シームレスなカスタマーエクスペリエンスを構築
今日のグローバルサプライチェーンに対する需要はますます複雑化しており、経済の混乱、地域紛争、気候変動が供給品や完成品の生産と出荷に影響を与えています。 このような課題に対応するため、Körber Supply Chain 社は、組織の規模、戦略、成長計画に合わせた包括的なソリューションを提供しています。
Körber 社は、ソフトウェア、自動化、音声、メール、ロボティクスのソリューションを提供するだけでなく、これらすべてを 1 つのソリューションに統合するための専門知識も備えています。 このテクノロジーは、世界中のさまざまな業界 4,500 社以上の顧客を対象に、複雑さを克服し、イノベーションを導入するためのビジネスインテリジェンス、アジリティ、柔軟性を提供しています。
Körber 社は、ServiceNow と提携し、デジタルトランスフォーメーションを加速させました。 同社は、カスタマーサービス管理 Professional (CSM Pro)、ServiceNow IT Operations Management (ITOM)、IT Service Management Professional (ITSM Pro) を導入することで、自社のテクノロジー基盤を強化し、顧客に提供するサービスとサポートを継続的に改善しました。
Körber Supply Chain 社のグローバルカスタマーサポート担当 VP、Alex Gurevich 氏は、次のように述べています。「ServiceNow の導入により、組織の機能が大幅に強化され、カスタマーエクスペリエンスの管理においてリーダーシップを発揮する比類のない可視性とコントロールが実現しました。
この革新的なソリューションにより、顧客のペインポイントや組織内のボトルネックを効果的に特定して対処することができ、組織の処理能力が最適化されました。私たちの経験は、ServiceNow がオペレーション効率と顧客満足度の向上に大きな影響を与えたことを裏付けています」
すぐに利用可能なソリューションによる革新的変化
他の多くの組織と同様、Körber 社がこれまで使用してきたカスタマーサービス管理ソリューションは、拡張が簡単にできず、優れたカスタマーエクスペリエンスの要求に対応できないだけでなく、カスタマーサービスオペレーションの簡素化に必要な機能も備えていませんでした。
電話やメール、何千行もあるスプレッドシートに頼っていたため、時間のかかる手作業プロセスとなっていました。 その上、システムのデータの可視性が欠如しており、チケットの種類を区別できないため、問題の診断、意思決定、パフォーマンスの向上が非常に困難でした。
Körber 社では、ワールドクラスのエクスペリエンスを提供したいと考えていましたが、セルフサービス機能がないため、顧客はステータスの更新や簡単な問題の解決でも長時間の待ち時間が生じていました。 事後対応モードでカスタマーサービスに対応していたため、チケットのエスカレーション件数は絶えず増加していました。
Körber 社は、米国の Elite 実装パートナーである GlideFast 社と連携して、CSM Pro を導入することを決めました。 Körber 社、GlideFast 社、ServiceNow の 3 社が連携したことで、Körber 社のカスタマーサービス目標との整合性が確保されました。 このコラボレーションにより、CSM Pro のリリースはわずか 84 日で完了しました。
変革を遂げた Körber 社のカスタマーエクスペリエンスで中心的な役割を担うのが、ServiceNow を活用したオーダーメイドのサプライチェーンカスタマーポータルです。直感的なインターフェイスと簡素化されたチケットシステムにより、情報、アドバイス、ガイダンス、サービスに即座にアクセスできます。
すべてのデータを堅牢な構成管理データベース (CMDB) に取り込むことで、Körber 社は顧客のソフトウェア、サービス、ステータスの包括的な可視化を実現しています。 これにより、チームは各顧客に高品質でパーソナライズされたエクスペリエンスを積極的に提供できます。
同社は、1,200 件の新しいナレッジ記事からなる堅牢なライブラリを作成し、顧客がエージェントとやり取りすることなく、セルフサービスで一般的な要求に対する回答を見つけられるようにしました。 これにより、顧客の負担が軽減され、エージェントはより価値の高いタスクに集中できるようになりました。 また、ServiceNow 仮想エージェント機能により、ポータルのユーザーエクスペリエンスがさらに強化されました。 Körber 社の仮想エージェント Körb-E により、ユーザーは自ら情報ソース、ナレッジ記事、解決策を簡単に見つけられるだけでなく、インテリジェントで親しみやすい会話スタイルも提供できます。
事後対応型から事前対応型へ
「トランスフォーメーションはすばらしい成果をもたらしました」と話すのは、Körber Supply Chain 社の ITSM プロセスオーナーである Melissa Grice 氏です。 「当社とのやり取りにメールや電話ではなく、ポータルを利用されるお客様が増えています。 2022 年の年末以降、ケースのバックログ件数は 59% 減少し、未解決ケースの残存期間中央値は 94% 下がりました」
「ケースのエスカレーション件も大幅に減少しました。システム内の多くの「問題」が解消され、ServiceNow を使用することで、事後対応ではなく、事前に対応できるようになりました」
Körber 社の ServiceNow ソリューションで改善されたコミュニケーションと優れたカスタマーエクスペリエンスの組み合わせにより、顧客満足度スコアは上昇。
その上、組織が実施した分析では、CSM 導入後の 6 か月間で投資が回収され、ROI は 167% に達しました。
測定基準に基づくアクション
セルフサービスが拡大し、顧客データの量が増えるにつれ、Körber 社の傾向やパターンを見極める能力も高まっています。 これにより、エージェントは一般的な問題の原因を戦略的に診断し、カスタマーエクスペリエンスをさらに向上させる機会を特定できます。
同社は、継続的改善管理 (ServiceNow ITSM の機能)を導入しました。これにより、問題を個別に解決するのではなく、クラスター化することで、根本原因を特定し、問題に直面している顧客を支援しています。
Körber Supply Chain 社のビジネストランスフォーメーション担当 VP を務める Chris Roberts 氏は、次のように述べています。「ServiceNow の導入により、具体的な情報を専門的なフォーマットで得ることができ、ダッシュボードを作成して厳しい測定基準を示すことができます。 また、顧客ごとに所有しているチケットの件数と、システムに登録されている残存期間を確認できます。ServiceNow を使用することで、チームはチケットに優先順位を付けて、問題解決の直接的なアクションを取ることができます。当社の経営幹部やマネージャーは、顧客とのライブステータスに関する視覚的なブリーフィングで 1 日をスタートします。これにより、情報に基づいた積極的な意思決定を行うことができます。顧客が問題に気付く前に、問題について話し合い、それを解決するための行動計画を説明できるということには大きな価値があります」
また、顧客はチケット履歴の全容や Körber 社とのやり取りも把握でき、それぞれのステータスと実行されているアクションを確認できます。 顧客がエージェントとの会話を希望している場合、両者は即座に同じ情報を確認し、対応をより迅速に進めることができます。
ケースの変動に基づく Körber Supply Chain 社のワークフローは、平均解決時間 (MTTR) の効率で 41% の向上を示しています。 また、平均確認時間 (MTTA) については、重大度 1 のすべてのケースで 50% 短縮しています。 現在、電話による問い合わせは、全問い合わせ件数のわずか 5% です。
顧客に成功に必要な装備を提供
同社が ServiceNow を利用しているのは、カスタマーサービスや社内業務の改善のためだけではありません。 そのテクノロジーと強力なパートナーシップを駆使して、新しい倉庫管理ソリューションを開発し、市場に投入することで、顧客が各業界の最先端にいられることを保証するためでもあります。
Körber 社は、ServiceNow ポートフォリオを継続的に拡大しており、そのポートフォリオには、通信業界の顧客向けに提供するサービス効率を高めるフィールドサービス管理 (FSM) に加え、新たな展開としては、急成長している自律型モバイルロボット市場向けの製品も含まれています。
「ServiceNow の導入により、すべての業務の基盤となる構造、手法、データ、プロセスが確立されました。これは、私たちにとって大きな変革です。その結果、最重要事項に集中できる余裕が生まれ、顧客には世界レベルのエクスペリエンスを提供できるようになりました」と Grice 氏は締めくくっています。