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Constellation Research 社:経理とサプライチェーンプロセスの未来
R “Ray” Wang 氏 プリンシパルアナリスト兼創立者 2023 年 9 月 20 日 Constellation Research 社クライアント向け限定公開 ビッグアイデア 財務とサプライ チェーンプロセスの 未来 トランザクションのサイロから無限アンビエント オーケストレーションへの移行 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 目次 エグゼクティブサマリー .......................................................................................... 3 レガシーの泥沼に陥ったままの先進的な財務とサプライチェーンプロセス ........................... 4 財務とサプライチェーンのリーダーは、運用効率を達成しながら収益と成長を 確保するという二重の要求を満たさなければならない .....................................................9 最新の財務とサプライチェーンプラットフォームはトランザクションシステムから 自律的システムへ進化 .............................................................................................11 無限アンビエントオーケストレーションが将来のすべての財務とサプライチェーンの プロセスを強化 .....................................................................................................12 ワークフローの統合と財務とサプライプロセスの大規模なオーケストレーションから始めて 飛躍的な成果を達成 ................................................................................................15 結論:状況認識につながる成果の成熟モデルを重視 ........................................................17 アナリスト略歴 .....................................................................................................18 Constellation Research 社について ...........................................................................19 ビジネステーマ 新しい経営幹部 Future of Work テクノロジー最適化 ほとんどの組織のすでにある財務とサプライチェーンシステムの実装は、前世紀に行われています。 こうしたレガシーシステムは、非常に価値がある上、多くの場合は替えが効きません。しかし、組織 が変化する際や新しいものを素早く提供する際には障害となります。リーダーは、厳しい市場状態の 中でビジネスの成長と運用効率の達成の両方において、途方もないプレッシャーにさらされています。 クラウドコンピューティング、分析、自動化、人工知能 (AI) における新しいテクノロジーの台頭によ り、トランザクションシステムから自律的システムへの移行の機会が生まれました。このレポートで は、ワークフローの統合、スマートオーケストレーションの促進、財務とサプライチェーンプロセス の自動化の改善を行うテクノロジーが、より良い状況把握にいかに役立つのかについて解説します。 エグゼクティブサマリー © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 3 レガシーの泥沼に陥ったままの先進的な財務とサプライチェーンプロセス ビジネスプロセスの効率は飛躍的に向上し、財務とサプライチェーンのプロセスのベストプラクティ スに関する詳細なリサーチも発展しました。にもかかわらず、レガシー機能が数多くあることが成功 の妨げとなっています。Constellation 社の 100 名を超えるの CxO に対する取材によって、多くの組 織に影響を与える 3 つの大きなテーマが明らかになりました。インフレーションや在庫などの不可 抗力、トランスフォーメーションを阻害する技術的負債、時代遅れのレガシーシステムです。 5 つの不可抗力が錯綜して成長とトランスフォーメーションを阻害 次の 5 つの不可抗力が、世界市場全体ですべてのリーダーの重荷になっています。 1. インフレーション。国際通貨基金 (IMF) では、今後 5 年間で発展途上国においては平均 8.7%、先 進国においては 5.7% のインフレーションを予測しています。インフレーションにより、「大量自 主退職時代 (Great Resignation)」に達成された賃金上昇分が帳消しとなり、世界中の貧困層と中 間層の人びとに影響を及ぼし続けています。エネルギーコストと加速するグリーントランジショ ンの費用がその元凶の大部分を占めるとされています。人材争奪戦が激しさを増すなかで人件費 の高騰が続き、有効求人倍率は 2 ~ 3 倍にまで上昇しています。 実利を重んじるリーダーたちは、数多くの理想的な目標を掲げる一方で、一般大衆の負担を軽減 するためにグリーントランジションのタイムラインを引き延ばす必要もあると考えています。グ リーンエネルギーの利用と CO2 排出削減に関する意欲的な目標はもはや現実的ではない、とい う批判も出てくることでしょう。しかし、世界的な貧困と経済的低迷を回避するには、炭素ベー スの社会からシフトする必要があります。総コストを考慮する実用的な環境、社会、ガバナンス (ESG) アプローチが、今後 5 年間で標準的なものへとなっていくでしょう。 2. 金利。低金利の時代は終わりました。米国 10 年国債が 3% を超える金利上昇は、インフレーショ ンの影響を増大させ、経済成長の妨げとなっています。ドルが想定外に強くなってしまったこと から、世界のリーダーはこのような新しい為替状況に対して適応せざるをえなくなり、混沌の時 代を迎えています。 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 4 国家が公債の上昇に対処するなかで現代貨幣理論 (MMT) の終焉も近付いています。合理的な貨幣 理論への回帰が今にも起こり、支出超過を続ける政府首脳は投資家や世界銀行から激しい批判に さらされることでしょう。つまり、通貨を豊富に流通させる時代から、その流通量を制限する時 代へと移行したのです。 3. 在庫。サプライチェーンとロジスティクスの問題が、あらゆる市場の成長を妨げています。人手 不足の労働市場と追い詰められた中国国内市場が重なり、世界市場は脆弱で不安定な状態に陥っ ています。中国でのコロナ禍によるロックダウンの影響が、特に活動再開した経済のインフレー ションを悪化させました。それと同時に、中国の不動産危機やサプライチェーンのビジネス上レ ジリエンスのある体制への移行によって、中国の工場が遊休状態となり、世界貿易も停止しました。 レジリエンスのあるサプライチェーン体制と国家安全保障の両方を確保するため、ビジネスリー ダーや政府は脱グローバリゼーションを推進してきましたが、それにより大きな影響が出ました。 過去数十年間で推し進められたサプライチェーンのグローバル化ではなく、地域内で雇用創出を 奨励する動きの増加が予想されます。このような製造業の国内回帰は、最初は在庫に関する問題 をもたらしますが、完全に導入された際にはレジリエンスを生み出すと考えられています。 4. 感染。新型コロナウィルス変異株による脅威は低いままですが、その感染コストは大きな損害を もたらしました。報告された死亡者数が 600 万人以上、さらに 250 万人以上の死亡が未報告と推 定されているパンデミックの影響は広範囲に深く及んでいます。ロックダウンにより死亡率は下 がりましたが、精神疾患の問題が増大し、自殺率は上昇、一世代全体の教育に影響を及ぼし、貧 富の格差は拡大して、多くの企業が破産に追い込まれました。 人手不足により従業員の福祉に取り組む必要性の優先順位が上昇し、企業や組織が従業員のケア をより重視する経済体制へとシフトするでしょう。社会への影響は深く及び、リスキリング、トレー ニング、労働力の準備状況に影響しています。一部のケースでは、感染症によりデジタル化だけ でなく自動化も加速しています。 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 5 5. 侵攻。ロシアのウクライナ侵攻によって欧州では難民危機が発生し、食物価格の上昇を招きました。 肥料の生産、小麦の収穫量、ヒマワリ油の生産、ロシアの石油輸出停止によるエネルギー危機によっ て、甚大な波及効果が生じています。アフリカの食糧の安全保障が脅かされているだけでなく、 炭素基準のエネルギー価格が 3 倍に高騰して全体的な食品の価格が上昇したため、在庫とロジス ティクスのコストが高騰しています。戦争は、一部の権力者にとっては利益があるかもしれませ んが、一般大衆にとっては決してそうではありません。 グローバルリーダーには、経済、外交、軍事、政治、文化の戦略のもとに連帯して、有害因子を 食い止める義務があります。中国による台湾進攻、朝鮮半島の核戦争、イランによるイスラエル 殲滅、国家支援型のテロ、ロシアによる領土拡大の防止が、引き続き外交における最優先事項と なるでしょう。サイバーセキュリティから物理的な安全保障まで、防衛に関するあらゆるものの コストが増え続けると、国内プログラムへの投資は少なくなります。 技術的負債がビジネストランスフォーメーションの窮地を生む リソースに恵まれ、優れたリーダーが率いる組織であっても、トランスフォーメーションを主導して いく途中で最終的には壁にぶつかります。レガシーシステムを抱えている出口の見えない組織向けに、 Constellation 社のエグゼクティブネットワークのメンバーが、5 つの克服しなければならない一般的 な障壁を挙げています ( 図 1 参照 )。 1. 硬直した一体型のレガシープラットフォーム。革新的なリーダーは、データをレガシーシステムか ら抽出し、トランザクションシステム外でワークフローを設計して、不安定なレガシーソフトウェ アの使用を回避するためにユーザーエクスペリエンス向けオーケストレーションレイヤーを構築し ます。しかしこのようなやり方だと、変更のための設計に多大な時間と費用を要してしまいます。 2. 最新の ERP と SCM アップグレードを延々と待つ。顧客は、レガシーのエンタープライズリソー スプランニング (ERP) およびサプライチェーンマネジメント (SCM) ベンダーが、クラウドへ移行 だけでなく柔軟なプラットフォームを提供してコア機能を拡張することを待ち続けています。ほ とんどのオンプレミス ERP および SCM システムのベンダーは過去 10 年間をクラウドへの移行 に費やしており、ワークフローやプロセスで強く求められている機能の追加や柔軟性の向上が実 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 6 現できていません。デジタルおよび AI の未来へのサポートの欠如は、機能よりもフィナンシャル エンジニアリングを優先させる姿勢に現れています。 3. 終わらない統合の悪夢。Constellation 社は、平均的なグローバル 2000 企業が調達から支払いま でと注文から入金までのエンドツーエンドプロセスに対応するには、少なくとも 47 種類のシス テムを導入する必要があると予測しています。ほとんどのリーダーには、47 種類ものシステムの 更新とシステム間の統合ポイントの管理を手作業で集中して行うようなリソースはありません。 4. 溢れる大量のデータ。財務とサプライチェーンのプロセスをデジタル化すると、既存システムで 使用、処理、分析、同化、統合するデータセットの量が飛躍的に増加します。このような状況だと、 システムをストリーミングデータセットにも AI ファーストなビジネスの要件にも対応させること はできません。さらに、このようなシステムは人間的な尺度で設計されており、機械にとっては 理解しづらいものとなっています。 5. 手作業プロセスにおける地雷原。回転イス式管理の統合から複数のシステムにまたがる手作業で のプロセスまで、従来の方法には数え切れないほどの落とし穴が存在しており、これは複雑さが © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 7 図 1. 財務とサプライチェーンのトランスフォーメーションの成功を阻む 5 つの一般的な障壁 出典: Constellation Research, Inc. 硬直したレガ シープラット フォーム 最新の ERP と SCM を延々と 待つ 終わらない 統合の悪夢 溢れる大量の データ 手作業 プロセスの 地雷原 増すほどに悪化します。デジタル化への移行は、自動化を大規模に行う術がないことから停滞し てしまいます。自動化を行わない場合、こうしたシステムは後れを取ることになります。 将来のビジネスネットワークと市場に向けて、組織が依然として準備できていない 組織は外部のビジネスネットワークや市場と相互につながる環境に向けて準備をしなければなりませ ん。しかし、今日の組織構造や時代遅れのテクノロジーによって、より偏狭で閉鎖的な状況が浮き彫 りになっています。こうしたレガシーなシステムには次のような問題があるためです。 •人材、プロセス、テクノロジーの統合を阻害する硬直した組織構造。財務とサプライチェーンの 情報は多くの場合、部署や職能別に隔離され、サイロ化しています。ほとんどのシステムでは、 人間を中心に考えられたエンドツーエンドワークフローとプロセスが考慮されていません。さら に、こうしたシステムでエンドツーエンドのプロセスへの対応を検討する場合でも、新しいプロ セスの作成や、多大なコストのかかるカスタマイズや構成を行わないアドホックなプロセスのサ ポートについては考慮されません。 •静的なレポートと分析では不十分な状況における、意思決定スピードの低下。財務とサプライ チェーンのレガシーシステムは、トランザクションの統合を重視します。エンゲージメント、エ クスペリエンス、適合性は重視していません。過去数十年にわたって使用されてきたこのような システムは、データからの保存、情報フロー、インサイト、アクションといった移行を行う中で、 組織間でのデータの共有方法を制限することに重点を置いています。データから意思決定へと移 る際の負担により、意思決定のスピードが遅くなっています。 •機械が理解しやすい分析、自動化、AI が当たり前の状況で、人間を念頭に置いた設計。人間を念 頭に置いた設計にすることが使いやすさの鍵となります。しかし、今日の状況では機械が他の機 械とやり取りするようなシナリオを想定して準備しなければなりません。ほぼすべてのプロセス において、組織はいつ完全にインテリジェントな自動化を実現するか、機械を人間で強化するか、 人間を機械で強化するか、あるいは人間のインタラクションを適用するかを決定する必要があり ます ( 図 2 参照 )。 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 8 財務とサプライチェーンのリーダーは、運用効率を達成しながら収益と成 長を確保するという二重の要求を満たさなければならない 2023 年の初め、生成 AI 技術を通じ、自動化と生産性の新時代が幕を開けました。そして、その影響 が明らかになりつつあります。デジタルツールの採用、AI スキルのトレーニング、データプライバシー の必要性はかつてないほど高まっています。CxO は概してこの新たな領域に期待を寄せ、楽観的な 見方をしている一方で、どのくらい積極的に投資を行うかと、この新しいツールの能力と信頼性がど のくらいあるのかについて、バランスを取ろうとしています。 パンデミックの恐怖が薄れるなか、組織の楽観傾向が高まり続けている Constellation 社の 2023 年 H1「CxO の景況感調査」では、シニアレベルのエグゼクティブのビジネス、 テクノロジー、経済に関するマインドと、ビジネスおよびテクノロジーの投資に関する現在の市況を Constellation 社のクライアントおよび会員に対して調査しています。その結果、回答者の組織が現 在直面しているビジネス上の問題の上位が判明しました。新興デジタルテクノロジーへの投資状況、 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 9 © 2010-2022 Constellation Research, Inc. All rights reserved. 2@rwang0 #GenerativeAI 図 2. すべてのプロセスに関して、すべての組織が考慮すべき 4 つの大きな意思決定ポイント 出典:Constellation Research, Inc. 1.インテリジェントな 機械による自動化を 信頼する 2.機械を人間で 強化する 4.人間の判断力を 信頼する 3.人間を機械で 強化する 共生的な信頼 組織で使用する上位のサービス、ソフトウェア、ベンダー、2023 年下半期における総合的なビジネ スの展望です。 数多くのテクノロジー企業が過去 6 か月間に大量解雇と組織再編に直面していることから、回答者 の 44% が「組織が直面する主要なビジネス上の問題は、人材の採用可能性と質である」と答えてい ます。2 番目に大きな懸念として挙げられたのは運用上の課題です (35% の回答者が指摘 )。そして、 3 番目に大きな懸念はイノベーションの必要性です (29% の回答者が指摘 )。米国での金利上昇とは 裏腹に、景気後退の懸念は北米、中東、インドではほぼ消えています。 スキルのある労働者の不足は続いているものの、CxO はこの環境でも求人に対して最適な人材を確 保できると確信しています。回答者は最適な人材を見つける可能性として、その自信のレベルは 64% と回答しています。 CxO の未来に対する期待と予測はポジティブなままです。回答者の 50% 超が、今後 6 か月間で自社 の売上、収益、雇用が中程度に上昇すると期待しています。 収益と成長が組織の予算を推進し、続いて運用課題が発生 収益と成長が CxO にとって最上位の優先事項であることは変わりありません。組織は予算をレベ ニューオペレーション (RevOps) に割り当て、CRO ( 最高売上責任者 ) はデータと分析を利用して収 益プロセスとシステムを整合させます。CxO 回答者は、テクノロジー投資を行う上で最も投資額が 多い分野 (32%) は、売上高の成長に寄与する収益であると回答しています ( 図 3 参照 )。 プロセスの最適化も、効率とイノベーションの両方に関してかつてないほど重要になっています。投 資額が 2 番目に多い分野は、運用におけるコスト削減と効率改善でした (図 4 参照 )。生成 AI (ChatGPT など ) のような自動化技術の増加を受け、Constellation 社では運用に対するこのような投資は増加の 一途をたどると予測しています。 © 2023 Constellation Research Inc. All rights reserved. 10
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