし、また経験者から教えて貰うことで習得出来るものもあるでしょう。
このイラストからも「トレーニング」だけでは勉強は足りないし、幅広い知識習得のためには様々なツールやサイトを使いこなし、また時によっては組織的にアプローチすることで効率的に習得出来るものもある、ということがわかります。

 

<3.メインライン資格試験の出題範囲をどう考えるか?>
当然のことながらメインライン資格の試験は「全てを知っているか」を問うものではありません。
ServiceNowが定める「一定レベルのコンピテンス」を持っているかを測るものです。
図3.gif
つまり資格保有者が全てを知っているわけではない、資格保有者も自身のコンピテンスを高める余地が十分に存在すると言うことです。

 

<最期に>
ここまでのイラストを纏めると以下のようになります。
図4.gif
資格取得を目指すことは個々のコンピテンス習得計画の指標として、チームで育成計画を進める上での共通の指標として明確でかつ重要なものであることは疑う余地はありません。
ただし資格取得はゴールではないということも明らかですので、様々な情報元を効率的に利用して高みを目指してください。

 

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