これらのテーブルには、水平ディスカバリー中にディスカバリープローブによって実行される SSH コマンドが表示されます。これらの SSH コマンドを実行するには、昇格された権限が必要です。

昇格された権限が必要なオペレーティングシステムコマンド

次の例では、ユーザー名が Disco であることを前提とします。実際のユーザー名に置き換えて、コマンドのパスがシステム上のパスと一致することを確認してください。
注: sudo コマンドに入力するパスワードがないため、sudo コマンドはプライベートキー認証情報と連携しません。解決策は、NOPASSWD オプションを sudo 構成に追加することです。たとえば、disco ALL=(root) NOPASSWD:/usr/sbin/dmidecode,/usr/sbin/lsof,/sbin/ifconfig と入力します。

昇格された権限を必要としないコマンドの詳細については、「プローブベースディスカバリー中に特権ユーザーを必要としない SSH コマンド」を参照してください。

トップダウンディスカバリー中に サービスマッピング で使用されるコマンドの詳細については、「特権ユーザーを必要とする サービスマッピング コマンド」および「特権ユーザーを必要としない サービスマッピング コマンド」を参照してください。

表 : 1. UNIX および Linux
コマンド 目的
HP-UX
adb CPU の速度とメモリーを収集します。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /usr/bin/adb

すべての Linux
dmidecode マザーボード内に埋め込まれたシリアル番号など、ハードウェアに関するいくつかの情報を収集します。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /sbin/dmidecode

fdisk システム上のディスクおよびサイズ情報を収集します。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /usr/bin/fdisk -l

multipath MultiPath Input Output (MPIO) のデバイスマッピングを収集します。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /usr/bin/multipath -ll

Linux および Solaris
dmsetup 低レベルのボリュームを調べます。

/etc/sudoers 行の例

  • Disco ALL=(root) /usr/bin/dmsetup table *
  • Disco ALL=(root) /usr/bin/dmsetup ls
すべての UNIX バージョン
lsof プロセスとシステムへの接続との関係を決定します。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /sbin/lsof

oratab Oracle ホームおよび pfile を特定するために、oratab ファイルの読み取りアクセス権を付与します。
Solaris
iscsiadm iSCSI 修飾名 (IQN) を取得します。

/etc/sudoers 行の例${sudo:iscsiadm list target -S}

fcinfo ポートのワールドワイドポート名 (WWPN) を取得します。

/etc/sudoers 行の例${sudo:fcinfo remote-port -sl -p $port}

prtvtoc ディスク パーティションに関する情報をレポートします。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /usr/bin/prtvtoc

/usr/bin/ps 実行中のプロセスを一覧表示します。ルートアクセスで実行する代わりに、proc_owner ロールを追加します。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /usr/bin/ps

/usr/ucb/ps 実行中のプロセスを一覧表示します。ルート アクセスで実行する代わりに、proc_owner ロールを追加します。

/usr/ucb/ps コマンドの使用は、Solaris 11 の時点で廃止となっています。ディスカバリーでは、Solaris のすべてのバージョンに対してこのコマンドを使用しなければならないため、Solaris 11 システムに ucb ユーティリティを手動でインストールする必要があります。手順については、「KB0564262」を参照してください。

/etc/sudoers 行の例Disco ALL=(root) /usr/ucb/ps