新たなコミュニケーションの方法
Trivium Packaging 社は、スケーラブルな製造を通じて革新的で持続可能なパッケージングソリューションを提供する多国籍企業で、20 か国 60 拠点の従業員 7,500 人とつながり、同時に同社における 16 の公用語のうち 1 つでエンゲージメントを維持する方法を必要としていました。
コミュニケーションの観点からは、SharePoint ベースのイントラネットは魅力的なコミュニケーションチャネルと言うよりファイルリポジトリで、Trivium 社では会社のデバイスや直通のメールアドレスを持っていないという理由で、従業員の 50% にリーチできていませんでした。
「従業員とコミュニケーションを取る唯一の方法は、マネージャーにメールを送ってそれを印刷してもらい、工場の掲示板に貼り出すというものでした」と、Trivium Packaging 社でグローバルコミュニケーション担当 VP を務める Ann Halvorsen 氏は言います。
Trivium 社は従業員ポータルについて多くの選択肢を検討しましたが、それらのどれを統合するにしても、社内リソースがかかり過ぎました。 同社に必要だったのは、追加の統合なしにそのまま機能し、会社が地域別のターゲットを絞ったコンテンツに焦点を当てられる、すぐに使えるソリューションでした。
ServiceNow による成功体験がある IT 部門の推奨を受け、ServiceNow が明確な選択肢となりました。 「答えを求めていたとき、ServiceNow には本当に助けられました。彼らは従業員ポータルと Employee Center Pro を見せてくれ、私はそれが使えると確信しました。また、当社ではすでに ServiceNow を利用していましたので、既存のものを活用するのは投資の観点からも理にかなっていました」と、Halvorsen 氏は説明します。
包括的でパーソナライズされたコミュニケーション
同社で従業員エクスペリエンスモジュールを実装したことで、従業員の所在地や使用言語を問わず、動的で魅力的な、従業員に適したマルチチャネルのコミュニケーションが可能になっています。
Halvorsen 氏は言います。「コンテンツはできる限り興味深いものにしようとしています。 ビジネス口調や専門用語を排除し、従業員が読みたくなってホームページに設定してくれるようなものにしたいのです。従業員エクスペリエンスがあれば、コンテンツのターゲットを絞ることができ、世界中の編集者のネットワークを構築して地域別に公開することも可能ですし、優れた翻訳機能も備わっています」
Trivium 社は ServiceNow のパートナーである SD Worx 社と協力して、カスタムニュースフィードのウィジェットを備えた最新のイントラネットプラットフォームを構築し、パーソナライズされたオムニチャネルのコミュニケーションを実現しました。 かつては散発的で従業員にとって興味を引く点の欠けていたコンテンツも、定期的な投稿に変わり、多くが地域別に作成されて、ユーザーの要求に応じて自動的に 16 言語に翻訳できるようになりました。
Halvorsen 氏は言います。「今では定期的にコンテンツを変更できるようになりました。 毎日ニュース記事を追加し、大きな出来事があるときにはキャンペーンを実施しています。以前にはこうした選択肢は存在しませんでした。また、そうしたコンテンツを、たとえば工場のテレビ画面など他の場所にもつないで、視聴を促進しようとしています」
従来の SharePoint ベースのポータルは Employee Center Pro に置き換えられましたが、従業員は ServiceNow を通じて、今まで同様に SharePoint 内でファイルを管理したり、ファイル上でコラボレーションを行ったりすることが可能です。そしてその間、情報提供の啓蒙キャンペーンにリンクする「SharePoint はどこに行ったか」というシンプルなバナーで、変更を定着させます。
新しい外観、使い心地、アプローチは確実に機能しています。 「記事を読む従業員が増えているのを確認できています」と、Halvorsen 氏は言います。 「従業員が記事に興味を持ち、お気に入りに設定したり、コメントを寄せたりしています。私たちは Trivium 内のコミュニケーションを変化させつつあります。すでに私たちは以前のはるか先に到達しましたが、あるべき姿に向かってはまだ足を踏み出したばかりだと思っています。そしてプラットフォームと基盤は導入済みです。後はその上に構築していくだけです」
まもなく、同社では個人のデバイスへのアクセスを通じて全従業員にリーチできるようになり、勤務場所がオフィスであっても工場であっても関係なく、全員とのプロアクティブなコミュニケーションの推進が可能になります。
変化を通じた成長
新たなポータルはコミュニケーション上の成果をもたらしましたが、他部門のサポートをすることもできます。 「Employee Center を機能停止やメンテナンスの周知にも使い始めました」と、Trivium Packaging 社グループ IT 部門のグローバルサービスマネージャーを務める Yasmine ElSawi 氏は言います。 「従業員にソフトウェアのアップグレードを促したり IT サポートを要求したりする通知を送信することができます。以前はこうした世界的なコミュニケーションができなかったので、ユーザーだけでなく IT 部門にもプラスの影響をもたらしています」
この変化は重要であり、2 つの部門が ServiceNow の取り組みを通じて互いにどうサポートし合ってきたかを示しています。 Trivium の始まりはたやすいものではなかったからです。
Halvorsen 氏は言います。「2 つの異なる会社から 1 つの会社を作るというのは、それ自体困難なことでした。 そんな時にパンデミック、インフレーション、サイバー攻撃に立て続けに見舞われたのです。それがすべて合わさると、とてつもなく難しい取り組みになりました」
Trivium 社ではそれまでも数年前から自前のセキュアな IT 部門を構築しようと計画してきましたが、それをほんの数週間で成し遂げざるを得なくなったのです。ElSawi 氏は言います。「以前は外部の会社に委託していましたが、自分たちで管理できるようにしたいと考えたのです。しかも迅速に取り組む必要がありました」
「当社はプライベートエクイティの保有企業ですので、効率とリーンなチームに大きな重点を置いており、投資を行うときにもこのことを優先する必要があります」と、Halvorsen 氏は付け加えます。 結果的に、ServiceNow が IT Service Management (ITSM) を始めとする同社の要件に最適な選択肢として選ばれたのです。
自動化と可視性を通じた効率性の実現
Trivium 社は、IT をゼロから構築するのとは別に、ServiceNow プラットフォームが提供する可視性を最大限に活用して、デジタル化と自動化のビジョンを実現し、非効率性を探求しています。さらに、プロセスを明確に把握できるようになったことで Trivium 社はターゲットを絞った改善ができるようになりました。
ElSawi 氏は言います。「たとえば、ServiceNow のおかげで、効率を高めて作業負荷を減らす必要がある箇所がわかるようになりました。 ダッシュボードやレポートを見るだけでアクセスできる傾向や分析を通じて、自動化のオプションに役立っています。また、以前はすべての I.D. チケットの完全なレポートを一元的に取得することはできませんでした。それが ServiceNow で可能になりました」
すべてを一元化すると、投資に関する意思決定や将来の開発について、経営層が明確で透明性の高いデータに基づいて議論ができるようになります。チームも問題を迅速に解決することが可能になります。
「プロセスを統合したのは、すべてを一元化すれば、問題管理を推進することができるからです。たとえば、繰り返し発生するアプリケーションエラーを容易に特定してプロセスの改善を進めることができます。可視性やプロセスの観点からだけでなく、業務を進めながら学ぶ機会が得られるので、これはとても役に立ちました。問題の修正に対して動的なアプローチが取れるようになりました」
同社が新たな従業員コミュニケーションツールを探していたときに IT 部門が ServiceNow の活用と Employee Center Pro の統合を推奨したのは、この初期の成功が理由です。
取り組みの継続
ServiceNow は、Trivium 社のサービス管理とコミュニケーションを支援しています。それは最新の調達コンテンツであれ、世界中の人材求人情報であれ、他の多くのプロバイダーが提供しているものです。この点で Now Platform は Trivium 社のニーズに対するワンストップショップになっています。しかし、最も重要なのは ServiceNow によって、同社が失われたものを再構築しながら目標実現の方向づけができるようになっていることです。
ServiceNow は使いやすいプラットフォームを提供して同社が前進することを支援しました。 そして両社の関係は強化されており、将来的にさらなるコラボレーションが計画されています。 「ServiceNow 内で ITIL の全分野を完全に管理し改善することができます」と、ElSawi 氏は言います。 「当社の変更管理プロセスを ServiceNow に導入する検討をしているところです」
同社ではもともとのビルドを簡素化することにも取り組んでおり、社内コミュニケーションに関しては、拡大していく計画になっています。 「新しい Pro プラットフォームをぜひ導入したいと考えています。そうすれば、社内ソーシャルメディアプラットフォームと呼べるものになるからです。ビジネスの観点からも当社にメリットをもたらすでしょうし、それは私にとってもすばらしいことです」