Naoki H
ServiceNow Employee

(本稿は、こちらのBlog記事の翻訳です)

 

サービスデスクのL1チームは、日々パスワードリセットのようなルーティン対応に追われている。アナリストは、デバイスの問題を1台ずつトリアージしている。変更管理者は、データよりも勘に頼って変更を承認している。AIの普及以前から、問題そのものは変わっていません。しかし、それに対して打てる手は、今まさに変わりつつあります。

 

タスクをやり遂げるAIエージェント。ユーザーと同じ言語を話す音声機能。そして、ようやく履歴を引き継ぐようになる変更ガバナンス。ServiceNow® ITSMのAustraliaリリースは、プラットフォームを「Autonomous (自律的)」な領域へ、さらに一歩踏み込んで進化させます。

 

 

サービスデスクに加わる、最初のAI同僚

 

L1 Service Desk AI Specialistは、ServiceNowが提供する初の自律型ワーカーで、プリビルドで提供されます。これまでのAIアシスタントという枠を破る、意義深い進化となりました。既存のアサインメントグループに参加し、標準的なリクエストを最初から最後まで処理します。しかも24時間365日、人間がチケットを拾うのを待つことなく動き続けます。

 

初期状態で、パスワードリセットやVPNの不具合解決、ソフトウェアの新規利用申請にすぐ対応できる状態です。デバイスレベルの診断機能と連携し、エンドポイントの問題を直接トラブルシュートします。さらに、ナレッジ記事と過去のインシデント履歴を統合し、定型的な返答ではなく、活用を経て改善されていく解決策を提示してくれます。

 

L1エージェントの時間を激しく消費するリクエストは、往々にして人間による複雑な判断を必要としないものであること。これこそが、サービスデスク運用チームにとってL1 Service Desk AI Specialistが価値を発揮する最大の理由です。パスワードリセットは決して難しい仕事ではありませんが、その性質上際限なく発生し得るものです。AI Specialistがこの大量のチケットを引き受けることで、エージェントは本当に人間の判断が必要な仕事に時間を使えるようになります。

 

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先回りのエンドポイントケアと、より賢い音声サポート

 

Australiaリリースに含まれる2つの機能は、従業員がチケットを起票しようとする前に先回りで問題を解決する流れを、さらに一歩前進させます。

 

デジタルエンドユーザーエクスペリエンス (DEX) には、2つの大きな機能が追加されます。1つめは、インサイトを起点とした一括リメディエーションです。とある問題が数十台のエンドポイントで横断的に発生したとき、インサイトダッシュボードから、影響を受けたすべてのエンドポイントに対して一括で修復アクションを実行できるようになりました。エンドポイントを1つずつ手作業で修正する必要はもうありません。2つめは、Application Stability AI Agentです。クラッシュ率、フリーズ、CPUスパイク、メモリ使用量を統合ビューにまとめ、すぐに実行できる安定性向上の推奨事項を提示します。実際にどこが壊れているのかを、ばらばらのデータソースを探し回って突き止める必要はもうありません。加えて、官公庁のユーザーにとっても見逃せない新機能があります。DEXが米国のNational Security Cloud IL5環境向けに事前認証され、米国防総省や連邦政府機関は、米国防情報システム局 (DISA) の完全承認を待たずに展開を開始できるようになりました。

 

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Now Assist for Voiceが大幅に拡張

 

音声ファーストな認証アプローチが、キーパッドによる本人確認を置き換えます。発信者は数字を押す代わりに声で本人確認を行い、あらゆるインタラクションの開始に伴うストレスを軽減します。ネイティブな多言語サポートは、フランス語、スペイン語、日本語、ブラジルポルトガル語を含む7言語に対応し、NowLLMの活用により、低レイテンシかつドメイン特化型の応答を実現します。テレフォニーシステムに3CLogicを利用している場合は、既存インフラを置き換えることなく、その上にAI音声ワークフローを重ねて利用できるようになりました。さらに、刷新されたアナリティクスダッシュボードでは、チャネル別・言語別のレイテンシ指標を可視化し、ボトルネックがどこにあるかを正確に把握できます。

 

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ようやく履歴を引き継ぐ変更ガバナンス

 

Australiaリリースでの変更管理には、一見すると小さな改善に聞こえるものの、ガバナンスの観点では大きな意味を持つアップデートが入ります。Change Data Quality AI Agentが、品質スコアを永続化するようになりました。

 

これまでは、品質スコアは生成されるとそのまま消えてしまう仕組みでした。承認ポリシー、監査証跡、トレンド分析のいずれにも引き継ぐことができなかったのです。これではガバナンスは、その瞬間に見たスコアの分だけしか機能しません。これからは、スコアが永続化され、承認条件、リスク評価、監査、過去トレンド分析に活用できます。変更ガバナンスは、その場限りで終わるものから、時間軸の中で評価・推論できるものへと変わります。

 

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また、DevOpsチームとコンプライアンスチームに向けて、DevOps Change VelocityにJFrog連携が追加されます。既存のパイプラインを変更することなく、コンプライアンス証跡を自動的に取り込み、変更リクエストに紐づけます。各チームはこれまでのワークフローをそのまま継続できます。コンプライアンスチームは、監査に必要なトレーサビリティを確保できます。

 

デジタルプロダクトリリース (DPR) とサービスオペレーションワークスペース (SOW) を併用しているユーザーにも朗報があります。SOWとDPRをまたぐ変更ワークフローが、ついに連携されました。拡張可能な「子」テンプレートにより、ベーステンプレートを使い回しながら、リリースのサブタイプごとに柔軟に適応できるようになります。シナリオごとに新しいテンプレートを作る必要はありません。SOWの変更フォームはDPRに直接埋め込まれ、変更リクエストはリリースとリンクされ、リリースの実行状態はSOW側にも反映されます。バラバラのツールを行き来する必要はなくなり、リリースと変更を通した一貫したビューが得られます。

 

 

新規導入チームのための、新しい入口

 

ServiceNow ITSMを初めて評価している組織や、中堅規模の企業の皆さまは、ぜひ新しいITSM Foundationにご注目ください。

 

Time to Valueの短縮を狙って設計されています。スマートなデフォルト設定で始められるQuickStart。ガイド型・会話型のアドミンセットアップ体験。ディフレクションとトリアージを標準搭載した、シンプルかつAIファーストな従業員ポータル。チャット、チケット詳細、タイムライン、AIレコメンデーションを1か所にまとめた、統合フルフィラービュー。プラットフォームの強みであるワークフローの深さとAI機能はそのままに、実装にかかる負荷を抑えたパッケージです。

 

 

全体を貫くストーリー

 

個々の機能から一歩引いて全体を眺めると、Australiaリリースは、一貫したある方向に向かっていることが見えてきます。情報を見せるだけのAIではなく、実際に仕事を完了させるAIです。L1 Specialistはチケットを解決します。Application Stability AI Agentは修正策をレコメンドします。永続化された品質スコアは、変更の意思決定を支えます。ここでの自律性とは、チームが本当に人間の手を必要とする仕事に集中している間も、プラットフォームが動き続ける状態を意味します。

 

これが、ServiceNowが賭ける方向性です。Australiaリリースは、その方向性を、多くの具体的な形で前進させています。

 

無償のPersonal Developer Instanceはdeveloper.servicenow.comから入手できます。Australiaリリースの最新機能についてさらに詳しく知りたい方は、製品ドキュメントも併せてご覧ください。 

 


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