ビジネスレジリエンスとは

ビジネスレジリエンスは、混乱が生じた際に事業の継続性を維持し、人員と資産を保護し、ブランド品質を維持する能力です。

2019 年の初頭の時点で、1 年もしないうちに世界中の企業が多くの命を奪うパンデミックの壊滅的影響に脅かされると予測できた人はほとんどいませんでした。調査によれば、パンデミックの結果 2020 年の 3 月から 7 月の間に 8 万件を超える小規模企業が廃業したと言われています。しかも影響を受けたのは小規模企業だけではありません。多くの老舗の大企業も大幅な業績悪化や破産にまで追い込まれたのです。

振り返ってみれば、明らかな教訓があります。緊急事態は起こるものであり、備えをしていないとビジネスが窮地に追い込まれるということです。

ビジネスレジリエンスは、企業が予測できない困難に対して備えるためのアプローチです。自然災害、サプライチェーンの混乱、IT やライフラインの停止、あるいは健康に関する世界的危機のいずれであっても、レジリエンスを備えたビジネスは効果的な行動計画を策定して、緊急事態を乗り越え、回復し、自社のインフラストラクチャ、顧客基盤、社会的評判を損ないません。包括的なレジリエンス計画を立てることで、標準のプロセスや手順が失敗した場合に役立つプレイブックを企業や従業員が利用できます。

ビジネスレジリエンスのメリット

無計画のリスク

ビジネスレジリエンスの妥当な計画がない場合、次のようなリスクがあります。

  • 金銭的損失
  • 評判の失墜
  • 事業継続性への脅威
  • 遅々とした回復
  • 環境への影響
  • 地域社会を支援できない

計画のメリット

計画を立てることで、ビジネスは発生可能性が高いものから低いものまで、さまざまな混乱に備えることができます。計画のメリットには次のようなものがあります。

  • 財務リスクの軽減
  • 評判の上昇
  • 脅威の最小化
  • 迅速な回復
  • 混乱の最小化
  • コーポレートリスクの最小化

ISO 22300:2018 は事業継続性を、「企業が混乱の後に製品またはサービスの提供を許容可能な事前定義されたレベルで継続する能力」と定義しています。混乱とは、変更を強制する規制の変更から従業員の死亡まで幅広くあてはまります。継続性はこうした混乱を想定して計画を策定し、事業運営が混乱発生時にも継続できるようにすることです。

ビジネスレジリエンスは、ISO 22316:2017 によれば、「企業がその目的を果たし、存続し繁栄するために、変化する環境において吸収し適応する能力」です。基本的に、ビジネスレジリエンスは潜在的に損害を与えるインシデントから回復し、適応する能力です。適切なメカニズムとコンティンジェンシーを備えることで、企業は事業運営に深刻な影響を与えることなく事業の混乱を吸収する力が与えられます。

継続性管理のメリット

  • いつでも対処できる態勢:「what-if」シナリオを準備して、最善の結果、最悪の結果、予測される結果に備えます。
  • 迅速な復旧:混乱が発生した際に最初に対処する重要なアプリケーション、場所、ベンダーを特定します。
  • 情報に基づいた迅速な意思決定:当初は重大なリスクに取り組み、自動計算を使用してリスクの優先順位決定に役立てます。
  • ユーザーの定着を促進:使い慣れたプラットフォーム上でのシンプルで強力なユーザーエクスペリエンスによって、仕事の完了が容易になります。

Risk Management のメリット

  • 迅速なリスクに基づく意思決定:自動化したリスクスコアを基にアクティビティの優先順位を作成し、最も重大なリスクを最初に選択します。
  • パフォーマンスの向上:部門横断型アクティビティにより、リスク管理の導入時の作業停止をなくします。
  • 効果的なリスクの伝達:リアルタイムなインサイト収集とロールベースのダッシュボードで、あらゆるレベルのレポートを簡単、迅速に作成します。
  • 迅速なリスク対応:モバイルインターフェイスは、場所や時間を問わずに仕事をするために必要な情報を提供できます。

真のレジリエンスを備えたビジネスでは、共有のビジョンと目的に沿った行動が評価されます。また企業の最新の状況を理解し、変更を吸収してそれに適応、対応する能力があります。優れたガバナンスとマネジメントが必須であり、スキル、リーダーシップ、知識、経験の多様性も必要です。

経営における規律と、技術や科学など専門分野からの貢献の間の連携があることが理想です。さらに、リスクマネジメントとリスクの優先順位付けの能力が優れていることも重要です。

効果的なビジネスレジリエンスは、ビジネス、顧客、直面しうる混乱の包括的理解が求められます。さらに、主要意思決定者から管理職以外の従業員まで社内全体が納得していることも必要です。これを念頭に、企業でビジネスレジリエンスを確保するための 4 つの重要なヒントをご紹介します。

自社にとってビジネスレジリエンスの意味を決定する

世界に一つとして同じ会社はないため、それぞれの会社でビジネスレジリエンスへのアプローチが少しずつ違います。まずはビジョンやミッションステートメントなど重要なビジネス要素を特定します。顧客はどのような人か、自社に何を期待しているのかを判定します。自社の重要なプロセスと手順を書き出します。

こうした情報すべてが必須業務を指定して優先順位を付けるうえで役に立ちます。これで実際に混乱が起きたときに、事業を持続して回復させるにはどこに労力を集中させたらよいかが分かります。経営の許容可能な最小レベルを設定し、どの人材、部門、リソースが事業運営に欠かせないかを判断し、事業を持続するにはどのような脆弱性を克服する必要があるかを把握します。

施設管理者との連携

施設管理者は効果的なビジネスレジリエンス計画の策定に欠かせないプレーヤーです。施設管理者は、運営計画を作成し、予算を設定し、トレーニングを開始し、訓練を実施するなどして、施設と従業員が混乱発生時に迅速に効果的に対応できるように備えます。

ビジネスレジリエンス計画フェーズに入ったら、施設管理者と密に連携を取ります。彼らの専門知識を活かして戦略のための情報を得ることで、損害を与える災害やその他の想定外の事態からビジネスを迅速に復旧できます。

ビジネスの有害事象はかつてほど珍しいことではなくなりました。大災害を生涯に一度きりの緊急事態だと考え、ビジネスでも二度と直面することはないだろうと考えがちですが、そんなことはありません。実際、こうした災害の発生回数は過去 20 年間で 3 倍に増えています。また、ビジネスレジリエンスという概念自体が最近の COVID-19 パンデミックによって世界的に試され、アジャイルな企業ほど嵐に耐える能力が高くなることは否定できない事実です。

ビジネスを保護し、経営の継続を確保するには、企業全体でレジリエンスを見直して注力する必要があります。ServiceNow Business Continuity Management は基本的なリソースとツールを提供し、企業が迅速に効果的に回復し、サービス停止時間を最小限に抑えて社員と資産を保護できるよう支援します。

ServiceNow を導入すると、ビジネスレジリエンスは容易になります。重要な機能に優先順位を付ける信頼性の高い継続性計画を作成し、可能性のある弱点を特定して強化し、セカンダリサイトの指定やランブックの事前定義などにより悪影響を減らし、重要な目的を設定することで、全員が同じ目標を目指すことができるようになります。

企業をビジネスレジリエンスで防御

緊急事態の発生は止められませんが、ServiceNow を採用すれば、その被害がビジネス、従業員、顧客に及ぶのを防ぐことができます。

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