カナダを代表する企業
Rogers Communications 社は、カナダの最大手通信メディア企業であり、カナダ国内で一般向けと企業向けに無線通信サービス、家庭向け通信サービス、スポーツ、メディアを提供しています。
その B to B 部門である Rogers for Business は、中小企業、大企業、公共機関などに、ネットワークとデジタルのニーズに応えるエンタープライズグレードのソリューションとテクノロジーサービスを提供しています。 Rogers 社の無線ネットワークは、カナダ全土で 96% の人々に利用されています。
カスタマーサービスへの統一されたアプローチ
Rogers for Business は、共感、尊敬、信頼をモットーに、常に高い水準でお客様にサービスを提供しています。 Rogers for Business のテクニカルカスタマーサービス担当副社長、Scott Thomson 氏は、次のように説明しています。「お客様はテクノロジーが複雑であることを理解しています。 お客様が経験していることを理解し、問題を積極的に解決していることをお伝えして、お客様に安心していただくことは、私たちの最優先事項です」
Rogers for Business は、あらゆる話し合い、検討、決定の中心に顧客を据えることで、勝利の戦略を構築してきました。 テクニカルカスタマーサービス組織は、「即時性」の定義を採用しています。「即応性」とは、何かと直接、即座に関わりを持ち、緊急性や興奮をもたらす性質のことで、従業員、プロセス、ツールの役割を再定義し、最終的にカスタマーサービスへのアプローチを進化させ、統一するためのインスピレーションとなります。
Rogers for Business のテクニカルカスタマーサービスは、サービス保証組織全体の変革を図るために ServiceNow カスタマーサービス管理 (CSM) を導入し、プロアクティブエンゲージメント、顧客向けの分析、「適時の」オペレーションを活用して、顧客とインフラストラクチャに関する高度なインサイトを得ています。 このソリューションにより積極的な管理とともに多くの問題を発生前に防止できるようになりました。
プロアクティブなエンゲージメント
ServiceNow を導入した Rogers for Business は、サービスパフォーマンスのプロアクティブな監視が可能になりました。品質が所定の水準を下回ると ServiceNow でインシデントが自動生成されます。
このため技術チームは、詳細な情報をもとに顧客の問題を評価、解決し、プロアクティブに対応を進めることができます。
小さな問題でも迅速に特定、解決でき、データ分析、顧客の健全性チェック、直感的なダッシュボードにより迅速、的確に対応できるため、高いサービス水準を維持できます。 これは特に、生活に欠かせない公衆衛生や緊急サービス事業者にとって重要な機能です。
Thomson 氏は、次のように説明しています。「パフォーマンス監視の限界値を綿密に調整できるようになり、わずかな品質低下でも、サービス停止につながる前に対応できるようになりました。私たちは、予防的サービスを提供する企業に変革を遂げています」
Rogers for Business のサービス管理には、航空管制原則の多くが適用されています。運用全体の成功にあらゆる詳細を監視する管制センターが、不可欠な役割を果たしています。 航空管制官は、リアルタイムの情報を使用して飛行計画を監視し、パイロットにガイダンスを提供し、必要に応じて権限を行使して介入します。 同様に、テクニカルサービスアナリストは、ネットワークの健全性、ケース件数、品質基準、イベント、顧客固有のインテリジェンスを常に監視しています。技術者と関連情報を共有して、必要に応じて事前対応策を講じることができます。
「社内のオペレーションをリアクティブなモデルからプロアクティブで予防的なサービスモデルへと変革する取り組みは困難なものでしたが、ServiceNow を一貫して使用することで容易になりました」
「ServiceNow のすぐに利用可能な IT Service Management フレームワークを一般的なプラクティスとして活用することで、従業員とお客様を即時性の力でつなぐという、変革のより概念的な側面に集中することができました」
情熱とコミットメント
Thomson 氏は、ServiceNow の力が、顧客、従業員、そしてビジネスよって実現した多くの前向きな変化のきっかけになったと述べています。
Thomson 氏は、ServiceNow の力が、顧客、従業員、そしてビジネスよって実現した多くの前向きな変化のきっかけになったと述べています。
「私たちが本当に関心を持っているのは、即時性という概念に対して、どのように行動しているか、つまりお客様の状況を真摯に気にかけて尊重しているか、そして今行動を起こしているかということです。 私たちは、これを『即時の安心と自信に満ちた解決』と呼んでいますが、このことは、すべてのやり取りにおいて、お客様に Rogers をどのように感じてもらいたいかを端的に表しています」
「一言で言えば、私たちはお客様に Rogers for Business を気に入っていただき、私たちがパートナーであること、そして私たちのサービスがお客様にとっていかに重要であるかを理解していただきたいと思っています。そして、社内では、アクションの推進要因となる指標が、各自の個人的な責任から、お客様が経験していることへと移行していることを意味しています。お客様を最優先に考えること、そして、それは根本的な転換点であると言えます」
Rogers for Business Service Assurance は、未然に問題に対処することで、1 日あたりのチケット数を 41% 削減しました。また、問題やその解決策を顧客に伝えることで、インバウンドコールが 19% 削減しました。
「また、お客様のサポート状況に関する情報を常時、能動的に提供できるようになり、進捗についての問い合わせが 43%減少しました。 その結果、お客様の 71%が『推奨する可能性』調査で 10 点満点中 9 点または 10 点と回答しています」
「ServiceNow は素晴らしいパートナーです。従来型の大規模な投資を必要とせず、チームの努力と創意工夫を引き出すような真のトランスフォーメーションを達成することができました」
文化的転換の実現
Thomson 氏は、新しいテクノロジーの導入を成功させるのに不可欠な文化面での変革を加速させた 2 つの出来事を指摘しています。 その 1 つ目は、カナダ西部で発生した土砂崩れでした。これにより、Rogers のネットワークとサービスに影響が生じました。それはちょうど、土曜夜の人気スポーツ番組「ホッケーナイト」が放送されたときのことでした。 2 つ目は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のパンデミックです。
「この 1 つ目の出来事が発生したとき、私のチームの対応は際立っていました。チームのメンバー全員が超厳戒態勢でプロアクティブモードに入り、プロセスに全力で取り組み、サービスを復旧するために講じられた措置に関して、最新の状況をリアルタイムで発信しました。 この出来事は、Rogers にとって非常に危険な状況でしたが、誰もが適切に対応し、これが私たちのベンチマークである指標であることがわかりました。 これが、私たちが自分たちに課した基準でした」
「そして、COVID-19 の初期段階では、需要の急増に伴い、多大な負担を強いられていました。 さらに、連邦政府によるカナダ緊急対応給付金の支払処理についても、中心的存在になりました。 これらすべてを適切に実施しなければならず、そのプレッシャーは、誰にとっても計り知れないものでした」
「この 2 つの出来事を通じてわかったことは、当社の従業員による業務が国の根幹に関わる重要なものであり、彼らは優れた対応に必要なものを備えているということでした。 これには、ServiceNow の貢献が不可欠です」
「ServiceNow は、一貫性に優れたツールを提供し、従業員が素晴らしい仕事をして成功し、充実感を得るための効率性の高い領域を生み出すことで、従業員の心を捉えることができました」
「満足感が高く、良い刺激を感じている従業員は、定着率も高く、より高いレベルのパフォーマンスを発揮する傾向があります。その結果、250 人で構成されるチームの従業員満足度は 91% に達しました」