職員と学生に統一されたエクスペリエンスを提供
カンタベリー大学 (マオリ語で Te Whare Wānanga o Waitaha) はニュージーランドで 2 番目に古い大学です。 世界の大学の上位 2% にランクインし、研究と教育内容は Quacquarelli Symonds (QS) 社による評価で 5 つ星を獲得しています。
高等教育機関として 150 年の歴史を誇るカンタベリー大学 (UC) は、国内社会、そして世界に貢献する高水準の教育プログラムと革新的な研究を提供しています。
同大学のビジョンは、アクセシビリティを保証し、柔軟性に富んだ、将来を見据えた教育を提供し、職員と学生の両方にパーソナライズしたコネクテッドエクスペリエンスを提供することです。
デジタル申請用に個別のシステムとプロセスが複数存在する状態では、職員と学生に一貫性のあるサービスを提供することが困難でした。 多くの申請がメールで送信され、紙の書類で提出されることさえあり、インシデントが発生してもそのまま消えてしまったり、数か月間も気付かれないままになったりする恐れがありました。 UC が必要としていたのは、問題管理機能と SLA (データフルフィルメント時間など) の可視性を備えた最新の統合サービス管理プラットフォームでした。 同大学がサービスデリバリを向上させて、将来の成長を支援できるようにすることを目的としたものです。
「古いシステムはユーザーには不評でした」とカンタベリー大学 CDO (最高デジタル責任者) の Michael Oulsnam 氏は述べています。 「職員や学生が申請をメールで直接送信したり、事務局に出向いて問い合わせたりするため、多くの申請が記録に残っていませんでした。」
卓越したサービスオペレーションの推進
過去 9 年間、UC では IT サービス要求に従来のチケットシステムを使用していました。 より広範囲なエコシステムとの統合も進んでおらず、デジタルサービスチームが一貫性のある効率的なサポートを提供するために必要としていた包括的サービス管理機能も提供できていませんでした。
厳しい調達プロセスを経て、ServiceNow がエンタープライズサービス管理の戦略的プラットフォームとして採用されました。
ServiceNow IT Service Management (ITSM) 内で、職員と学生は今では簡単にパスワードリセットやソフトウェア調達などのサービス要求を単一のサービスポータルからスムーズに申請したり追跡したりできます。
「ServiceNow では要求がどこかへ消えてしまうことがありません」と Oulsnam 氏は述べています。 「要求は対処されて記録も残り、実施状況を裏付けるデータを確認できます。」
サービス可用性の確保は教育と学習にとって必須です。 ServiceNow による ITSM 機能の向上を受けて、UC では ServiceNow IT Operations Management (ITOM) も導入しました。 その目標はシステム機能停止の際の応答時間を改善し、職員と学生へのアップグレードなどのサービス提供への影響を最小限に抑えることです。
ServiceNow ITOM Discovery の利用によって、UC は今ではシステムに関するデータを収集して ServiceNow Configuration Management Database (CMDB) も構築しています。 今後のフェーズは、イベント用のアラートを作成し、サービスデスクと共有して応答時間を改善することです。
「ServiceNow プラットフォームのおかげで、SLA の管理を改善し、継続的な改善をサポートするためのインサイトを得ています。例えば、インシデントの 91% が SLA 内で解決されています」と Oulsnam 氏は説明します。 「また、すべての変更は、変更諮問委員会によって管理され、通達されることが必須となっています。サービスの中断は最小限に抑えて生産性を最大化することを目指しています」
デジタルと学生・職員と学内文化のエクスペリエンスの統合
ServiceNow ITSM と ServiceNow ITOM をデジタルチーム内に導入後、UC は 10 件を超える学生・職員用フォームと学内文化用フォームを ServiceNow HR Service Delivery に統合し、今後さらにフォームを追加する予定です。
職員は、銀行口座情報の更新、給与からの寄付、個人情報の更新の申請を ServiceNow から簡単に入力できるようになりました。 これにより学生・職員と学内文化チームは迅速に申請を追跡して対応できます。
ServiceNow パートナーの EY New Zealand からのサポートを得て、UC はアジャイルアプローチを採用し ServiceNow HR Service Delivery を段階的に導入しました。 要件を定義した後に新システム導入まで数か月待つのではなく、パートナーと HR チームとの緊密な連携により、最初の 10 個のプロセスとフォームを統合しました。
単一プラットフォームの力を有効活用
UC は ServiceNow ITSM をわずか 5 か月で本番稼働し、6 か月後には HR Service Delivery の実装も実現しました。 UC は今では ServiceNow IT Asset Management (ITAM) にまで拡大して、現行の ServiceNow ITOM と CMDB の作業を補完する予定です。
全体として、同大学での最新のデジタルツールの導入は効果を発揮しており、職員と学生の両方にとってエクスペリエンスの向上と効率のレベルアップが実現されています。 統合プラットフォームによって大学全体でユーザーエクスペリエンスの改善がもたらされています。
「ServiceNow は、職員と学生にとって 1 か所でデジタル、学生・職員、学内文化のサービス全体に対応できるため、チームもユーザーの要求を管理して対処することが容易になりました」と Oulsnam 氏は述べています。 「これがインシデント解決について 88% の回答者が『満足している』と回答している成果につながっているのです。」