Ryuichi Furuya
ServiceNow Employee

(本記事は、こちらに投稿されたEvan Ramzipoorによる記事の翻訳です)

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世界がコロナ禍を克服しようとする中、ビジネスリーダーたちは、どのようなものであろうと、次の危機に備える最善の方法を考えています。 

「生き残るためのカギは、組織的なレジリエンスである」と、ServiceNow の Chief Innovation Officer である Dave Wright は語ります。彼は、組織的なレジリエンスを、「有事においても顧客へのサービスを継続し、製品とサービスを提供し、従業員を保護し、会社の評判を保ち続ける能力である」と定義しています。 

Wright は最近、ServiceNow のお客様とのバーチャル討論会を開き、 の未来、リスク、および新しい経営幹部職である最高レジリエンス責任者の台頭について話し合いました。 

 

レジリエンスはサイロ化されているが、災害はそうではない 

現在の企業は、企業内部に起因する深刻な脅威に晒されていると、Wright は述べています。ほとんどの企業では、リスクとレジリエンスは特定の職務に対して責任を負うエグゼクティブに委任されています。しかし、組織的なレジリエンスを脅かす大きな脅威の多くは、企業全体さらに地球全体にも影響します (新型コロナウイルスを考えてみてください)。 

有事の発生は、稀なことではないため、レジリエンスは重要です。 

レジリエンスがサイロ化されている時には、異常気象、貿易戦争、サイバー攻撃、地域政治上の紛争、または予測できないサプライチェーンの混乱 (スエズ運河で座礁した貨物船など) は、組織全体への脅威とは認識されにくいものです。あまり深刻でない問題でも (たとえば、工事作業員がビジネスにとって重要な光ケーブルを誤って切断してしまうなど) 企業に深刻な混乱をもたらすことがあります。 

有事の発生は稀なことではないため、レジリエンスは重要です。実際、米国で 1 年間に発生する 10 億ドル規模の災害は、1999 年以降3 倍になっており、データ漏えいによる平均被害額は 860 万ドルに上っています。経済的および人的な災害が起きないよう対策するには、個々の部門ではなく企業全体がレジリエンスを備える必要があります。 

 

企業レベルのレジリエンス 

コロナ禍における顧客と従業員の行動の変化に対応し、多くの組織がデジタルトランスフォーメーションを開始または加速させました。デジタルトランスフォーメーションは、脆弱性、不確実性、複雑性の管理に有用である一方、リスクレベルも高くなります。 

危機は企業全体に影響しうるため、企業のあらゆる側面にわたる解決策が必要です。「現代の企業はありとあらゆる社外 (または社内) リスクを考慮する必要がある」と Wright は述べています。発生する可能性があるリスクをすべて予測することは不可能なため、組織は、混乱に対して迅速に、レジリエンスを持って対応する方法を学ぶ必要があります。 

ただし多くの組織は、各部門のサイロの中からリスクを検討するため、ビジネスリーダーは、有事の発生が組織にもたらす影響の全体像、または有事に対する適切な対応を把握することができません。たとえば、コロナ禍で従業員は自宅から勤務することになり、膨大な人事の混乱に加えてテクノロジー上の課題が発生しました。組織的なリスクを軽減するため、Wright は「リーダーたちがサイロを壊す必要がある」と主張します。組織レベルでレジリエンスを生み出す必要があり、人々、プロセス、テクノロジーを統合する必要があるのです。 

 

事業継続計画がコロナ禍と戦い、コロナ禍が勝利 

コロナ禍は現実の厳しさを知らしめたと、Wright は語ります。MIT Technology Reviewの調査レポートによると、北米の回答者の 62% が 2020 年以前に事業継続計画を策定していましたが、その計画がパンデミック中に功を奏したと回答したのはわずか半分でした。 

なぜなら、大半の事業継続計画が、これまで通りの災害 (企業ネットワークの中断など) や、想定に難くないブラックスワンイベントに焦点を当てていたからです。 

新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンの第 1 波において、数日以内に従業員を在宅勤務に転換した企業でさえ、レジリエンスの課題に直面しました。そのような企業にとって、課題はすぐにテクノロジーの枠を超えたものになりました。「課題は人でした。つまり、突然、家族の世話をしながら在宅勤務を強いられた従業員や、オフィス内で互いにコミュニケーションを取れなくなった従業員をサポートする方法だったのです。」と Wright は語っています。 

 

レジリエンスに関する教訓、レジリエンスに関する再考事項 

Wright は、組織のレジリエンスを検討する上で学んだこと、そして再考したことについて説明しています。 

最も大きな発見は、コロナ禍以前、またはその渦中にアジャイルプラクティスを採用した組織は、より高いレジリエンスを備え、この混乱に耐え抜く能力に優れているということです。「全体的に、フラットな組織の方が階層型の組織に比べてレジリエンスを備えています。なぜなら、フラットな組織の方が従業員の信頼感を育み、心理的な安全性をもたらすからです。」と、Wrightは述べています 。 

[参考文献:運営上のリスクの再考] 

スケジュール、利益、そして戦略にいたるまで、従業員の意見を求めた企業では、より強い信頼関係が生まれています。これはレジリエンスに結び付き、最終的に、より大きな収益に繋がります。 

もう 1 つの教訓は、レジリエンスは特に困難な状況において利益をもたらすということです。ある調査において、Boston Consulting Group は1,800 社を超える会社を四半期以上に亘って調査し、有事期におけるレジリエンスが長期的に約 30% 高いパフォーマンスに貢献したことを発見しました (一方、危機が発生したのは調査期間のわずか 11%でした)。この調査によると、「危機的状況におけるパフォーマンスは、安定期のパフォーマンスの約 3 倍の影響をもたらした」のです。 

 

3 倍 

1999 年以降に米国で発生した

10 億ドル単位の年間災害数 

 

さらに有事の際は組織だけではなく、従業員にもレジリエンスを生み出します。ADP の調査によると、11 の「リスク要因」(自宅待機、一時解雇、勤務時間の変更、予期せぬ自宅勤務など) のうち 5 つ以上を経験した人は、そうでない人に比べてレジリエンスを備える可能性が 13 倍高いと、Wright は述べています。 

さらにコロナ禍で、レジリエンスとは主にテクノロジーに関すること (適切なバックアップシステム、正しい冗長性を備えていることなど) であるという自身の考えが変わったと、Wright は語ります。レジリエンスとは実際には「テクノロジーと同様に、人々やプロセスに関するもの」であると。 

 

CRO (最高レジリエンス責任者) の台頭 

Wright は、組織にとって、すべての部門と部門内の従業員を網羅する「レジリエンスの生きた仕組み」を構築することが重要だと述べています。多くの大企業においては、レジリエンスの構築は、CRO (最高リスク管理責任者) に委ねられるか、CIO、CHRO、COO の間で責任が共有されます。しかしこうした幹部は、組織全体の優先事項として、レジリエンスに焦点を当てる権限やリソースを有していないことがほとんどです。 

組織レベルでレジリエンスを促進する 1 つの方法は、そのための役割として、最高レジリエンス責任者を創設することです。 

このように経営幹部の協力と責任の構造については、再考の余地がある、と Wight は語ります。混乱が常に存在する世界では、レジリエンスを備えた企業が同業他社のパフォーマンスを上回るため、ビジネスは、レジリエンスを組織の戦略と構造に組み込む必要があるのです。 

 

 

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