Naoki H
ServiceNow Employee
ServiceNow Employee

(本稿は、こちらのBlog記事の翻訳です)

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2025年3月に公開されたNow Platform® の最新版「Yokohamaリリース」にて、ITサービス・IT運用の自動化をさらに推進するための機能がIT Service Management (ITSM) に加わりました。

 

ITSM向けAI Agent

ServiceNow® ITSM向けAI Agentsは、IT部門で活躍する人々の働き方を一層改善するために開発された、高度なスキルを有するエージェント型AIです。これまでServiceNowが培ってきた信頼されるAI (Trusted AI) のプラットフォーム上にネイティブで構築されており、あらゆるデータソースやワークフローとシームレスに連携します。また、状況を的確かつ柔軟に判断するとともに、複雑なITの問題を人手を介さず自律的に解決する、もしくはIT部門の人々と協調的に対処する能力を備えています。これにより、IT部門の人々が抱える業務の負荷を軽減し、仕事の体験を向上すると同時に、彼らが戦略的に重要な施策に一層注力できるようになります。

 

標準搭載のAIエージェントをそのまま導入する場合でも、自社のニーズに沿ってカスタム開発したAIエージェントを導入する場合でも、主導権は常にユーザー側にあります。Now Platformには、そうした制御を可能とするAIの「コントロールタワー (管制塔)」が備わっており、AIエージェントのオーケストレーションやモニタリング、最適化を一元的に行えます。これにより、企業・組織全体でAIに関するセキュリティ・ガバナンス・コンプライアンスを維持できます。

 

YokohamaリリースのITSM向けAI Agentsは、インシデントのトリアージ、変更の計画、重大インシデントの事後分析など、5つのエージェンティックワークフロー (ユースケース) に対応しています。そして、今後数ヶ月のうちにさらに多くのエージェンティックワークフローを追加予定です。詳細については、以下のリソースをご参照ください。

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デジタルエンドユーザーエクスペリエンス (DEX)

多くの企業・組織が、従業員の生産性とエンゲージメントを高めるための重要な打ち手として、デジタルエンドユーザーエクスペリエンス (Digital End-user Experience、DEX) に注目しています。彼らが直面する問題やインシデントを早期に解決できるようになれば、組織のパフォーマンスを高めると同時に、優秀な人材のモチベーション向上に繋がります。ServiceNowのDEXは、従業員のIT体験の可視化、問題の自己解決に向けた情報・アラート通知、仕事のパフォーマンスやIT体験を大きく左右するネットワークの問題の特定などを通じて、従業員のIT体験の底上げに寄与します。

 

Yokohamaリリースでは、DEXに以下の3つの新機能が追加されました。

  1. DEXスコア
    アプリケーションとデバイスの健全性、ユーザー満足度、サービス体験に関する指標を統合し、総合的なデジタル体験を可視化します。

  2. プッシュ通知
    ユーザーにアラートやシステムステータスの情報をポップアップで通知し、問題の自己解決の支援や作業効率の向上を図ります。

  3. アプリケーションネットワーク体験
    ネットワークやアプリケーションの問題を分析してボトルネックを特定し、潜在的な問題を事前に対処できるようにします。

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サクセスダッシュボードの強化

サクセスダッシュボードは、IT部門のリーダーやプロセスオーナーが、あらかじめ定められたKPIに基づいてITSMのパフォーマンスを俯瞰できるインタラクティブなダッシュボードです。Yokohamaリリースでは、以下のKPIが新たに追加されました。

  • AI Agentsの価値指標
    AIエージェントによって自己解決できたインシデント数や、生産性向上が実現された機会を追跡する測定指標が追加されました。

  • プロアクティブエンゲージメント指標
    DEXのプロアクティブエンゲージメントによる問題解決の結果、サービスデスクへの問合せ回避がどの程度なされたかを示す測定指標が追加されました。

 

Better Together: 新たな連携機能

  1. 重大インシデント管理におけるDEXとITSMの連携
    サービスオペレーションワークスペースの重大インシデント管理ビューにDEXが統合されました。これにより、重大インシデント管理の担当者は、インシデントの影響を受けるユーザーを迅速に特定できるようになりました。加えて、DEXのデスクトップクライアントやデスクトップアシスタントアプリを通じて当該のユーザーに直接コンタクトするできるようになり、迅速かつ双方向の対応に繋がります。結果として、インシデント解決までの平均時間 (MTTR) の短縮が期待できます。

  2. デジタルプロダクトリリースと戦略的ポートフォリオ管理の連携
    戦略的ポートフォリオ管理 (Strategic Portfolio Management、SPM) を活用したデジタルプロダクトのリリース計画と、デジタルプロダクトリリース (Digital Product Release、DPR) によるリリース実行がシームレスにつながりました。従来は、たとえSPMとDPRを併用していたとしても、計画と実行のプロセスは分断されていました。加えて、DPR単体での計画機能も限定的なものでした。これに対し、SPMに新たに加わったデジタルプロダクトレンズを使って計画を進めると、その内容がそのままDPRにも反映されます。これにより、組織の戦略目標に合致したリリース実行が可能になります。なお、この機能を利用するには、最新バージョンのDPRとSPMが必要です。YokohamaリリースにおけるSPMの新機能については、こちらで解説しています。

 

さらに詳しく知りたい方は、YokohamaリリースにおけるITSMのリリースノートをご確認ください。

 

AIの活用、エンドユーザー体験の向上、ルーティンワークの効率化。Yokohamaリリースは、IT部門が従業員やお客さまの期待によりスピーディかつ的確に応えられるようサポートします。

 

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