AI による卓越したサービスの拡張
今日の世界では、セルフサービス化が大きく進み、誰もが手元のデバイスで情報、ガイダンス、問い合わせの回答に即座にアクセスできます。しかし職場においては、サポートを得るというのは簡単なことではありません。それを得るために、複数のポータルを操作し、わかりにくい指示に従い、単純な問題の解決に長い待ち時間を強いられるということがよくあります。利用者にとっての使いやすさと組織側の複雑さのギャップを埋めることが、私たちの目標です。
当社のビジョンはシンプルです。AI を 1 つの統合サポートエクスペリエンスに組み込むことで、数時間どころかわずか数分でタスクを見つけ、修正し、完了できます。AI は、独立的な機能ではなく、業務遂行の過程に組み込まれた機能であるべきです。会話言語の意図を理解し、信頼できる知識に基づいて回答し、自律的に行動し、チケットやトリアージから成果に至るまでの行程をサポートするものとなります。
ServiceNow では、即座で信頼性が高く、コンシューマーグレードのサポートに対する利用者からの期待が、インテリジェントなセルフサービスを整える原動力となりました。すべてのワークフローの改善に着手しましたが、ニーズを予測し、自動的に回答を表示し、ごくわずかな時間で問題を解決できるようにすることを目標としました。
また、次の 3 つの重要領域に AI 投資を戦略的に集中させ、セルフサービスにおけるさらに高い成功を目指しました。
- AI 対応コンテンツ
- 会話型検索
- エージェント型ワークフロー
ServiceNow では、顧客と従業員のサポートを再構築し、事後対応型のケース処理から脱却して、事前対応型、予防型、最終的には予測型のエクスペリエンスへと連続的に移行しようとしています。
AI 対応コンテンツ基盤の構築
クリーンなコンテンツとは、構造化され、最新かつ曖昧さのないナレッジのことであり、それには重複した項目や古い専門用語、人間と AI の両方を混乱させるような長いテキストは含まれていません。AI 対応コンテンツを追求した理由は、言語モデルの推論に役立つ属性 (明確なコンテキスト、一貫性のあるメタデータ、簡潔な言語) が、短時間での人間のセルフサービスにも役立つからです。記事テンプレート、詳細な分類とメタタグ付け、継続的な品質レビュー、フィードバック評価、厳格なガバナンスを導入することで、AI 対応コンテンツの標準化を成し遂げました。これにより、AI 検索の表示結果、ユーザーエンゲージメント、AI エージェントワークフローが改善されました。さらに、Content IQ によって各記事の AI 側での使いやすさと人間側での読みやすさを継続的に評価し、重複や矛盾をフラグ付けして、対象を絞った修正を推奨することで、コンテンツを見つけやすく、使いやすいものにします。
明確化と実行が伴う会話型検索
従来のキーワード検索では、システム用語を推測し、リンクの表示ページを何ページも閲覧する必要がありました。今では誰でも自然言語で入力することができ、調査作業を行うのは AI 検索です。対話型 AI は意図を解釈し、AI 対応のナレッジカタログを参照し、正確な回答を表示するか、エージェント型ワークフローを通じて修正を自動的にトリガーします。キーワードマッチングを意図主導型のナレッジベースの会話にアップグレードすれば、情報検出から実際の問題解決へと移行することができます。
エージェント型ワークフローによるホスピタリティグレードのサポート提供
ServiceNow は AI を業務遂行の過程に組み込み、提示される解決策が取り組みやすく、人間的なものになるようにしています。AI エージェントは、オムニチャネルでのプロアクティブなサービスを提供します。感情分析とテレメトリを活用して対応トーンを調整し、最適な次善策を選択し、エスカレーションのタイミングを判断します。また、フォーム入力、ワークフローの調整、結果確認などのタスクをエンドツーエンドで完結させ、人間が重要な意思決定を行うことで、コンシェルジュレベルのエクスペリエンスを提供します。信頼はポリシーガードレールとロールベースの権限付与によって築き上げられ、すべてのステップは監査可能かつ説明可能なものになります。信頼度スコアとリスクしきい値が可視化され、プライバシーバイデザインにより、専門家による制御を維持しながら安全な自動化を実現します。
AI による顧客セルフサービスの変革
当社の戦略的 AI 投資は、カスタマージャーニーと従業員ジャーニー全体で、次のような驚異的なビジネス成果を収めました。
コンテンツとナレッジの優位性:ナレッジベース公開までの時間を 88% 短縮し、それと同時に年間 1,200 万件の AI エージェントによる検索と会話を実現。これは従業員 250 万人と顧客 920 万人のやり取りに相当します。ナレッジ管理と包括的なコンテンツガバナンスフレームワークを活用することで、AI 対応の検証済みナレッジを確保でき、インテリジェントなセルフサービスエクスペリエンスの基盤とすることができます。
運用効率:2024 年度第 4 四半期だけで 190 万件のケースの対応をセルフサービスに任せ、1 億 4,800 万ドルのコストを削減しました。現在では IT 要求の 76% はセルフサービスでの対応となっており (ライブエージェントによるサポートを必要としない)、AI エージェントはケースの転送率を 3 倍向上させ、運用モデルを根本的に変革しました。
ユーザーエクスペリエンスの変革:AI エージェントは、質問の明確化やパーソナライズされた学習パスなど、マルチターンの会話型エクスペリエンスを通じて、顧客のセルフサービス要求の 72% をサポートしています。ユーザーは、情報検出から自動解決へのシームレスな移行により、真にインテリジェントで応答性の高いサポートエクスペリエンスのメリットを創出できます。
現在では、ServiceNow のサポートチームは創造性とクリティカルシンキングを必要とする複雑なケースに注力し、エージェント型 AI は自動化されたワークフローとインテリジェントな支援によって日常業務をサポートしています。真の生産性向上を達成し、顧客と従業員の両方が最も重要な課題に注力するための時間を取り戻すことができました。