ヘルプデスクプロセスの標準化と簡素化
ARPAVIE 社は、介護施設、老人ホーム、在宅看護サービスのネットワークにより、自立した人から、体の弱い人、さらには障がい者まで、高齢者向けの包括的な宿泊施設とサービスを提供しています。 同グループは、フランス全土で 9,600 以上の高齢者介護施設を運営しています。
2016 年に 2 つの事業が合併した結果、ARPAVIE 社の情報システム・イノベーション部門は、ヘルプデスクプロセスを標準化して簡素化する必要がありました。 当時、介護施設利用者と IT サポート間のコミュニケーション手段は、主にメールでした。 「2018 年、私は社内のクライアントとサプライヤーの関係というアプローチを展開し始めました。これには、さまざまなサービス、コールセンター、レベル 1 と 2 のメンテナンス要求、定期的な報告を提供するサービスセンターの設立が含まれました」と ARPAVIE 社の情報システムアシスタントマネージャーである Emmanuel Potet 氏は説明しています。
介護施設と入居者へのサービス提供を最優先する
考え方はいたってシンプルで、同グループは顧客である介護施設にサービスを提供するのであって、その逆ではないというものでした。 「このような状況において、すべてのサポートサービスを明確に定義し、パフォーマンスレベルを「契約」に明記し、結果を透明化し、グループとして改善を図ることは当然の流れでした」
「その目的は、継続的な改善へのアプローチの一環として、スタッフの仕事、ひいては入居者のケアを促進することです」
コンセプトは有望でしたが、IT 部門はこのプロセスを促進するために信頼できるツールを必要としていました。 入札の結果、幅広い機能が評価された ServiceNow が選ばれました。
シンプルでグラフィックなマルチタスクツール
2019 年、IT 部門は ServiceNow IT Service Management (ITSM) を使用して、グループ初のポータルを構築しました。 ITSM のおかげで、ユーザーはリモートまたはローカルで IT サポートを要求できます。 技術者はダッシュボードを使用して、進行中のアクティビティを管理し、パフォーマンスを監視できます。 また、ユーザーの機器インベントリにアクセスすることもできます。
ガバナンスに関しては、ServiceNow に合わせて Microsoft Power BI でモニタリングインジケーターを作成しました。 インジケーターは、リアルタイム値または累積値として監視画面に表示され、ユーザーはイントラネット経由で利用できます。
その結果、IT 問題の 85% が 1 時間以内に解決され、2023 年のユーザー満足度スコアは 4/5 でした。
Potet 氏は次のように述べています。「ServiceNow を選んだ理由はいくつかありますが、そのうちの 1 つは、グラフィカルユーザーインターフェイスとバックオフィスの質の高さ、そして設定のしやすさです。これは、今までプロセス管理に使用した中で最高のツールです。そのおかげで、私たちはクライアントとサプライヤーの関係というアプローチを全面的に採用することができました。ヘルプデスクチームのスキルと知識の継続的な向上と相まって、ユーザーと技術者の満足度は高いレベルに達しています。他のプロジェクトと同様、成功するかどうかは適切なツールの正しい選択だけでなく、何よりもその背後にいる人々にかかっています。そのために、私のチーム全員、そしてこのジャーニーを通して私をサポートしてくれたグループの最高情報責任者である Francis Manzac、そしてパートナーである Noveane-groupe Scalian 社と TIBCO 社に感謝したいと思います」
他の環境にオープンなツール
IT 部門がエンジニアと技術者の数を 12 人のままで維持しながら全体的なサービス改善を実現するために考え方やプロセスを変えることに成功したという事実は、このソリューションが真にオープンで適応可能であることを証明しています。 Potet 氏は、この精神のもと、同氏のアプローチが給与計算、不動産・購買管理、人事 (トレーニングと人材管理) など、介護施設からのサポート要求を管理する他の本社部門にとっても有益であることに気付きました。
経営委員会のメンバーへのプレゼンテーションの後、ServiceNow ITSM のスコープは、これらの部門もサポートするように拡張されました。 2023 年 5 月には「不動産・購買管理」サービスカタログ、11 月には「給与計算管理」と「人材管理」カタログが開設されました。
このプロジェクトの成功は、コンサルティング会社である Noveane-groupe Scalian 社とのパートナーシップによるものです。 パートナーは、当グループの状況とニーズに適応でき、ServiceNow プロジェクトを IT 部門以外の部門にも展開できるようになりました。 ARPAVIE 社の IT 部門は、Noveane-groupe Scalian 社が提供するサービスの品質に信頼を置いていました。
「このパートナーのおかげで、すべてのユーザーが気に入るサービスポータルを作成することができ、アジャイルモードでリモート作業をしながら、異なる部門間で共有されるすべてのデータのセキュリティを確保することができました。彼らは、バージョンの更新を毎年実施し、技術的な監視だけでなく、サポート、指導、開発も提供してくれます」と Potet 氏は説明しています。
「私たちは IT ヘルプデスク関連の目標をすべて達成できました。定量的なパフォーマンスインジケーターは、4 年間で 40% 上昇しました。ユーザーの総合的な満足度は 4/5 になりました。そして、他の領域に拡大することで、介護施設利用者のサポートがしやすくなります」