テクノロジーへの情熱でインスピレーションをもたらす NTS 社
NTS Netzwerk Telekom Service AG 社 (NTS 社) は、顧客中心の姿勢、品質、認定されたエクスペリエンスに基づき、意欲的に IT ソリューション制作に取り組む企業です。こうした姿勢は、そのミッションステートメント「RELAX, WE CARE (安心してお任せください)」に反映されています。 NTS 社は、選りすぐりのハイエンドメーカーとの協力のもと、ネットワーキング、セキュリティ、コラボレーション、クラウドおよびデータセンターのさまざまなソリューションを提供しています。 その仕事はテクノロジーへの情熱にあふれており、顧客に満足を与え、長期的なパートナーシップを育むサービス提供への取り組みが見て取れます。
1995 年にオーナーの Alexander Albler 氏と Hermann Koller 氏によって設立されて以来、同社は行動すべての中心に顧客を位置づけてきました。 現在、715 人の NTS 社の従業員が世界 22 か所で勤務しており、顧客サポートや、同社の選りすぐりの IT 製品およびソリューションの最適化に取り組んでいます。 しかし、NTS 社がシームレスなカスタマーエクスペリエンスを実現し、将来に向けた強固な基盤を構築するためには、主要プロセスの実装方法を変革する必要がありました。
高度にカスタマイズされたシステム
カスタマーサービスの管理に使用されていた以前の NTS 社システムは、従来のスタンドアロンのチケットシステムではなく、同社の ERP ソリューションに組み込まれたものでした。 プラットフォームは、当時は機能していたものの、NTS 社の ITIL 環境の将来的な複雑さを見込んだものではなく、調整やアップグレードを重ねるにつれてセキュリティ要件を満たすことが次第に難しくなり、ついにはアップグレードの実装や履行ができなくなりました。
「システムは大変高度にカスタマイズされており、ERP プラットフォームと顧客管理システムが非常に複雑な方法で組み合わされていました。そのため、チケットツールに変更を加えると、他のプロセスへの影響がはかり知れず、結果、変更を実装できないということがよくありました」と話すのは、NTS 社のエンジニアリングマネージャー、Hans Peter Schoepf 氏です。
その上、システムは社内でホストされていたため、エンジニアは VPN 接続経由でないとチケットツールにアクセスできませんでした。
NTS 社の ServiceNow 担当エンジニアリングプロセスマネージャー兼プロダクトオーナーである Elisabeth Tschiggerl 氏は、「顧客情報に関連して ITIL プロセスを効率的に処理するため、将来に対応できる柔軟なソリューションを求めていました」と説明します。 「当社のソリューション開発のアジャイル性を高め、プラットフォームをより多くのビジネス領域に拡張し、リスク管理やモバイル利用などのトピックに取り組める能力も必要でした」
これを実現するため、NTS 社はすべてのチケット発行を処理しながら他の社内外のシステムと通信できるシングルプラットフォームを探し求めていました。 また、アップストリームとダウンストリームのプロセスを中断することなく継続できるインターフェイスも必要でした。これらのプロセスは、経理システムの基盤として、NTS 社全体のオペレーションにとって極めて重要でした。
将来に対応できるシステム
NTS 社は、ServiceNow と実装パートナーの SOLVVision AG 社の協力のもと、幅広い要件に対応するだけでなく、将来のニーズに対応できる基盤を提供するソリューションを見つけました。
特に重要だったのは、新しいシステム内で現在のプロセスを正確に反映しながら、より柔軟で強力な開発を可能にする能力でした。 インターフェイスの互換性も重要な要件でした。そのため、新しいカスタマーインターフェイスを迅速に開発して実装する可能性がありました。 「多くのお客様が ServiceNow を使用しているため、インターフェイスの問題はうまい具合に解決できます」と Schoepf 氏は強調します。
「SOLVVision 社の技術的な専門知識、オープンなコミュニケーション、ダイナミズムは、当社にとって実に魅力的でした」と Tschiggerl 氏は言います。 「このコラボレーションは、業務的にも個人的にも、まさにパートナーシップでした。SOLVVision 社は、当社の要件を ServiceNow に対応するよう変換するのをサポートしてくれました。ServiceNow のすぐに利用可能な機能を可能な場面で使用するには、いくつかの作業方法を変更する必要があることがわかりましたが、当社のパートナーが必要に応じて構成をサポートしてくれたため、長年機能していた特定のプロセスとワークフローを維持することができました」
NTS 社は、わずか 18 か月で高度にカスタマイズされた旧式のチケットツールを ServiceNow IT Service Management に置き換え、カスタマーサービス管理 (CSM) と ServiceNow のローコード App Engine を導入しました。
「当社では、ERP システムに組み込む新しい機能と条件を、大小を問わず、12 年にわたって開発してきました」と Tschiggerl 氏は言います。 「ServiceNow を導入したことで、これらを維持したまま新しいシステムに組み込むことができました。これは大きなメリットでした」
360 度の顧客ビュー
新しい CSM プラットフォームは NTS 社の既存のプロセスを反映するように設計されていましたが、従業員からの賛同は依然として重要でした。 これを確実なものにするため、スタッフは、トレーニングセッションとフォーカスグループを通じ、早い段階でこの切り替えに関わりました。 ソフトの本番稼働中に、テストシステムのすべての機能を試す機会もありました。
「移行はスムーズに進み、従業員からは比較的短時間で満足度を得ました」と Tschiggerl 氏は言います。
ServiceNow プラットフォームを導入して以来、ServiceNow と他の重要なソリューションと統合されているおかげで、NTS 社の Order to Cash プロセスがエンドツーエンドで可視化されるようになりました。 現在、約 500 人の NTS 社の従業員がこのシステムを使用しています。
「当社がテクニカルサービスを提供しているお客様は 1,000 社を超えます。これらすべてのリンクを確立することが特に重要でした」と Tschiggerl 氏。 「ServiceNow では 360 度の視野で顧客を把握することができます。関連するすべてのケース、製品、管理する資産、有効な契約をすべて確認できます」
顧客と従業員を支援
新しい NTS 社チケットセンターサービスポータルはすべての顧客が利用できるようになり、2023 年 3 月の稼働開始以降、すでに 721 件の顧客の連絡先が登録されています。
このポータルでは、ユーザー情報と送信したケースのわかりやすい概要を確認でき、顧客は NTS 社のスタッフと連絡を取ることができます。 さらに、顧客は計画されているサービス変更を確認し、承認プロセスに関与することができます。 カスタマーインターフェイスについても再構成と自動化が行われ、ケース解決時間が平均で 10% 改善されました。
現在では、約 500 人の技術者がサービスプロビジョニングに関連するすべての顧客のマスターデータを一目で確認できるようになり、長いリストにある特定のユースケースに適切な契約を割り当てる必要がなくなりました。 「これを具体的にマッピングできることが非常に重要でした」と話すのは、NTS 社のエンジニアリングプロセスマネージャー兼サービスオーナーの Kerstin Lackmaier 氏です。 エンジニアは、完全にデジタル化されたエンドツーエンドのプロセスにより、ケースに直接アクセスし、チケットを処理して、経費を記録できるようになりました。すべて単一のデジタルワークフローで実行できます。 その後、この情報は ERP システムに戻り、請求プロセスに使用されます。
カスタマーポータルでは、顧客はドキュメントに直接アクセスし、変更要求を確認して承認できるようになりました。印刷し、署名して、再アップロードする手間は不要です。 シームレスなカスタマーエクスペリエンスの提供に加え、自動ワークフローとリアルタイムな情報の可視性の向上により、貴重な時間を効率的に使えるようになり、エージェントは優れたカスタマーサービスの提供に集中できます。
「これは非常に有益でした」と Schoepf 氏は言います。 顧客満足度にもプラスに影響しています。1,000 を超える顧客調査で、90% 超が NTS 社を「とても良い」と評価しています。
長期的な部門横断型ソリューションの展開
現在 NTS 社では、ごく近い将来、1,000 社すべての顧客にカスタマーサポートを提供することを目指しています。 また、従業員に社内の問題に対応できる従業員サービスセンター (ESC) を提供するため、NTS 社スタッフ向けのサポートも徐々に ServiceNow に統合されます。
「App Engine を使用して、個々の Jira Service Desk を ServiceNow にマッピングしています。次のステップとして、IT、施設、マーケティングといった他のサービスデスクもマッピングすることになっています」と Lackmaier 氏は説明します。
NTS 社では、既存の 2 つのサービスデスクを使用して、5 か月以内に基本的なアプリテンプレートを開発することができました。これは、将来のローコードアプリ開発の基盤となります。
「これによって大幅に時間を節約できるようになります。さらに多くの部門を ServiceNow につなげることができます」と Tschiggerl 氏は指摘します。
NTS 社は、資産管理に取り組み、モバイル化を進め、さらに社内向けと顧客向けのインターフェイスを開発する中、今後も ServiceNow プラットフォームの機能を活用し続けます。
さらに重要なのは、NTS 社がカスタマーサービスオペレーションを構築するための長期的なソリューションを確立したことです。 「古い考え方を打ち破ることを学びました」と Lackmaier 氏は言います。 「必要になり得ることはすべて、ServiceNow で対応できます。非常に感銘を受けました」