AIOps を採用する理由
ServiceNow は過去数年間で急速に成長しました。 こうした急成長によって、当社の IT 運用チームは、サポートチームとユーザーに一貫して優れたエクスペリエンスを提供することが難しくなりました。
エージェントは従業員数の増加に伴って急増した要求への対応に苦慮していました。 火消し作業と増大する需要への対応に全力を注ぐ必要があったのです。 新規人材を迅速にオンボーディングして対処することもできておらず、発生する機能停止の回数にも不満を感じていました。
拡張可能でコスト効率に優れた IT 運用モデルが必要とされる中、当社は AIOps へと目を向けることになりました。
AI を活用することでよりインテリジェントな運用を実現するフレームワーク
AIOps により、継続的な監視が可能になるとともに、人的ミスや見落としに影響されにくい環境を実現できます。 パターンを発見して、迅速かつ容易に異常を関連付けられるようになります。 AI の予測型で実行可能なアラートにより、IT 運用チームではインシデントとコストの削減が可能になります。また、インシデント発生の際には、インシデント解決のプロセスを開始し、自動的に進めることができます。
AIOps へのジャーニー
AIOps は一晩で導入できたわけではありません。 人材、技術、測定、信頼感という 4 つの領域にわたる主要目標を設定し、段階を追った戦略的なアプローチを取りました。
目的としたのは、自動化の拡大により生産性を向上すること、AI と ML を実装されたあらゆる技術の中核に据えること、脅威に対して是正型ではなく予防型の姿勢をとることなどです。 Agent Collector、Cloud Observability、Health Log Analytics (HLA)、仮想エージェント、IT Service Management (ITSM) といった ServiceNow 製品で、必要なツールセットをすべて揃えることができました。
目的は、永続的な「3 つのゼロ戦略」と並行して追求しました。 物理的フットプリントゼロ (オンプレミスのデータセンターにおいて)、機能停止ゼロ、ユーザーから報告されるインシデントゼロにコミットすることで、同等に重要な以下の 2 つの部門目標を達成しました。
- 従業員同士のつながりを保ち、高い生産性と安全を維持する
- IT 部門の役割を火消し担当からビジネスパートナーに進化させる
AIOps の実際の動作
当社では、IT 運用に対する従来型のアプローチにはない、AIOps のメリットを日々体験しています。 全社で年間 150 万ドルを節約し、ソフトウェアの再利用を 10% 向上して、アラートに至るイベントを 96% 削減しました。 従業員が非常に満足していることも、99% を超える従業員満足度スコアに現われており、生産性はほぼ倍増しています。