Wipro 社、レジリエンスと従業員エクスペリエンスを向上
80% 従業員満足度のネットセンチメントスコアが向上 業界最高水準の GRC ワークフローに沿った是正対応 25 万人 Microsoft Teams と統合された ServiceNow 仮想エージェントを使用する従業員数

 

事業のレジリエンスと従業員満足度の向上
Wipro Limited 社は、100 億ドルを超える収益を上げている大手テクノロジーサービスコンサルティング会社です。 75 年の実績と 25 万人以上の従業員を擁し、66 か国以上の顧客にサービスを提供する同社は、コンサルティング、デザイン、エンジニアリング、オペレーション、デジタルトランスフォーメーションにわたる広範なサービスポートフォリオを有しています。 これらのサービスを通じて、野心的なビジネス目標を掲げる顧客に寄り添い、彼らが将来を見据えた持続可能なビジネスを構築するための支援を進めています。

Wipro 社が直面していた最も大きな課題の 1 つは、アプリケーションの無秩序な拡大により、次から次へと押し寄せるカスタマーサービスの対応を管理するために用いるツールがバラバラで一貫性のないものとなっていた点でした。 加えて、顧客へのサービスに従事する従業員に十分なサポートを提供するための仕組みが存在せず、極めて限定的なナレッジの蓄積と情報共有程度に限られていました。 その結果、問題解決が長期化してしまい、顧客の不満が増大したり、顧客に従事する従業員エクスペリエンスが損なわれたりすることが懸念されていました。

また、Wipro 社では、複数の自社開発アプリケーションを稼働させていました。 それらのアプリケーションは、ライフサイクル管理の一貫した戦略がなく、場当たり的に改修されていました。 その中でも、特にレガシーなアプリケーションは拡張性に欠け、頻繁な機能停止によってビジネスエクスペリエンスが大きく損なわれていました。 さらに、コロナ禍により、25 万人の従業員をリモートワークに移行させる必要が生じ、こうした問題はさらに深刻化しました。

Wipro Limited 社、ビジネスインフラストラクチャテクノロジー管理、サイバーセキュリティ、ガバナンス、リスク、コントロール、コンプライアンス責任者、Satvinder Madhok 氏は、次のように述べています。「当社には、業界最高水準のデジタルワークフローの構築を可能とする、拡張性とレジリエンスに優れたプラットフォームが必要でした。そして、そうしたプラットフォームを活用して、サービス運用の自動化と最適化を推し進め、同時に従業員エクスペリエンスと生産性を大きく向上させることが急務でした」

複数のベンダーを評価した後、Wipro 社は ServiceNow IT Service Management (ITSM) と IT Operations Management (ITOM)、そしてガバナンス、リスク、コンプライアンス の機能のひとつであるリスク管理の導入を決定しました。これらのソリューションがすべて 1 つのプラットフォームで提供されるため、高いサービスの可用性が約束されるようになるとともに、従業員が顧客により良いサービスを提供できるようになりました。

「Wipro 社では ServiceNow を将来を見据えた投資と捉えています。ServiceNow は、顧客やパートナーのビジネスニーズに最適なサービスを提供してくれます」と Madhok 氏は述べています。

Microsoft Teams データ連携による効率と生産性の向上
ServiceNow ITSM の仮想エージェントと Microsoft Teams のデータ連携により、従業員は新たに寄せられる要求を迅速に解決できるようになりました。 パスワードのリセットや新しいノートパソコンの注文などの一般的なタスクであれば、人間のエージェントが対応するよりも短時間で解決できます。 この効率向上により、サービス要求の件数が 40%、サポートコールの件数が 25% 減少しました。

「ServiceNow の ITSM と ITOM を活用することで、ゼロタッチの自動化を可能にする最新のプラットフォームを構築できます。IT 運用に特化した人工知能ベースの予測技術 (AIOps) を活用することで、インシデントとイベントの関連付けが 98% 近くに到達しました」と Madhok 氏は述べています。 「ServiceNow は、IT のサービス担当者と運用担当者がシングルプラットフォームで作業できるので、効率が向上しました。実際、ServiceNow への移行を開始してから、プロセスの不具合による全社的な機能停止は一度もありません」

Wipro 社では、仮想エージェントが備える自然言語理解 (NLU) 技術により、ユーザーの要望を 95% の精度で把握できるようになり、解決時間が 75% 短縮されました。

「仮想エージェントと従業員センターを Microsoft Teams と連携していなかったときは、IT ヘルプデスクのエージェントがナレッジライブラリから関連情報を探し出すのに 28 分かかっていました。現在、所要時間はわずか 6 分にまで短縮されました」と Madhok 氏は述べています。

ServiceNow の仮想エージェントは現在、月に 16,000 件の要求を処理しており、この数字は毎月 40% ずつ増加しています。 Madhok 氏は、次のように付け加えています。「25 万人の従業員を Microsoft Teams と仮想エージェントでつなぐことは、私がこれまで経験した中で最も大規模な実装の 1 つです。これは、信じられないほどの経験でした」

この連携により、従業員は自宅でも妨げを受けることなく、効率的に業務を遂行できるようになりました。 たとえば、承認は Microsoft Teams 経由で行われるようになり、従業員は複数のアプリケーションを行ったり来たりすることなく、ひとつのツール内で作業できるようになりました。 また、ワークフローの自動化により、エージェントは対応時間などに関するサービスレベルアグリーメント (SLA) を簡単に確認できるようになり、個々の案件に即した期待値を把握したうえで問題に取り組めます。 このように時間を節減できた結果、従業員満足度が大幅に向上しました。

「当社のネットセンチメントスコア (NSS) は、従来の 50% 台前半から 90% 以上にまで向上しました。これは、ServiceNow と Microsoft の連携によって従業員の生産性が高められている証です」と Madhok 氏は述べています。

リスクとコンプライアンスの課題に対応する
Wipro 社は、66 を超える国と地域で事業を展開しており、国や地域ごとに異なる規制や手続きを、自社が十分に遵守できているか否かを管理することが困難な課題となっていました。 同社は、ServiceNow GRC でコンプライアンス業務のプロセスを自動化して統一することで、ビジネス、IT、セキュリティを、統合されたリスクとコンプライアンスのフレームワークを使用して効果的に一元管理できるようになりました。 これにより、ビジネス全体に内在する各種リスクに関する信頼できる唯一の情報源を獲得し、役員や上級幹部がそれらにアクセスできるようになりました。

「ServiceNow が提供する業界最高水準の GRC プロセスを採用することで、監査のライフサイクル全体を追跡し、問題があれば対応できます」と Madhok 氏は説明します。 「ServiceNow GRC により、すべての監査結果が可視化され、適切に対処できたという確信が得られました。また、毎年実施する 100 以上の監査についても、結果の管理と問題の解決を自動化できます」

さらに、ServiceNow Security Operations は、より成熟したサイバー防御とセキュリティ体制をサポートします。 これにより、脅威への迅速な対応、従業員や顧客のセキュリティ強化、データ損失のリスクの最小化が可能になります。

「『リスクセンター』を構えるということは、リスク管理に関する新しい考え方です。ServiceNow GRC のおかげで、確実なリスク管理を行うことが大変容易になりました」と Madhok 氏は付け加えています。

IT 運用に特化した人工知能ベースの予測技術 (AIOps) を活用することで、インシデントとイベントの関連付けが 98% 近くに到達しました。 Satvinder Madhok Head of Business Infrastructure Technology Management Cybersecurity, Governance, Risk, Controls, and Compliance

サービス水準の向上と競争力の強化
ServiceNow の顧客であり、パートナーでもある Wipro 社は、自らが学んだことをビジネスに活用できます。 つまり、インシデントの再発を防ぎ、顧客のためにプラットフォームの可用性、冗長性、レジリエンスを高めることができます。 たとえば、ServiceNow ITSM により、IT チームは組織内で IT インフラストラクチャライブラリー (ITIL) のプラクティスを採用できます。 その結果、同社では、昨年、未承認のシステム変更が一切ありませんでした。

「ServiceNow の ITSM と ITOM を導入したことで、従来よりも予知的なアプローチを取れるようになりました。その結果、当社はサービス水準を見直し、新たな市場にサービスを展開できるようになりました」と Madhok 氏は述べています。

Wipro 社は、すでに ServiceNow プラットフォームの導入で大きなメリットを得ていますが、同氏はさらに 40% 多くの価値を引き出せると確信しています。 さらに広い範囲に予測インテリジェンスを追加することや、ハードウェア資産管理とソフトウェア資産管理を導入することも今後のロードマップに含まれています。

「ServiceNow に備わっている機能はすぐに利用可能で、拡張もできるので、ビジネスのプロセスを変えることなく他の多くのアプリケーションをプラグアンドプレイで繋ぎ合わせていくことができます。また、実装がうまくいけば、アップグレードに費用はかかりません」と Madhok 氏は結論付けています。

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