従業員エクスペリエンスプラットフォームを構築
ロンドンと香港の証券取引所の両方に上場している Standard Chartered Bank は、世界有数の国際銀行グループであり、世界で最もダイナミックな 53 の市場で事業を展開し、さらに 64 の市場で顧客にサービスを提供しています。 その目的は、独自の多様性を通じて商業と繁栄を推進することであり、その伝統と価値観は、ブランドプロミスである「Here for Good」に表現されています。
同行の大きな目標の中心にあるのは、人材と文化の戦略であり、優れた従業員エクスペリエンスを大規模に実現するという目標です。 これは、金融サービス業界における柔軟な働き方の先駆者としての役割を含め、銀行における従業員エクスペリエンスのあらゆる側面で実現されています。 同行は、従業員と協議を重ねて、従業員の選択、福利厚生、運用効率を促進し、優秀な人材を惹きつけて維持することを目的とした新しい柔軟な働き方モデルを構築しました。
人材とエクスペリエンス中心のアプローチという新しいビジョンは、ServiceNow を活用した新しい HR ポータルによって実現されました。現在、ServiceNow は、ヒューマンリソース (HR) 関連の全従業員サービスにおける一元的なエントリーポイントとなっています。 HR リーダーは、新しい ServiceNow の従業員エクスペリエンスプラットフォームの可能性を最大限まで引き出すために、意欲的な継続的改善プログラムによってこれらの強固な基盤を構築しています。
ビジネスパフォーマンスを向上させ、価値を創出
Standard Chartered Bank はイノベーションに定評がある銀行で、これは従業員エクスペリエンスの構築にも反映されています。
「私たちは、選ばれる雇用主になることに重点を置いています」と説明するのは、myHR &デジタルサービス責任者の Isaiah Das 氏です。 「当行は、市場が認める優れた従業員価値提案を行うことで、優秀な人材が積極的に集まるようにしたいと考えています」
「当行では、従業員エクスペリエンスの向上を目指してイノベーションを継続しています。2020 年第 1 四半期のパンデミック初期には、ServiceNow を活用した HR ハブを立ち上げました。これを基盤に、プラットフォームを通して柔軟な働き方を大規模に開始し、現在も、従業員エクスペリエンス全体を検討しながら、この取り組みを継続しています」
Standard Chartered Bank は、いわゆる「従業員の声の傾聴と従業員アドボカシー」に投資し、従業員を業務の中心に据え、従業員にとって何が重要かに耳を傾けています。 これにより、ビジネスパフォーマンスと顧客のための価値の両方が直接的に向上します。
「ServiceNow プラットフォームの価値を最大限発揮させたいと考えています」と Das 氏は続けます。 「それを実現するため、シームレスでつながりのあるエクスペリエンスを提供する従業員ジャーニーに関して考えています」
「処理中心の考え方からエクスペリエンス重視の考え方へと変えることで、真の変革が起こり、人間味あふれる優れたエクスペリエンスをすべての従業員に提供できるようになります」
「HR ハブは、優れたエクスペリエンスを大規模に提供することに重点を置いているため、従業員にとって不可欠なツールとなっています。この高い使用率のおかげで、戦略に役立つ膨大な量の強力なデータにアクセスできるようになりました。データから得られるインサイトは、従業員をより良く理解し、従業員が本当に望んでいる改善を推進するための大きな機会をもたらします」
質の高いコンテンツでケース回避率を向上
Das 氏は、複数の事業部門やソリューションにわたる ServiceNow とのパートナーシップのおかげで、同行は究極の従業員エクスペリエンスのビジョンを達成できる有利な立場にあると述べています。
「私たちは常に学んでいます」と、ポーランドのワルシャワに拠点を置くナレッジ管理&ポータルの責任者を務める Jolanta Kamelska 氏は同意します。 「プラットフォームは常に進化しており、サポートや専門家のアドバイスにアクセスすることで、新しい使い方のアイデアが数多く得られます」
Kamelska 氏によると、HR ハブはすべての市場で使用されています。 セルフサービスは、毎月 20 万件以上のナレッジ記事閲覧によって支えられ、全体的なケース回避率が 85% 以上向上するのに役立っています。
「質の高いコンテンツを通じて、明確な説明とより良いサービスが提供され、チュートリアルなどのリソースによりサポートすることで、従業員は各種システムでセルフサービスを利用できます。エージェントが介入する必要はありません」と同氏は付け加えています。 「私たちは、従業員からのフィードバックを分析して常に改善を行い、必要なすべての領域に対応しています」
「高い水準を維持するために、約 300 人の執筆者と 10 人の編集者がナレッジベースの構築に取り組んでいます。また、他のシステムへのショートカットなどの新しい機能もポータルに追加しました。私たちの目標は、従業員が必要とするすべてのものに対応できる単一の統合サービスハブを提供することです。従業員のセルフサービスを支援することで、時間を節約し、生産性を高めることができます。それでもサポートが必要な場合は、エージェントがいつでも対応します」
従業員エクスペリエンスに再投資
Standard Chartered Bank 全体におけるセルフサービスの累積的な影響は相当なものです。 Kamelska 氏は、2023 年に myHR の従業員セルフサービスによって 10 万 4,000 時間を超える生産性向上が達成されたと報告しています。 その結果、HR エージェントはより大きな能力を発揮し、サービス改善とエクスペリエンスの向上を実現できます。 その証拠は、従業員満足度が 86% に達したことに表れています。
約 45,000 人の従業員が毎月 myHR を定期的に利用しており、全従業員の 96% が少なくとも年に 1 回は myHR を利用しています。
「自動化とセルフサービスにより、エージェントはより複雑なケースに対応し、より戦略的で価値の高いタスクに集中できるようになりました」と Das 氏は付け加えます。 「たとえば、従業員のフレックス勤務申請など、定型レターの作成を自動化しました」
「これにより、現地の規制や法律に沿った雇用者と従業員との合意が自動的に記録され、すべての当事者が保護されます。現在、毎年約 22,000 通のレターがこの方法で作成されています」
従業員ジャーニーをパーソナライズ
新しいチャネルのライブチャットも非常に人気があります。毎月約 10,000 件のチャットが利用され、チャットの 90% が 30 秒以内に応答されています。 これまでは連絡方法として電話が好まれていましたが、ポータルにデジタルチャットチャネルが組み込まれたことで、その使いやすさと優れたサービスレベルにより、従業員は HR からサポートを受ける際に頻繁に利用するようになりました。
同行では、データから得られるインサイトを最大限に活用するために、さまざまな市場の上級管理職から新入社員まで、個々の従業員タイプの正確なプロファイルを構築できるようになりました。
これらのペルソナは、それぞれの情報ニーズ、ギャップの発生場所、最も定期的に発生する問題を詳細に把握するのに役立ちます。これにより、HR サービス管理チームがギャップを埋め、繰り返し発生する問題を解決して、追加のサポートを提供できるようになり、全体的なエクスペリエンスを向上させることができます。
「このプラットフォームを使用して、プロセスではなくエクスペリエンスに重点を置くことで、従業員オンボーディングジャーニーも大幅に改善しました」と Das 氏。
「データを活用することで、新入社員のペルソナ、スキルセット、勤務地に応じて、新入社員の情報ニーズがどのようなものなのか、どのカテゴリーのナレッジ記事が最も役に立つのかを定義できます」
Das 氏は次のように付け加えています。「給与や税金、年金に関するものもあれば、トレーニングと個人の能力開発に関するものもあります。 私たちは、従業員の個人的な経験や優先傾向に合わせてコンテンツを作成しています。 このような従業員アドボカシーは、新入社員が自分が歓迎され、大切にされていると感じ、すぐに活用できるようにするのに役立ちます」
「2023 年末、私たちは退職ジャーニーを開始し、退職プロセス全体をデジタル化して部門横断的につなげるとともに、最も重要なこととして、退職後も同僚との関係を維持できるような優れた退職エクスペリエンスを提供することを目指しました」
「ユーザーからのフィードバックは非常に励みになりました。離職者からは、この重要な瞬間をデジタルで案内してくれる従業員リーダーを高く評価する声が多く寄せられています」