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前回の記事 では、システムで発生しているアラートを生成AI(Now Assist)によって「人にわかりやすく要約」する機能、アラート要約について記述しました。今回は、システム上で発生した障害アラートに対して「障害調査と対応の提案をサポートする」AIエージェント機能、アラート調査について記述します。
アラート調査とは
運用チームのお仕事として、システムから障害アラートが発生した場合、以下のようなことを業務として実施すると思いますが、このAIエージェントはこれらの業務を一気に実施してくれます。
- アラートを受領し、担当者、グループを割り当てる
- アラートを分析し内容を理解する
- アラートの重大度を決定する
- 過去の類似インシデントを探して使用された解決方法を提示する
前回の記事に記述したアラート分析は、このAIエージェントのフローの一部として組み込まれています。お客様のデータとして、アラート分析で使用するデータ、および、AIサーチが検索した関連インシデントのデータを利用します。
アラート調査のアーキテクチャー
アラート調査では、専門の業務ごとに複数のAIエージェントが動作し、それをAIエージェントオーケストレーターと呼ばれる「調整役」の下で全体の業務が実施されます。調整役が作業内容から、得意な技術者(AIエージェント)に作業を分業するイメージです。オーケストレーターは、AIエージェントが実施した内容から次のAIエージェントへ情報を渡すなどのコミュニケーションと調整も実施します。これにより、より複雑なワークフローが必要な場合においてAIエージェントをより効果的に使用できるようになります。
各AIエージェントの役割は以下の通りです。AI エージェントが「チームとなって」予備タスクを実行し、アラート解決をサポートします。
どのように自動化されるか
では実際にどのような動きになるかを見ていきましょう。
アラート調査は、Now Assistパネルという、会話形式で利用できるチャットのようなところからAIに作業を依頼することができます。利用できる場合は、ServiceNowの画面の右上の方にアイコンが出ています。
尚、アラートの発生をトリガーとして、自動的に実行することもできます。
AIエージェントは、画面に表示中のアラートの分析を開始します。
AIはアラートのトリアージのために、以下の4つのステップを実施することを提示してきます。これらは、上記で書いた各AIエージェントが実施するのだとわかりますね。
- アラートを確認してアサインします。
- アラート分析を実行します。
- 過去に発生したアラートを分析し、関連性を確認します。
- 該当する場合は、関連インシデントを分析します。
以下にそれぞれのステップの内容を記述します。
1. アラートを確認してアサイン
AIに依頼したユーザーをアラートの担当者として自動で割り当て、また、アサイン先グループをどこにするかを確認してきます。ユーザーがアサインできるグループの候補から番号を回答することで、AIエージェントがアラート内のアサイン先グループの項目を変更します。
2. アラート分析を実行
アラート内容のサマリーと分析結果が表示されます。これは、前回の記事でご紹介したNow Assist機能がAIエージェントの1つとして使用されています。
3. 過去に発生したアラートを分析し、関連性を確認
アラートの過去の発生履歴を確認して重要性を評価し、次に進むか、ノイズの多いアラートを閉じる作業をするかを判断します。
4. 関連インシデントを分析
過去のインシデントを検索し、類似の障害インシデントを提示します。また、関連インシデントにあった解決メモを要約し提示します。
まとめとして、全体の動作の流れを添付します。アラートに対して調査のプロセスを開始すると、アラートの要約、分析、解決策の提示まで自動的に実行されることによって、障害のトリアージの作業を効率化することができます。
各ステップの結果は、アラート内のワークノートにも記録されます。このようにAIが、初期の対応として必要となる、「障害調査と対応の提案をサポート」してくれます。アラート対応する担当者は、人にしかできない調査や修復作業に集中でき、作業工数の節約や、迅速な対応へと繋げることができます。
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