付加価値を高める幅広いポートフォリオ
SmartIT Services AG 社は、IT インフラストラクチャ、職場、カスタマーサービス管理 (CSM) を専門とするスイスの IT サービスプロバイダーです。 70 人の従業員を擁する、この小規模ながら強力な企業は、革新的でカスタマイズされた IT サービスを提供し、中小企業が真の付加価値を達成できるよう支援しています。 同社の幅広いポートフォリオには、コラボレーション、IT セキュリティ、ハイブリッドインフラストラクチャのソリューションのほか、プロジェクト管理 (PM)、コンサルティング、サポートが含まれています。 さらに、ServiceNow のサービスプロバイダーとして、ServiceNow プラットフォームで IT サービス管理とカスタマーサービス管理 (CSM) をサービスとして提供しています。
同社の顧客に対するコミットメントは、献身的で信頼性の高いソリューションだけでなく、実現目標を通じて明らかです。SmartIT 社は、すべてのプロセスに顧客を含め、積極的に関与させるよう努めています。 「チケット、ユーザーデータ、サービス、契約、請求書、ライセンスなど、すべての情報を顧客に提示できるようにしたいと考えています」と、SmartIT 社のバリューストリームカスタマーサービス管理責任者である Phil Kiener 氏は述べています。 そのため、SmartIT 社は ServiceNow IT Service Management (ITSM) を使用しています。 これにより、同社は顧客に高品質のサービスを提供し、顧客はサービスポータルを介してすべての関連サービス情報にアクセスできます。
将来に向けたポジショニング
SmartIT 社がサービス管理のために ISO 20000 認定を受けた ServiceNow を導入する以前に利用していたチケットツールでは、認定要件を満たすことができませんでした。 さらに、従業員は以前のチケットソリューションを新しいプロセスの入力、新しいツールとの連携、変更の追加に使用できませんでした。
ITSM は、チケット対応やより多くの機能を実現するだけでなく、同社のデジタル化と自動化のジャーニーをサポートし、将来の変更やさらなる開発を可能にします。 「ServiceNow は、多くの新機能を継続的に構築できるよう開発された強力なプラットフォームです。これが、SmartIT 社全体で ServiceNow を使用する理由の 1 つです」と Kiener 氏は述べています。 ServiceNow は、2018 年から全社的に使用されています。
6 か月の実装期間
同社は Now Platform のメリットを顧客に伝えたいと考えており、ServiceNow カスタマーサービス管理 (CSM) と新しい ERP システムを導入して、時間のかかる請求プロセスを簡素化し、迅速化しました。 ServiceNow と ERP システム間の新しい API は、データ入力、サービス記録、請求のプロセスを自動化することを目的としています。 「これは比較的大きな取り組みでした」と Kiener 氏は述べています。 「古いインターフェイスをすべて運用し続ける必要があり、12 月 31 日に両方のシステムを同時に起動しなければなりませんでした」
プロジェクトの計画フェーズは、デリバリを成功させるためにかなり詳細に行われました。 まず、請求プロセスをエンドツーエンドでレビューし、記録しました。 次に、最適化が実施され、自動化できるステップと手動で実行を継続する必要があるステップを確認しました。
プロジェクトの計画と範囲を考慮しても、ERP の実装と ServiceNow への適応には、わずか 6 か月しかかかりませんでした。 「これは比較的大きな取り組みでした」と Kiener 氏は述べています。 「古いインターフェイスをすべて稼働させ続けるだけでなく、両方のシステムを同時に立ち上げる必要があり、その期限に向けて作業しました」
その他の改善点としては、サービスレコード内に組み込まれた承認プロセスがあります。 そこで、これまで手動で行われていた複数のプロセスを組み合わせ、Azure と Now Platform を連携しました。 その結果、ERP で請求処理が自動的にトリガーされ、ケースやサービスなどのアイテムへの連携を含め、顧客向けサービスのすべてがまとめられました。
チケット処理時間を 60% 短縮
CSM を導入することで、より効率的で独立した作業が可能になりました。 従業員は、請求処理のステータスをより迅速かつ正確に把握し、問い合わせに短時間で回答し、ポータルから顧客サイトの請求情報にアクセスできます。 情報の交換が簡単にでき、より迅速に解決策を見つけることができます。 すべての問い合わせがチケットとして記録されるようになったため、チケットの件数は 20% 増加しましたが、各ケースに関する詳細レベルが高いため、処理の質が向上しました。 処理時間が 60% 短縮され、4 人のサービスデスクエージェントは 1 か月あたり約 1,200 件のチケットを処理できるようになりました。
同時に、ポータルの導入で、管理作業が 3 分の 1 軽減されました。 請求処理の領域だけでも、自動化とエンドツーエンドのプロセス最適化により、処理時間が 90% 短縮されました。 管理タスクと反復タスクを排除することで、管理業務とカスタマーサービスで合計 2.5 人のポジションが解放されました。 これらの従業員は、より重要な他のタスクを担当するために、社内で再トレーニングを受けた後、他のプロジェクトに配置されます。
効率性と透明性の向上
「ServiceNow の最大のメリットは、効率性と透明性が大幅に向上したことです」と Kiener 氏は述べています。 「もちろん、このことは効果的な顧客向けプロセスにもつながり、デジタル化の成熟度が高まりました。そして、最も重要なのは、ポータルを介してすべてのプロセスに顧客を積極的に関与させられるということです」
顧客は請求書履歴をデジタルで確認でき、請求書の取得も簡単にできます。また、リンクを使用して、個々のアイテムやチケットを追跡することもできます。 その結果、営業に対するコールバック要求は半減し、問題や問い合わせが発生した場合は、顧客自身がポータルを介して直接解決できるようじなりました。 サービス、契約、請求情報の概要を手軽に確認できるようになり、カスタマーエクスペリエンス全体が改善され、顧客満足度が 30% 向上しました。 「その結果、ロイヤルティが高まり、顧客から非常に好意的な印象を持たれるようになりました」と Kiener 氏は述べています。 「管理作業も大幅に削減できました」
時間の節約をさらに拡大
カスタマーエクスペリエンスをさらに改善するために、SmartIT 社は ALSO Cloud Marketplace を ServiceNow に接続しています。 同社の最も重要な販売代理店へのインターフェイスを App Studios で実装し、ServiceNow Store でスタンドアロンアプリとして利用できるようにすることで、ServiceNow 内でアイテムが作成され、注文プロセスが自動化されます。 これには、2 つのメリットがあります。顧客はマーケットプレイスのすべての情報にアクセスでき、同時にサービスポータルでライセンス情報と注文を表示できるというメリットです。 「プロセスとライセンスを自分で管理できるため、顧客にとって大幅な時間節約になります」と Kiener 氏は述べています。 「最終的には、すべての情報がリンクされ、1 か所で利用できるようにしたいと考えています。これにより、顧客、アカウントマネージャー、サービスデスク、担当者をサポートできます」 SmartIT 社は、ServiceNow Store で独立したアプリとして利用できるようにするために、App Studios とのインターフェイスを実装しました。
ServiceNow による新機能の提供スピードに感銘を受けた SmartIT 社には、将来に向けた多くのアイデアがあります。 最初の重点項目は、すべてのサービスを可能な限り連携して自動化する構成管理データベース (CMDB) です。 さらに、ServiceNow のカスタムローコードアプリケーション開発プラットフォームである App Engine は、サービスレベルレポートの計画やマッピングなどの新しい要件にも対応します。 すべての基盤がすでに整っている以上、前進あるのみです。 特に、Now Platform が SmartIT 社の運用に不可欠な要素となっているためです。 実際、Kiener 氏は次のようにコメントしています。「ServiceNow は組織の主要なツールであり、もはやそれなしでは何も機能しません」