Smarter Technology for All
Lenovo 社は、世界ナンバーワンのパソコンメーカーであり、Fortune Global 500 企業にも選出されています。世界 180 か国の顧客に幅広いテクノロジー製品とサービスを提供しています。 同社は「Smarter Technology for All」というビジョンを掲げています。これは、よりスマートなエンタープライズテクノロジーソリューションとサービスを、大規模なエンタープライズ顧客から中小企業にいたるあらゆる組織が利用できるようにするというものです。
Lenovo 社の事業構造における最新の柱の 1 つが、ソリューション & サービスグループ (SSG) です。 世界 400 社以上のエンタープライズ顧客に Pocket to Cloud (ポケットからクラウドまで) ソリューションを提供し、クラウドの導入、パフォーマンス、拡張性、セキュリティに関連する課題への対処を支援しています。 SSG は、2028 年までに 100 億米ドルの収益を達成するという Lenovo 社の目標実現に貢献する成長エンジンの 1 つになると期待されています。
過去 7 年間で、Lenovo 社の SSG ポートフォリオでは、Digital Workplace Solution が 15 以上のサービスラインに拡大されました。 これには、主力の Device-as-a-Service (DaaS) ソリューションが含まれています。DaaS は、大規模なエンタープライズ顧客がデバイスのライフサイクル管理を行うことを支援し、内部リソースの負担を軽減して経費と収益の整合を実現するものです。
しかし、大規模な商用デバイスやサービスを世界中の顧客に展開するオペレーションは、複雑になる可能性があります。 Lenovo 社は、ハードウェアの展開と構成を管理しながら、複数のタイムゾーンと場所にわたって注文ステータスと顧客とのコミュニケーションを追跡する必要があります。 しかも、それを一貫性を持って 24 時間体制で行わなければなりません。
Lenovo 社のプリセールス、ソリューション & サービスグループ国際営業担当ディレクターを務める Damo Srinivasan 氏は次のように説明します。「当社では、さまざまな市場セグメントや地域のお客様にサービスを提供しているため、さまざまなサービス階層が必要です。 ServiceNow プラットフォームにより、さまざまな方法でサービスを提供し、お客様とつながって、複雑な問題に対処することが可能になりました」
卓越したエクスペリエンスの提供と顧客離脱率の低減
Lenovo 社は、SSG ビジネスをグローバルに拡大するというビジョンを推進するため、ServiceNow オートメーションエンジンに対応した ServiceNow テクノロジープロバイダーサービス管理 (TPSM) を導入しました。 その目標は、大規模なエンタープライズ顧客に対してグローバルに一貫したサービスを提供し、新たな収益機会を開拓することです。
「Lenovo 社のお客様は ServiceNow を使用しています。私たちはそうしたお客様のニーズに応えたいと考えており、そのために ServiceNow を活用していきます」と Srinivasan 氏は語ります。 「ServiceNow は、テクノロジー業界向けのロードマップも提供していて、その内容は当社の成長目標に沿っており、当社がアジャイル性を維持することを可能にしてくれるものです」
Lenovo 社が使用する主要な機能の 1 つに、ServiceNow TPSM 内の顧客データモデルがあります。 これは、世界中のエンタープライズ顧客向けにパーソナライズされたサービスである DaaS ソリューションを Lenovo 社が提供する際に、顧客情報とコンテキストを取り込むのに役立ちます。
「当社は、複数の国や地域にまたがる 400 を超えるエンタープライズ顧客に対応しています。お客様の資産、調達、カタログ、ケースをエコシステム全体でマッピングできることが重要です」と Srinivasan 氏は言います。 「ServiceNow によって、お客様のために構造化された反復可能なオンボーディングプロセスを構築することができます」
ServiceNow TPSM の Service Bridge 機能と ServiceNow オートメーションエンジンを使用することで、Lenovo 社は顧客の技術プラットフォームと完全に連携し、シームレスなカスタマーエクスペリエンスを提供できます。
Srinivasan 氏は「ServiceNow によって登録プロセスが簡素化され、エンタープライズ顧客のオンボーディングを 40% 迅速化できました」と述べています。 現在、Lenovo 社では顧客の 95% を 12 週間以内にオンボーディングできるようになっており、来年にはオンボーディング時間をさらに 4 週間に短縮することを計画しています。
Service Bridge 機能により、Lenovo 社は同社のサービスや製品の展開に関する顧客の負担も軽減しました。 その結果、わずか 1 年で顧客離脱率が 20% 低下し、ネットプロモータースコアが 25% 上昇しました。
シームレスな統合による収益化までの時間の短縮
Lenovo 社の DaaS ソリューションの主な目標の 1 つは、顧客をデバイスライフサイクル管理の負担から解放し、ビジネス上の重要事項に集中できるようにすることです。
Lenovo 社では、ServiceNow TPSM のドメイン分離機能を使用し、ServiceNow オートメーションエンジンを介して Absolute、DocuSign、Kafka、Microsoft Dynamics などのサードパーティアプリケーションと統合することで、各エンタープライズ顧客に合わせてパーソナライズしたデバイスカタログをホストするセルフサービスポータルを提供しています。 これにより、顧客はシングルプラットフォームで簡単かつ安全に Lenovo 社とやり取りできます。
たとえば、DaaS Desk を使用しているエンタープライズ顧客は、ServiceNow TPSM が支えるセルフサービスポータルを使用して、カタログ内で利用資格があるハードウェアやサービスを参照できます。 そこからポータルを介して発注し、ステータスを追跡することができます。 顧客がデバイスを受領すると、サービスを受け入れるための通知が即座に届きます。
また、Lenovo 社は、Service Bridge を使用してカタログやサービスを顧客の技術プラットフォームに直接エクスポートできるようにしており、API 統合にかかる時間の短縮に成功しています。 これにより、Lenovo 社は個々の顧客のサービスオファリングに基づいてデバイスカタログを簡単にパーソナライズできるようになり、円滑なデリバリプロセスを実現しています。
Srinivasan 氏は次のように説明します。「ServiceNow TPSM とオートメーションエンジンによって、大規模なエンタープライズ顧客とのコラボレーションが容易になり、収益化までの時間を短縮できるようになりました。 たとえば、当社では ServiceNow を活用して、Fortune 500 社に名を連ね 99 か国で事業展開しているグローバル顧客に DaaS を提供しています。これらの自動化されたワークフローにより、自宅やさまざまな場所のオフィスにいるユーザーに 12 万台のデバイスをシームレスに展開できます」
ビジネスアジリティの向上と成長のサポート
ServiceNow 導入以前は、Lenovo 社の IT ツールのほとんどは社内向けでした。 Lenovo 社がサービスとして提供する (as-a-service) ビジネスモデルに注力するようになると、ServiceNow の業界ベストプラクティスを活用し、IT サービス管理に特化したサービスオファリングを展開したいと考えました。
ServiceNow TPSM を使用してエンタープライズ顧客に DaaS ソリューションを提供することに成功した Lenovo 社は、ServiceNow IT Service Management (ITSM) Professional を導入し、サービスデスク、統合エンドポイント管理、クラウド移行、M365 向けマネージドサービスなど、より幅広いサービスをサポートしています。
「ServiceNow はすぐに利用可能なので、ゼロから始める必要がありません。従業員はそれがとても気に入っています」と、Lenovo 社のグローバル IT エンジニアリングおよび製品開発担当ディレクターの Sujo Joseph 氏は言います。 「フローデザイナー機能と ServiceNow のプラットフォーム機能を活用することで、新しいプロセスを迅速に作成し、サービスデスクやその他のサービスをより多くのお客様に拡大できます」
Lenovo 社は、ServiceNow ITSM を利用することで、世界的な化粧品会社にサービスデスクと DaaS の最初のソリューションをわずか 23 日で導入することに成功しました。 これには、セルフヘルプによる 24 時間 365 日対応の AI 誘導型ナレッジベースや、さまざまなチャネルにまたがるエンゲージメントに単一の視点を提供することが含まれています。これにより、ユーザーはあらゆるデバイス (Lenovo 社デバイスと Lenovo 社以外のデバイスの両方) で問題をプロアクティブかつ迅速に解決できます。 サービスデスクの最初のロールアウトでは、同顧客のシンガポールオフィスにある 5,000 台のデバイスを管理し、今後 1 年間で徐々に他の拠点にも拡大する予定です。
また、Lenovo 社は ServiceNow オートメーションエンジンのすぐに利用可能なスポークを活用して、顧客の多様なデバイスやプラットフォームの統合を簡素化しています。 たとえば、ServiceNow は、エンドポイントデバイスのロックとロック解除を行う Absolute ソフトウェアや、顧客のサービスの受け入れを確認する DocuSign と統合されています。
「ServiceNow のようなパートナーと連携したことで、規模の大小を問わず、あらゆる組織にデジタルワークプレイスソリューションを提供できるアジリティが得られました」と Joseph 氏は述べています。
Srinivasan 氏は次のように付け加えます。「当社では、ServiceNow のビルトイン AI 機能を活用して、顧客に製品やサービスの推奨も行っています。あるサポートシナリオでは、インシデントの最大 60% をチケットがサポートエージェントに届く前に解決できると考えています」
統合プロセスで今後のサービスオファリングを拡張
ServiceNow のすぐに利用可能なソリューションは、Lenovo 社にとって適切な選択であったことが実証されました。 実際、同社は現在、ServiceNow と協力して、予測インテリジェンスや生成 AI などの高度な機能を活用し、近い将来、より付加価値の高いサービスを顧客に提供しようとしています。 Lenovo 社では、ロードマップの一環として ServiceNow IT Operations Management (ITOM) と ServiceNow 戦略的ポートフォリオ管理 (SPM) も検討しています。
全体として、Lenovo 社はすべての顧客にデジタルワークプレイスソリューションを提供する唯一のパートナーになることを目標としています。 Lenovo 社は ServiceNow によって、すべてのサービスオファリングのプロセスを統合し、(経費の予測を可能にすることで) 顧客が IT コストをより適切に管理し、生産性を向上できるようにしたいと考えています。
「ServiceNow は柔軟性と拡張性に優れているため、さまざまな地域や業種の顧客とつながりシームレスなエクスペリエンスを提供できます。実際、Smarter Technology for All という当社のビジョンは、ServiceNow によって実現されています」と Srinivasan 氏は結論づけています。