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(本稿は、こちらのBlog記事の翻訳です)
1859年に横浜港が開港したことで、日本と世界の関係は大きく変革しました。それまで閉ざされていた日本市場がグローバルな商取引につながるゲートウェイとなり、今や横浜港は日本最大級の港として年間何千隻もの船舶を扱い、最先端の技術で荷物のスキャンや追跡、ルーティングを的確に行っています。この横浜港にたとえるなら、Now Platform® の最新版「Yokohamaリリース」は、企業・組織の広大なデジタル環境をマッピングし、つなぎあわせ、脅威から守るための強力な新機能をもたらします。
ITOM Visibilityで切り拓く新たな航路
Yokohamaリリースでは、ITOMヴィジビリティにおいて以下の3つの主要機能がリリースされました。これらは全て、現代の港湾施設に見られる特殊装置のごとく、企業のデジタル資産をこれまでにない精度で検出し、依存関係を特定のうえカタログ化するのに役立ちます。
エージェントクライアントコレクターに対応したファイルベースディスカバリー
ちょうど特殊な貨物用スキャナーがラベルのないコンテナの中身まで見つけ出すように、ファイルベースディスカバリー機能を活用すれば、OSに登録されていないファイルやライブラリもディスカバリーで検出できます。従来、ファイルベースディスカバリーはエージェントレス型のディスカバリーにのみ対応していましたが、Yokohamaリリースにてエージェントクライアントコレクター (Agent-Client Collector、ACC) もファイルベースディスカバリーをサポートするようになりました。ACCは、常時ネットワークに接続されていないシステムに対して導入しやすいのが利点のひとつです。そうしたシステムが多く使われている環境において、パッチ未適用のLog4jライブラリのようなセキュリティ脆弱性を特定したり、カスタム開発されたソフトウェアが使われている端末のディスカバリーを効果的に行えたりします。
上記のような環境の一例として、製造現場に導入される産業用PCが考えられます。こうした隔離されたシステムはランサムウェアの標的になりやすいため、ファイルベースディスカバリーによって古いファイルやライブラリを発見できるようにすることで、セキュリティ対策部門がプロアクティブな脆弱性管理を行えるようになります。
エージェントクライアントコレクターのMIDレス構成
海上輸送には、出発地から直接目的地へ向かう直行便がある一方、途中の港で荷物を積み替えるトランシップという形態もあります。従来、ACCを使用してディスカバリーを行う場合、ServiceNowインスタンスにデータがたどり着くまでに、経由港となるManagement, Instrumentation, and Discovery (MID) サーバーを必要としていました。Yokohamaリリースでは、ACCを用いるエージェント型のディスカバリーを行う際にMIDサーバーを経由しないMIDレス構成を選択することが可能となり、エンドポイントがServiceNowインスタンスにデプロイされるITOM Cloud Servicesを通じて直接インスタンスと通信できるようになりました。このため、エージェント型のディスカバリーにおいて、自らのIT環境内にMIDサーバーを設置することは必須ではなくなりました。DMZにある機器やリモートワークを行う従業員のデバイスなど、社内ネットワークに常時アクセスしないシステムに対しても、効率的なディスカバリーが可能となります。
特に、ゼロトラストアーキテクチャを導入している企業や、ファイアウォール例外を作りたくない、またはデータ連携に複雑な手順が必要な環境にとって価値が高い機能です。MIDサーバが必須ではなくなることで、ディスカバリーによって収集可能なデータの質・量が向上するだけでなく、インフラコストの削減効果も期待できます。
新しいAWSディスカバリーパターン
新しい航路が作られる、または港に大型船舶向けのドックが整備されるように、AWSリソースのディスカバリーやサービスマッピングのための27の新しいパターンが追加されました。Identity and Access Management (IAM) のロールやユーザー、Key Management Service (KMS)、MQ、Glacier、SageMaker、Secretsなど主要なAWSサービスをカバーしています。
AWSリソースを深く掘り下げることで、AWSリソースの信頼性向上やコスト最適化、セキュリティの堅牢化が可能になります。これらのパターンはデフォルトでは無効になっており、管理者が必要に応じて有効化する必要があります。
水平線の彼方へ: Innovation Lab
Yokohamaリリースでは、将来のリリースでロールアウトする機能のプレビューであるInnovation Labにも、新たな機能が加わりました。
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クラウドライセンスエスティメーターv2: クラウド環境におけるライセンスの見積もりを簡素化
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AIOps LEAP: AIを活用し、IT運用の自動化の機会を検出し、実装を支援
Yokohamaリリースで新たな航海へ
横浜港が160年以上にわたって拡大を続け、国内外との交易需要に対応してきたように、ServiceNowのITOMヴィジビリティも現代の企業・組織のIT部門が抱くニーズに沿って進化を続けています。Yokohamaリリースは、これまで見落としがちだった領域にまで見える化を推し進め、より安心・確実にIT環境を把握できるようにします。
製造現場のデジタル変革やゼロトラストアーキテクチャへの移行、さらなるクラウド活用など、さまざまな課題に取り組むユーザーにとって、これらの新機能は、デジタル資産を包括的に管理し、事業を支えるIT環境の安全性と生産性の向上に貢献します。
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