ヘルプデスクが完璧に機能していると、それが会社の中枢であるかのように感じられることがあります。ヘルプデスクは、IT の問題を抱える従業員のための社内サポートのソースであり、顧客の問題をトラブルシューティングして適切なサポートエージェントにつなげるためのセルフサービスハブであり、製品の問題やソリューション、その他のデータのリポジトリでもあります。
以下でご紹介するヘルプデスクの統計では、ヘルプデスクがどれほど深く組み込まれているか、また顧客ニーズの変化に合わせてどのように変化し続けているかが示されています。
セルフサービスの台頭により、オンラインヘルプデスクの重要性はかつてないほど高まっています。現在、ヘルプデスクでは従来のエージェントサポートとセルフサービスの両方のオプションが提供されるようになっていますが、顧客はセルフサービスを好むようになっています。セルフサービスは生成 AI との組み合わせにより、さらに強力なものとなっています。こうした顧客中心のサポートオプションは、CX (カスタマーエクスペリエンス) と満足度の評価も向上させています。
1.81% の消費者がセルフサービスオプションが増えることを期待していますが、十分なオプションを提供していると考えている企業はわずか 40% です。(NICE 社)
2.ソーシャルメディアやフォーラムでサポートを受けることを好む顧客はわずか 16% です。(SuperOffice 社)
3. オンラインの情報ベースが分かりやすく、顧客が必要とする情報を提供している場合、91% がまずこれらのサポートオプションを試してもよいと考えています。(AmDocs 社)
4.チャットボットの利用が急増しており、自動化されたカスタマーサービスチャットボットとやり取りしたことがある人は 68% に上っています。(Ipsos 社)
5.北米における IT ヘルプデスクチケットの解決には、チケット 1 件あたり平均 22 ドルのコストがかかります。(Global Help Desk Services 社)
パンデミックにより、セルフサービス型デジタルインタラクションへの移行が加速しました。テクノロジーの進歩と顧客ニーズの変化は、オンラインで利用できるリソースの増加に大きな役割を果たしました。従業員や顧客が問題を解決する新しい方法を模索する中、ヘルプデスクは新たなチャネルからの要求に対応し、エージェントと顧客をつなぐようになりました。
6.デジタルインタラクションの世界平均シェアは、2017 年 6 月の 20% から 2020 年 7 月までに約 60% に急増し、わずか 3 年間で約 3 倍になっています。(Statista 社)
7.ITSM 市場は、2028 年までに 52 億ドル規模に成長すると予測されています。(Absolute Reports 社)
8.ある調査によると、コロナウイルス感染症への対応として、IT リーダーの 64% が数年の間に自動化への投資を強化することを見込んでいたことが示されています。(Inference Solutions 社)
9.買い物客の 84% が、より多くの費用がかかってもより良いカスタマーサービスを受けたいと考えています。(Gladly 社)
10.団塊の世代の 55% が複数の担当者に接触するまでサポートをあきらめないと回答していますが、ミレニアル世代と Z 世代の顧客は、セルフサービスが役に立たない場合、55% がサービスや製品の利用を減らし、52% がその企業からは二度と購入せず、44% がネガティブな体験を口コミで広めると回答しています。(Gartner 社)
ヘルプデスクは、技術的な問題の解決や、テクノロジースタックの機能に関するガイダンスやインサイトの提供などで、常に従業員のリソースとなってきました。 スタックやナレッジベースの変化と拡大に伴い、ヘルプデスクが顧客を適切な部門に振り分けるようになると、従業員への影響も拡大しました。問題の追跡と解決の堅牢なシステムを導入し、エージェントと協力して問題を解決することで、ヘルプデスクはかつてないほど不可欠な存在になっています。
11.カスタマーサービスチームの 91% が、ヘルプデスクシステムが生産性を向上させると回答しています。(HubSpot 社)
12.IT 部門からのサポートが提供されている感じている従業員は、仕事に対して全体的に満足している可能性が高くなります。(Microsoft 社)
13.組織内でのナレッジ共有は、生産性を 20% 向上させる可能性があります。 (VINE Journal of Information and Knowledge Management Systems)
14.生成 AI は、サポートチケットの量を 60% 削減することで、ヘルプデスクを大幅に簡素化できます。(Rezolve 社)
反復的なタスクはエネルギーを奪い、時間を浪費します。ヘルプデスクは一般的な問題に対処することが多いため、ヘルプデスクの自動化は絶大な効果があり、エージェントはより複雑なサポートの問題に集中できるようになります。仮想アシスタントやチャットボットからナレッジベース、その他のセルフサービスオプションまで、ヘルプデスク機能の自動化は、すべての人に役立ちます。
15.ITSM における AI 導入の最大の障害 (57%) は、AI 経験のあるスタッフの不足と考えられています。(ITSM Tools 社)
16.AI を活用することで、IT ヘルプデスクの応答時間を業界標準の 7 時間以上から 3 秒に大幅に短縮できます。(Atera 社)
17.IT 担当者の 88% が今後数年間で業務がより困難になると予測しており、ヘルプデスク業務の一部を自動化することで、これらの IT 担当者を支援できる可能性があります。(ITSM Tools 社)
18.ナレッジ管理における AI の使用は増加していますが、慎重な姿勢で進められています。回答者の半数近く (46%) が依然として評価段階にあり、この革新的なテクノロジーに対する慎重なアプローチが示されています。 (APQC)
19.自動化を導入している企業は、通常、手動の手段のみに依存している企業よりも 37% 迅速に顧客の問題に対応しています。(Gorgias 社)
カスタマーサービス、ひいてはヘルプデスクの未来は、AI を活用したインテリジェントな仮想アシスタント、チャットボット、カスタマーサービスツールによるカスタマーサポートの強化にあります。 これらのツールがもたらす利便性、低コスト、24 時間 365 日の可用性は、初回解決率の向上、問題解決の迅速化を実現するだけでなく、傾向の追跡と分析を容易にします (さらに、その情報を利用してヘルプデスクのレポートを改善することでビジネス価値の向上を実現します)。同時に、ヘルプデスクチームがあらゆる問題の解決策を追求するための支援を提供します。
20.昨年、チャットボットとやり取りした顧客は 10 社中 9 社近く (88%) に上ります。(Tidio 社)
21.複雑な問題に関するチャットボットの顧客満足度は低く、ほとんどのやり取りで効率的に問題が解決されていると報告しているのはわずか 35% です。(Ipsos 社)
22.41% の顧客が、メールや電話サポートよりもライブチャットを好んでいます。(Kayako 社)
23.自動化を導入している企業は、導入していない企業よりも 52% 迅速に顧客チケットを解決しています。(Gorgias 社)
24.より若い世代 (Z 世代とミレニアル世代) の約 40% が、セルフサービスオプションでカスタマーサービスの問題を解決できない場合、そのまま諦めています。(Gartner 社)
静的セルフサービスや AI 強化型のセルフサービスを含む、セルフサービスオプションは、顧客と従業員が迅速かつ自立的に解決策を見つけられるよう支援します。
最新のヘルプデスクソリューションは、顧客満足度を向上させ、従業員が他の方法では利用できない (またはサイロ化されている) 可能性のあるツールやトレーニング、専門知識にアクセスできるようにします。生産性の向上と顧客満足度の向上は、誰にとっても有益です。
25.セルフサービスチャネルとアシスト付きカスタマーサービスチャネルの間のシームレスな移行は大きな成果につながります。93% の回答者が、チャネル間の切り替えがスムーズで簡単であることに高い満足度を示しています。(Gartner 社)
26.顧客の 4 分の 3 以上 (77%) が、サポートにセルフサービスオプションを提供している組織をより肯定的に捉えると回答しています。(Higher Logic 社)
27.ヘルプデスクシステムとナレッジベースは、カスタマーサポートを改善するためにカスタマーサービスチームが利用できる最も一般的な 2 つのツールです。(HubSpot 社)
28.ナレッジベースを有する企業の半数近く (47%) が売上増を報告しています。(HubSpot 社)
29.顧客の約 80% が、自立的に解決策を見つけられるように、セルフサービスサポートツールの提供を組織に期待しています。(Higher Logic 社)
ヘルプデスクの状況は、技術の進歩と進化する顧客の期待に促され、絶えず変化しています。最新のトレンドと IT ヘルプデスクの統計情報を常に把握することで、ヘルプデスクが確実に、顧客や従業員の絶え間なく変化するニーズに対応できるようにすることができます。
ServiceNow の ITSM を使用すると、IT チームはシングルプラットフォームで作業し、複雑さを軽減してサービスを改善することができます。AI によって強化されたツールを使用して、チームはワークフローの自動化、インテリジェントなチャットボットや仮想アシスタントの展開、セルフサービスポータルの作成などを行うことができます。