HammondCare 社、デジタル戦略でスタッフの生産性を向上
33% 1 週間あたりのインシデント件数の削減率 13% 従業員満足度の向上率 1 スタッフのやり取りやつながり維持に必要なプラットフォームの数

デジタル戦略の強化による介護サービスの改善

HammondCare 社には、長年にわたり複雑な医療や高齢者介護を必要とする人々をケアし、サポートしてきた歴史があります。 同社は 1930 年代に非営利団体として設立されて以来、パーソナライズされた在宅介護、認知症患者向けの住宅型高齢者介護、緩和ケアやリハビリ入院など、さまざまな種類の高品質なサービスを提供してきました。 現在、オーストラリア国内の 93 か所で医療サービスを提供しています。

高齢者介護業界の多くがそうであるように、技術システムの成熟は後回しにされがちです。 2021 年、「高齢者介護の質と安全性に関する王立委員会 (Royal Commission into Aged Care Quality and Safety)」による報告書では、オーストラリアの高齢者介護業界は、最新技術の使用と応用において他の業界に「大きく遅れをとっている」と指摘されました。

また、高齢者介護技術コンソーシアム (Aged Care Technology Consortium) は、別の報告書の中で、この業界全体でデジタルトランスフォーメーション戦略が欠如していることを明らかにしました。

HammondCare 社は、最高品質のサポートを提供するというビジョンのもと、王立委員会の調査結果に注目しています。 同社は、現在、デジタルプラットフォームを刷新し、従業員と顧客へのサービスデリバリを改善する方向に向かっています。

「私たちは、介護者、看護師、介護を受ける人々のサポートに適切なテクノロジーを導入したいと考えています」と HammondCare 社のサービスデリバリ責任者を務める Chris Borg 氏は述べています。

「ServiceNow は、スタッフがどこからでも簡単にやり取りし、いつでもつながりを維持できるプラットフォームを提供することで、当社のデジタルトランスフォーメーションジャーニーにおける重要な役割を果たしています」

IT サービス管理のための社内機能の構築

HammondCare 社は、これまで管理サービスプロバイダー (MSP) のホスト型リゾルバーインスタンスを使用して IT インシデントを管理していました。 ところが、そのソリューションには要求インシデント管理の機能しかありませんでした。 MSP とのやり取りはメールか電話で行っていたため、可視性が欠如し、HammondCare 社のサービスデスクは問題に事前対応することができませんでした。 また、変更要求は、事前の承認なしに実行されました。 このようなガバナンスコントロールの欠如により、HammondCare 社ではサービスデリバリ戦略を再考することになりました。

「私たちは、中核となる IT Service Management のベストプラクティスを採用して、サービスパフォーマンスの追跡と分析を行い、スタッフのエクスペリエンスを改善したいと考えていました」と Borg 氏は説明しています。

HammondCare 社は、複数の選択肢を評価した後、ServiceNow パートナーの TCloud Consulting 社が構築した Ticket Connector を介して ServiceNow IT Service Management (ITSM) を使用する、社内サービスデリバリモデルに移行しました。 このモデルには、Incident Management、Problem Management、Change Management が含まれます。

「HammondCare 社の事業は、ノンストップのビジネスであり、医療業界の人々も多忙を極めます。そのため、電話口で待機する時間も、電話の着信を待つ時間もありません」と Borg 氏は述べています。 「ServiceNow ITSM にビルトインされたベストプラクティスをシングルプラットフォームで利用することで、エージェントやスタッフは 24 時間 365 日、問題を迅速に自己解決し、介護する人々のためのサービス向上に集中することができます。それは当然の結果でした」

可視性とコントロールの改善による生産性の向上

ServiceNow ITSM を使用して、単一の HammondCare「IT ヘルプ」ポータルを構築することで、Borg 氏と彼のチームは、サービスの問題 (介護サポートシステムのインシデント急増など) の傾向とアプリケーションの寿命について、より深いインサイトを得ることができるようになりました。 これにより、IT チームはインシデントの再発を防止し、介護者や看護師の混乱を最小限に抑えるために、先を見越したアクションを実行することができます。

「ServiceNow のダッシュボードを使えば、インシデントの履歴をドリルダウンして、要求のステータスを追跡できます。以前は、このようなデータがなかったので、問題が発生するたびに対処していました」と Borg 氏は説明しています。

変更諮問委員会 (CAB) ワークベンチを採用して、変更要求のレビューと承認を行うことで、スタッフに適切なレベルの承認方針を提供しています。 Borg 氏と彼のチームは、変更要求にもより迅速に対応し、ガバナンスコントロールも適切に実行できます。

「ServiceNow ITSM による可視性とコントロールの向上のおかげで、週あたりのインシデント数が 300 件から 200 件に 33% 削減され、スタッフの生産性が向上しました」と Borg 氏は述べています。 「ServiceNow インスタンスを採用して以来、初回解決率は常に 70 パーセンタイル台後半を維持しています」

HammondCare 社は、Configuration Management Database (CMDB) を構築し、IT ヘルプポータル用のサービスカタログとナレッジ記事をさらに開発しています。

「ServiceNow プラットフォームの最大のメリットは、統一されたサービスカタログを構築できることにあります。経理チームや介護サポートチームのユーザーは、必要なものをすぐに見つけ、問題をより迅速に自己解決できるようになると期待しています」と Borg 氏は説明しています。

ServiceNow を利用することで、エージェントやスタッフは 24 時間 365 日、問題を自己解決し、介護する人々のためのサービス向上に集中することができます。 Chris Borg Head of Service Delivery

スタッフと介護者のエクスペリエンスの改善

HammondCare 社では、オーストラリア全土に介護サービスの拠点があるため、スタッフや介護者は外回りの機会が多く、モバイルデバイスを介してビジネスに接続しています。

サービスエージェントは、モバイルアプリ用のプラグインを有効化することで、自分に割り当てられたタスクと要求ごとのステータスをいつでも追跡できます。 たとえば、ユーザーが ServiceNow 経由でハードウェア要求を送信すると、自動ワークフローがトリガーされ、承認を担当する適切なチームにタスクが割り当てられます。

Change Management と On-Call Scheduling をモバイルアプリに導入すると、エージェントは現場に出ていても、簡単にシフトスケジュールを確認し、承認要求を管理できるようになります。

HammondCare 社が ServiceNow の ITSM 機能を採用して以来、IT チームとビジネスエンドユーザーの満足度が向上しています。

「スタッフから最も多く寄せられるのは、可視性と通知が改善されたというコメントです。スタッフは要求の詳細をすべて確認し、承認の内容を把握できるようになりました」と Borg 氏は述べています。 「ServiceNow のおかげで、スタッフの作業負担が減りました。これは、ネットプロモータースコア (NPS) が 13% 向上したことに反映されています」

健全性チェックを通じて改善を加速するためのインサイトを得る

HammondCare 社のデジタル戦略の一環として、Borg 氏と彼のチームは、ServiceNow Impact を使用して、プラットフォームの健全性チェックとセキュリティ監査を開始しました。 これにより、IT チームがソリューションの継続的な改善計画を策定するためのインサイトが得られます。 また、ServiceNow Impact のラーニングクレジットを活用して、ハードウェア資産とソフトウェア資産の管理に必要な IT チームのスキル向上を図っています。

「ServiceNow Impact の全体的なエクスペリエンスは、非常に良好でした。デジタルトランスフォーメーションジャーニー全体で、重点的に改善すべき領域を明確に把握できるようになりました」と Borg 氏は述べています。

「最新の HealthScan スコアは 90 点台に回復し、総合健全性がこのようにプラスに向上していることが確認できて助かりました。また、セキュリティ監査のスコアも約 85 点 (100 点中) と非常に良好でしたので、今後も継続的な改善を目指していきます」

Borg 氏は次のように付け加えています。「ROI の観点から見ても、以前と比べてかなり向上しています。また、ServiceNow Impact により、デジタルロードマップの成果も加速できます」

ServiceNow で将来のロードマップを見据える

TCloud Consulting 社のサポートにより、ServiceNow ITSM の導入を完了するのに約 6 週間、TCloud 社の Ticket Connector 連携にさらに 2 週間かかりました。

「TCloud Consulting 社は、私たちにとって素晴らしいパートナーです。TCloud 社は ServiceNow に関する専門知識と経験があるため、プロセスは予想以上にスムーズでした。本番稼動以来、何の問題も起きていません」と Borg 氏は述べています。

次に検討することになるのは、ServiceNow によるハードウェア資産管理です。 Borg 氏と彼のチームは、スプレッドシートから ServiceNow IT Asset Management に移行し、ノート PC やモバイルデバイスなど、エンドユーザーのハードウェアについて、エンドツーエンドのライフサイクルを追跡して管理することを検討しています。

HammondCare 社は、仮想エージェントを使用することで IT の生産性を向上させ、ビジネスレポートの質を高めることにも継続的に取り組んでいます。 リスク管理と HR サービスデリバリも、主要な医療システムと ServiceNow 連携とともに、将来のロードマップに含まれています。

これまでの ServiceNow の取り組みを振り返り、Borg 氏は、スタッフが IT スタッフと簡単にやり取りでき、事前対応的に行動できるようになったと結論付けています。

「ServiceNow プラットフォームがなければ、スタッフは本当に苦労していたと思います。情報の可視性と質が向上したことで、環境を理解する能力に大きな違いが生まれました。その結果、私たちはスタッフや介護者により良いサービスを提供できるようになりました」

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ServiceNow Impact HammondCare 社がスタッフの生産性向上にどのように取り組んでいるかをご紹介します デモを見る ServiceNow を始めましょう 次の成功事例は貴社です チャットを開始する
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