IT サービスデリバリの一元化
Flight Centre Travel Group 社は、世界最大級の旅行代理店であり、法人向け旅行管理会社でもあります。オーストラリアのブリスベンに本社を置き、オーストラリアとニュージーランド、南北アメリカ、EMEA、アジアの 4 つの主要地域にわたりレジャーや法人向けの旅行サービスを提供する高度なネットワークを運営しています。
他の旅行会社と同様に、Flight Centre 社もコロナ禍で大きな混乱を経験しました。その結果、IT サービス管理チームの多くを含め、全社的に大規模な人員削減が行われました。パンデミック後にビジネスが回復するにつれて Flight Centre 社はチームの再構築を開始しましたが、新しい従業員が同社のカスタマイズされた IT プロセスに不慣れな状況が生まれました。同じ時期に、同社は地域別の IT モデルから一元化したアプローチに移行することを決断し、中核的な IT インフラストラクチャサービスを世界中の組織に提供するエンタープライズテクノロジーシステム (ETS) チームを創設しました。
ナレッジギャップに起因する変更管理の課題とリスクの発生
このような経験不足と組織変更が重なったことで、Flight Centre 社の IT サービスデリバリが妨げられていました。これが最も顕著に表れたのが変更管理でした。Flight Centre 社の ITSM チームリーダーである Sabina Galant 氏は、次のように語っています。「私たちは、ITSM と IT のその他の機能に ServiceNow を使用しています。これは非常に優れたプラットフォームであり、当社が世界クラスの IT プロセスを推進するためにまさに必要なものですが、従業員がこれらのプロセスとプラットフォームの使用方法を理解する必要があります。これはまさに、ETS の変更管理で発生した問題です。慣れていなかったために、多くの人が不満を感じ、ServiceNow をまったく使用していない人もいました。最終的に未承認の変更が多数発生し、当社のビジネスにとって大きなリスクとなりました。また、これらの変更をすべて把握することさえできていなかったため、直面しているリスクを簡単に定量化できず、自信も失われました」。
ServiceNow ユーザー導入プロセストレーニングでナレッジギャップを解消
Galant 氏は Flight Centre 社に入社して間もないですが、豊富な経験から、このギャップに対処が必要であると感じていました。Galant 氏にとって、その答えは ServiceNow ユーザー導入トレーニングでした。Galant 氏は次のように説明しています。「私は以前の勤務先で ServiceNow トレーニングチームと仕事をしたことがあったため、彼らが何を提供できるかを知っていました。こちらから問い合わせたところ、彼らは私が必要とするすべてを網羅した提案を携えて対応してくれました。その提案は私のビジネスケースにとって極めて重要なもので、すぐに承認されました」。
その後、ServiceNow のトレーニングチームは Galant 氏と緊密に連携し、トレーニング計画とコンテンツを作成しました。「ServiceNow が当社と提携し、当社の変更プロセスを理解した上でこれをサポートするコンテンツを開発してくれたことにとても感銘を受けました」と Galant 氏は言います。「これは、すぐに利用可能な定型のトレーニングではありません。私たちのビジネスの進め方に合わせてカスタマイズされているため、従業員にとってより関連性が高く、役立つものになっています。さらに非常に迅速に形にすることができました。最初のキックオフからわずか 8 週間で展開を開始する準備が整ったのです」。
素晴らしいフィードバックと素晴らしい結果
ServiceNow は、約 100 人の ETS チームメンバーを対象に、地域トレーニングライブセッションを 3 回実施しました。ServiceNow チームは、Flight Centre 社の変更プロセスにおけるさまざまな側面をカバーしたデモ動画と、ETS チームのメンバーがデスクに置いておくことができるクイックリファレンスガイドも用意しました。Galant 氏は言います。「トレーニングセッションは非常にうまくいき、素晴らしいフィードバックが得られました。実際、多くの人がこのトレーニングは目から鱗が落ちるような体験になったと言っていました。また、クイックリファレンスガイドについては言葉では言い尽くせません。素晴らしいの一言です」。
Galant 氏は結果についても同じように熱く語っています。「変更の質が大幅に向上しています。未承認の変更はずっと少なくなり、それに応じて変更の失敗も減少しています。なぜなら、従業員は ServiceNow の変更プロセスを理解し、ServiceNow プラットフォームに満足しているからです。 また、新入社員にも同じ ServiceNow トレーニングコンテンツを使用しています。つまり、入社した全員が正しいスタートを切ることができるのです」。
ServiceNow ユーザー導入トレーニングは Flight Centre 社全体により幅広いメリットをもたらしている
Galant 氏によるトレーニングイニシアチブは、ETS 内だけでなく、より広く注目を集めています。「ユーザー導入トレーニングは、変更管理の質を大きく変えました。そのため、インシデントチームなど、ETS 内部の他のチームも ServiceNow ユーザー導入トレーニングの使用を計画しています。また、変更管理が順調に機能しているため、ETS サービスを使用する事業部門の一部でも、独自の変更に私たちのプロセスを使用することを検討しています。これは非常に重要です。つまり、会社全体で一貫した IT 変更管理のベストプラクティス導入が始まっているということで、これによりさらにリスクが軽減され、運用方法が簡素化されることになります」。