ハイブリッドワークフォースとは?

ハイブリッドワークフォースとは、オフィス内機能とリモートワーク機能を組み合わせたもので、従業員がより自主的に働く場所を決められるようにします。

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目次
ハイブリッドワークモデルとはどのようなものか? ハイブリッドワークのメリット リモートワークのいくつかの課題 企業はハイブリッドワークへの取り組みをどのように推進できるか? ハイブリッド化の未来 ハイブリッドワーク向けの ServiceNow ソリューション

2020 年の初め、新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、実質的にあらゆる業界の企業が、従業員の安全を確保しつつも業務を継続するために思い切った手段を取らざるを得なくなりました。ほんの数週間で、世界中の企業がリモートワークモデルに移行しました。企業は、対面でのやり取りの代わりに通信技術を活用することで、完全に業務を停止することなくソーシャルディスタンスの促進に貢献しました。しかし今、新型コロナウイルスの感染者数が減少し、各業界が「通常の」ビジネスに戻ろうとしている中、多くの人が、全員がオフィスで働くことにまだ意味があるのかと疑問に思っています。

現在、企業のリーダーの約 82% がハイブリッドワークフォースモデルの導入を検討しています。

 

すべて展開 すべて折りたたむ ハイブリッドワークモデルとはどのようなものか?

ハイブリッドワークフォースモデルは、リモートワークが持つ柔軟性とワークライフバランスの改善効果を、従来のオフィス勤務が持つコラボレーションが可能な文化的利点と組み合わせようという試みです。

当然ながら企業ごとにニーズは異なるので、単独ですべてのニーズに応えられるハイブリッドワークフォースソリューションというものは存在しません。オフィス勤務日とリモートワーク日のスケジュールをほぼ完全に分離するハイブリッドワークフォースモデルもあれば、一部の従業員は恒久的にオンサイトで働き、その他の従業員は自宅から業務を行うハイブリッドワークフォースモデルもあれば、わずかな例外 (社員の勤務評価のためだけにオフィスに来る、あるいは特別な場合にのみリモートワークをするなど) を除き、完全なリモートワークか完全なオフィス勤務に大きく傾くハイブリッドワークフォースモデルもあります。

個々のハイブリッドワークフォースモデルの構造上の特徴がどうであれ、おそらく目標は同じでしょう。すなわち、従業員がコラボレーションを行えるようにすることと、仕事環境を自由に選べるようにして従業員に生産的に働いてもらうこととのバランスを取ることです。

ハイブリッド率

オフィス勤務の時間とリモートワークの時間の正確な比率を決めることはできないとしても、リモートワーカーでさえ、適度な対面での勤務時間は価値があると認めていることは注目に値します。多くの企業が、週 5 日勤務のうち 2 日か 3 日をオフィスで過ごすという、ほぼ均等な比率を採用している一方、いずれかに偏っている (1 日のみオフィス勤務や、1 日のみリモート勤務など) 企業もあります。

これはポリシーの柔軟性が必須な領域の 1 つです。従業員と協力して彼らの好みとニーズを理解し、測定基準を追跡して、ハイブリッドワークフォースポリシーが適切なバランスを提供する上で効果的であることを確認します。効果的でない場合は、そのポリシーを更新あるいは置き換える必要があります。

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ハイブリッドワークのメリット

ハイブリッドワークフォースソリューションに関する議論は、多くの場合、それが従業員にもたらす利点に向けられる傾向にあります。結局、従来のオフィスに縛られた働き方に慣れている人にとっては、通勤を避けてワークライフバランスを改善するチャンスだというのは、話がうま過ぎるように思えるかもしれません。しかし、ハイブリッドワークフォースは、従業員の所属する企業にも明確な利点をもたらします。オフィス内のスタッフを減らせば運用コストが削減されますし、ハイブリッドワークができると公表している企業は、貴重な人材を引き付けて維持することにおいて他社より有利な立場に立つことができます。

ハイブリッドワークフォースの主要な利点を以下に示します。

従業員のエンゲージメントの強化

従業員は、自分のモチベーション、ハードル、働き方の好みを誰よりもよく理解しています。従業員が自分自身のスケジュールをより自由に決められるようにすることで、従業員は自分の責任をより十分に果たすことができる最適な職場環境を自由に決められるようになります。

これは、単に従業員を喜ばせたり満足させたりすることではありません。従業員のエンゲージメントを強化することで利益を高め、離職率を大きく下げることなのです。

生産性の向上

従業員エンゲージメントと密接に関わることですが、生産性の向上も、効果的なハイブリッドワークフォースモデルの当然の帰結です。オフィス勤務の期待に完全に従う必要がなく、自分の強みを生かして職務を遂行することが許可されているなら、従業員は、自然とより多くの仕事を行い、高い品質を生み出すでしょう。

また、ハイブリッドワークフォースは、一か所に集まることの文化的・社会的利点を完全に失うことなく、職場における気を散らすもの (扱いにくい同僚、口うるさい管理者、落ち着かない作業空間など) を回避することを可能にします。

職場の効率性の改善

最新の職場の運営は、運営予算の大きな浪費につながる可能性があります。従業員全員を収容する上で十分な大きさのオフィススペースを借りる毎月のコストに加えて、リソース、テクノロジー、ステーションなどをオフィスに用意するための時間と費用もかかります。

オンサイトの従業員数をいつでも減らせるなら、利用可能なスペースが増え、光熱費、備品、休憩室のコーヒーマシンなどにかかる費用も減ります。余分なスペースは、休憩室やその他の特別なエリアに再利用して、オフィス勤務の生産性と有効性を高めることができます。

「時間を無駄にする」やり取りの減少

オフィス勤務の従業員の多くは、定期的な会議、1 対 1 でのやり取り、直接会っての最新情報の交換、必須の集まりを、気を散らすものと見なしています。プロジェクトを中断して、電子メールで済んだかもしれないブリーフィングに出席しなければならないと、作業時間が削られるだけでなく、仕事の「勢い」をそいでしまいます。

一部の従業員にのみ在宅勤務を許可する場合、このような重要ではない中断の多くが残ります。マネージャーは、必須のやり取りを計画する際には、用意周到でなければなりません。多くの場合、あまり気を散らさないようなコミュニケーション手段 (メッセージングプログラムや管理ツールなど) を活用して貴重な情報を共有することになるでしょう。これにより、重要な戦略的問題に集中するための貴重な時間をより多く確保できます。

従業員への信頼を高める

誰かに肩越しに監視されながら仕事をしたいと思う人はいません。ハイブリッドワークフォースモデルを効果的なものにするためには、チームの誰もが、他のメンバー全員が割り当てられたタスクを実行していると信頼しなければなりません。そして、意識的であるか否かに関わらず、ほとんどの従業員はこの期待に応えようとするでしょう。

リモートワークの従業員への信頼を示すことで、企業は信頼感を言わば感染させることができます。実際、多くのリモートワーカーは、自分が信頼に値する存在であることをリーダーに証明するために、オフィスにいるときよりも一生懸命に働きます。また、より直接的な管理が必要な場合は、オフィス勤務の時間が軌道修正に最適な時間と場所となります。

リモートワークのいくつかの課題

ハイブリッドワークフォースには、従業員と企業に多くの利点をもたらしますが、課題も数多くあります。

  • 対面でのやり取りが少なくなると、一部の従業員が、つながりがなくなったと感じたり、期待値やプロセスなどに関して混乱したりする可能性があります。
  • コラボレーションの機会が減ると、企業文化が弱体化したり、プロジェクト調整の効果が弱まったりする可能性があります。
  • 従業員が、明確に定められた作業スケジュール内で働いているときよりも長く、忙しく働くことによって、燃え尽き症候群になる可能性が高まる可能性があります。
  • ハイブリッドワーク環境は、一部の業界では選択肢にならない場合があります。ハイブリッドワークフォースへの移行を検討する前に、従業員のニーズ、顧客の期待、会社のプロセスを理解することが不可欠です。
企業はハイブリッドワークへの取り組みをどのように推進できるか?

効果的なハイブリッドワークポリシーを育成するには、企業は「柔軟性」、「生産性」、「接続性」をサポートするように設計されたソリューションを提供する必要があります。これら 3 つの要素がなければ、従来の対面での働き方にリモートワークを組み込むことは、非常に困難になる可能性があります。

企業がハイブリッドワークフォースエンゲージメントを促進するうえで役立つ推奨事項をいくつか紹介します。

相互依存関係を率直に見る

他の個人、チーム、部門と相互に依存しながら作業する社員には、多くのスケジュール調整が必要です。特定の種類のプロジェクトを遂行するうえでどれだけのコラボレーションが必要かを理解することで、ハイブリッドワーカーが必要な頻度で直接顔を合わせて調整を行うことができるオフィス勤務スケジュールを作成することが容易になります。

適切なパフォーマンス測定基準を使用する

パフォーマンスを追跡する方法は数多くありますが、それらのすべてがハイブリッドワークフォースモデルでの成功の明確な定義を提供できるわけではありません。測定基準を選ぶ時は、「成果」と「品質」を最優先とするものを重視し、必ず適切な追跡ツールが使用されるようにしましょう。さらにリーダーは、リモートチームをどれだけ効果的に管理できているかを判断するための適切な測定基準を基に評価を受ける必要があります。

正確に伝える

チームメンバー同士がオフィス内のすぐ近くで働いているのであればコミュニケーションは簡単です。一方、リモートの従業員のマネージャーは、自分たちのコミュニケーションが次第に少なくなっていることに気づくかもしれません。マネージャーからの通知 (特に優先順位、進捗状況、プロジェクトの引き継ぎに関して) を最優先事項にすれば、重要な情報が無視されないようにすることができます。さらに、正確なコミュニケーションは、どのような種類のコラボレーションを対面で行ったほうが効果的なのか、リーダーがよりよく理解するために役立ちます。

柔軟なリモートワークポリシー

すべてのビジネスに完全にフィットする単一のハイブリッドワークフォースモデルはないのと同様に、さまざまなチーム、部門、さらには「個人」さえもが、特別なハイブリッドポリシーを必要とする場合があります。これは、ポリシーをパーソナライズし、スケジュールの境界と期待を決定する権限をマネージャーに与えることを意味します。

リモート従業員を排除しない

すべての就業日で、オフィス勤務の従業員とリモートワークの従業員が混在している場合、その場にいないチームメンバーを忘れがちです。彼らの存在を忘れずに、会議やその他のオンサイトアクティビティを、在宅勤務が必要な人でも参加できるものにしましょう。

ハイブリッド化の未来

一部の業界では長い間リモート従業員を使ってきましたが、世界的なハイブリッドワークフォースモデルへの移行という現実はまだ変わっていません。このことが将来どのような状況になるのか、そしてハイブリッドワークフォースの長期的な影響がどのようなものになるのかはまだ分かりません。

明らかなのは、リモートワーク機能への期待が高まり続けているということです。Gallup によると、今日、リモートワークが可能な従業員の約 53% がハイブリッドワークポリシーを期待しており、今後数十年間はそれが最も優勢な就労形態になると考えています。

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ハイブリッドワーク向けの ServiceNow ソリューション

ハイブリッドワークフォースの普及が進む中、多くの企業は従業員、チーム、さらには部門をリモートでサポートする最善の方法を模索しています。ServiceNow HR Service Delivery は、どこからでも、またどのデバイスからでも仕事を行うために必要なツール、サービス、情報、アクセシビリティを従業員に提供します。包括的な Now Platform® を基盤とする HR Service Delivery は、御社のすべてのメンバーを統合し、IT、HR、法務、職場サービス部門を、1 か所でつなぎ、ユーザーがあらゆるオフィス勤務サポートオプションにアクセスできるようにします。たとえ彼らが世界の反対側にいる場合でさえもです。

ServiceNow のハイブリッドワークフォースソリューションの詳細についてご確認ください。従業員を結び付けましょう。彼らがどれだけ遠く離れたところにいたとしても。

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