ポータル経由で記録されるようになったインシデントの割合
合併中に維持されたインシデントへの応答率
共有メールボックスの立ち上げにかかる時間 (これまでは 2 週間)
連携されたデジタルサービスの展開
Amsterdam UMC は、オランダ最大の病院であり、Newsweek の「2022 年度世界最高の病院トップ 250」で 38 位にランクインしています。同院は、将来の医療スタッフの教育にも取り組んでいます。Academic Medical Center (AMC) と Vrije Universiteit Medical Center (VUmc) の 2 つの大型アカデミック医療センターの合併によって誕生した Amsterdam UMC では、運用は統一されましたが、連携したデジタルサービスを展開するためにはテクノロジーインフラストラクチャの調整が必要でした。同院の IT 部門は、最優先で標準化すべき部門とされ、それぞれ多様な管理プロセスセットを備えた 2 つのまったく異なる IT インフラストラクチャを、1 つの新しい構造の下に統合することになりました。
「各アカデミックセンターには独自の IT システムがありましたが、私たちには、完全に新しいプラットフォームでしか得られない新しい視点が必要でした。両グループを統一し、全員が既存のプラットフォームを手放し、当院が抱く未来へのビジョンに適合するプラットフォームを一致団結して導入しようとしていました」と、Amsterdam UMC の ICT 部門、ディレクター代理の Remo Plantinga 氏は話します。
Amsterdam UMC は、IT 管理プロセスと IT サポートの調整に、サービスと効率の品質改善に定評があった ServiceNow IT Service Management (ITSM) を選択しました。
分散していた IT 管理グループや部門など、Amsterdam UMC のすべての IT 機能は、ServiceNow ITSM プラットフォームに移行しました。ラボと放射線科は、依然として分散した IT スタッフによってサポートされていますが、彼らも中央 ICT 部門と同じ統一されたサービス管理プロセスを提供する ServiceNow の統一プラットフォームの使用を開始しているため、部門間でシームレスにコラボレーションできます。
白紙状態からのスタート
IT 部門が標準の策定を開始すると、他の部門も追従しました。電子カルテ管理システム (EPIC) の機能サポートを提供する EvA 部門も、主要サポートツールとして ServiceNow を選択しました。人事部門も既存のサポートツールを ServiceNow で置き換えました。関係し合う部門とプロジェクトが 1 つの変革プログラムにまとめられたことにより、従業員エクスペリエンスが向上しました。
IT 部門は、ユーザーがサービスポータルから IT サービスをプロビジョニングし、ワークスペースや新しい携帯電話の依頼といった標準的な IT サービスを要求できるようにすることから始めました。
「サービスポータルが稼働するまで、当院の従業員の半分は、基本的な依頼をするのに電話しか使えませんでした。今では、インシデントの 60% をポータルから記録しています。これは大きな進歩です」と Remo 氏は話します。
「また、当院は旧システムの古い未解決サービスチケットの使用を取りやめ、ServiceNow プラットフォームで一から始めることを決めました。古いケースを段階的に廃止し、新しいシステムを白紙状態からスタートさせたのです。これは正しい選択でした。すべてのデータが最初からクリーンだということになるからです」
デジタル戦略およびデジタルトランスフォーメーションに関する信頼できるパートナーである Quint は、実装で重要な役割を果たし、ServiceNow ソリューションのスムーズな展開の鍵となりました。同社のエキスパートは、Amsterdam UMC の IT チームに、Now Platform® の導入が成功し、基幹サービスに中断が発生しないことを受け合いました。こうして、移行中もずっと継続して業務を維持できたのです。
Remo Plantinga
Deputy Director, ICT Department
コントロールを取り戻す
ユーザー向けのサービスをプロビジョニングするポータルは、セルフサービスで情報にアクセスできるナレッジリポジトリも提供しています。これにより、基本的な要求に対処する IT 担当者の需要が減り、サービスデスクにかかってくる電話の数も少なくなります。
「ユーザーが自分で回答を見つけられるため、ナレッジベースでカバーされている事項に関する電話がかかってくることは少なくなりました。人事の話では、同じ理由でサービスデスクへの電話の数が減っているようです。ただし、より複雑な人事問題に関する電話は増えています。これにより、かかってくる電話が今までより重要と見なされるようになりました。非常に良い影響です」と Remo 氏は話します。
しかし、ユーザーにとっておそらく最も大きな変化は、ServiceNow プラットフォームにより、自分でコントロールできる感覚を抱くようになったことでしょう。チームは、記録されたインシデント、担当するインシデント、応答率をリアルタイムで確認できます。以前は週次、ときには月次でしかレポートを入手できませんでしたが、今では毎日の情報がダッシュボードに表示されます。さらに、そのダッシュボードは、即座にフィードバックを提供する必要があるときのために、チーム自身で作成することもできます。
「パフォーマンスは、合意したサービスレベル内で解決できたインシデントの割合で測定します。合併中は 90% のパフォーマンススコアを維持することができ、新しいプラットフォームの使いやすさが証明されました。」と Remo 氏は話します。
Now Platform は、従業員に真の透明性を提供します。その次の段階は自動化ですが、チームは既に共有メールボックスをユーザーに 1 時間で提供する機能を自動化しました。以前は手作業で 2 週間を費やしていたプロセスです。これにより、共有メールボックスを電子メールで依頼することも可能になりました。
新しい仕事方法はすんなりと受け入れられました。自動化の水準が上がったことにより、担当者は、問題のリアルタイム分析のためのダッシュボード監視といった、より価値の高い仕事に取り組めるようになりました。今では、いつでも情報が手元にあり、個々の通話またはインシデントレベルまでドリルダウンできます。ServiceNow はチームによって受け入れられ、より広い専門的能力開発の一端を担うものと見なされています。
「今後数年間、ワークフローの自動化がさらに進み、顧客へのサービスデリバリだけでなく、サーバーのインストールや、その他幅広いサービスも自動化されるでしょう」と Remo 氏は締めくくりました。「ServiceNow は、当院の未来を築くプラットフォームです」
Amsterdam UMC に調和の取れた IT プラットフォームの展開をもたらしたソリューションの詳細