HR KPI とは? HR KPI は、ビジネスにおいて人事チームが組織の成功に対して与えるインパクトを測定、評価、増加するために使用する定量化可能な測定基準です。 デモを依頼
目次
貴社について HR KPI が示すこととは? 最も関連性の高い HR KPI とは? HR KPI の担当者とは? 遅行/先行 KPI とは? HR スコアカードとは? ServiceNow による HR KPI の管理

データは現代のビジネスにおいて重要な構成要素であり、KPI (主要業績評価指標) を追跡することは進捗と成功を測定する最も信頼性の高い方法のひとつです。 しかし、チームや部門によってパフォーマンス評価に測定基準を重視するアプローチを取るところもあれば、そうではないところもあるというのがこれまでの姿でした。 人事 (HR) は長年、多くのデータ重視型ビジネスにとって特異な存在でした。

簡単に言えば、一部の HR 部門はビッグデータの波に乗ることがなかなかできずにいます。 その理由は明らかでしょう。HR は人を中心とする部門であり続けることが必要で、一部のマネージャーは測定基準や分析の導入を「人事」のうちの「人」の側面の価値を下げるものだと感じています。しかしそれは違います。 適切な KPI (主要業績評価指標) を導入することで、人事のリーダーはビジネスを活発化させる従業員に関して、情報に基づいた戦略的判断を下すために必要なデータを入手できます。 HR KPI によって明快な方法で HR 運用の効果を評価できるため、運用の改善もできるようになります。

 

すべて展開 すべて折りたたむ 貴社について HR KPI が示すこととは?

どのビジネスデータにも言えますが、HR KPI の価値はそれが提供するインサイトにあります。 従業員のエンゲージメントと前向きな従業員エクスペリエンスは当然、生産性の向上につながり、それが直接的にビジネスの成功の可能性を高めます。 HR KPI はリーダーや意思決定者に、肯定的なエクスペリエンスを推進する要素は何か、何が従業員の問題点を生み出しているか、どの領域に注意が必要かを明らかにして明確な理解を促します。 
HR KPI は基本的にビジネスが健全であり続けるために実施しなければならない定期検査であり、大きな問題に発展する前に潜在的な HR の問題の兆候を捕まえるためのものです。

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最も関連性の高い HR KPI とは?

人事に適用される KPI (重要業績評価指標) は多数ありますが、最も関連性の高い HR KPI には以下のようなものがあります。

無断欠勤

「無断欠勤」とは従業員が正当な時間を超えて欠勤している状態を指します。 従業員が定期的に欠勤すると、その穴を埋めるための負荷が上司やチームメイトにかかります。 無断欠勤自体も重要な問題ですが、より大きな従業員の満足度に関する問題の兆候でもありえます。

個人の従業員について、一定期間 (1 か月など) における欠勤回数をその期間の合計日数で割り、その結果の数字に 100 を掛けると欠勤率が算出されます。 一般に、欠勤率が 3% を超えると問題は調査に値するという指標といえます。

採用 1 名あたりのコスト

従業員はビジネスにとって収益を生み出しますが、リソース、募集、トレーニングという点では大きな投資でもあります。 「採用 1 名あたりのコスト」とは、この投資を測るための KPI です。組織は新規採用の実際の価値を把握できるようになり、採用者がプラスの収益を上げるようになるまでどのくらいの期間がかかるかを想定できます。

採用 1 名あたりのコストは想定が難しく、特定の期間内に採用した新規雇用者に関わるすべての内部および外部コストを考慮しなければなりません。 こうしたコストの合計を同期間の合計雇用者数で割ると採用 1 名あたりのコストが算出されます。

従業員の生産性

「従業員の生産性」ほど明確にビジネスの成功に結び付く HR KPI はあまりありません。 この KPI は従業員が割り当てられたタスクを完了するまで、またはパフォーマンスの目標を達成するまでの期間を測定するもので、従業員エンゲージメントやその他のより広範囲な HR の義務の主要要素に関するインサイトをもたらします。

従業員の生産性の算出方法は複数ありますが、最も広く使用されている算出法のひとつが「労働生産性方程式」です。 この方程式は、ある期間の商品またはサービスの合計出力 (ドル建て金額) を合計労働時間で割って算出します。 その結果は会社が 1 労働時間あたりに創出する平均金額 (ドル) です。

人材定着率

「人材定着率」は組織に留まることを選んだ従業員の割合を測定します。 前述のように、新規人材の採用とオンボーディングには多額の投資を要します。 人材が退社すると、その従業員を採用した際の投資の損失になるだけでなく、生産性コストも追加で発生します。チームは後任がオンボーディングするまで抜けた従業員の職務を急いで穴埋めしなければならないからです。 KPI として離職率を把握することは、採用、人員計画、その他のビジネス戦略の多くの側面に情報をもたらします。

人材定着率は、事前に定義した期間 (例えば 12 か月) の終了時にスタッフとしている従業員数を同期間の開始時にスタッフとしていた従業員数で割り、その数値に 100 を掛けて算出します。 これで貴社に留まることを選んだ従業員の割合が示されます。 その数値に、貴社の給与、社風、方針がどのように影響しているかを調べることができます。

離職率

人材定着率と裏表の関係にあるのが「離職率」であり、一定期間に貴社を自主的にまたはその他の理由で離れた従業員の割合を追跡します。 定着率と離職率は基本的に同じものを測定していますが、個別に追跡する価値があります。 離職率の高さは、社風や福利厚生に問題があり従業員の士気を下げる効果がある可能性を示唆しています。 一方で、離職率の低さは社風や福利厚生があるべき状態を達成していることを意味します。

離職率は、設定した期間内に退職した従業員数をその期間の開始時の従業員数で割り、その結果に 100 を掛けて割合を算出します。

HR KPI の担当者とは?

ほとんどの場合、HR マネージャーが HR KPI の設定と追跡のリーダーになります。 この職責の一環として、会社の成功に関連する KPI 目標を設定できるように、このマネージャーはビジネス目標を明確に理解している必要があります。

適切な HR KPI の指標とは?

HR に関連があり従業員エクスペリエンスについて貴重なインサイトをもたらす測定基準は多数ありますが、最善の HR KPI は常に広範囲の組織のニーズと目的を反映したものです。 さらに、KPI は次の条件を満たす必要があります。

  • 「明確で具体的」であること。事前定義された成功パラメーターを使用すること。

  • 「達成は容易ではないが可能である」こと。該当部門が通常の範囲から踏み出して最高の結果を再定義できるようにすること。

  • 「測定可能」であること。進捗状況を明確に提示できること。

  • 「限定的」であること。特定の時点で数点の重要な KPI のみに集中すること。

  • 「シンプル」であること。関係者全員が明確にコミュニケーションをとり容易に理解できること。

  • 「ロールに固有」であること。KPI が設定された目標に到達できるよう誘導する責任を負った担当者 (一般にマネージャーその他の意思決定者) に属すること。

  • 「連携が取れている」こと。すべての KPI を連携してより大きな目標をサポートすること。

  • 「関連性がある」こと。HR 部門に直接関連し、その行動によって影響を受ける測定基準のみを追跡すること。

遅行/先行 KPI とは?

HR KPI を分類する方法のひとつに、「遅行か先行か」という判断法があります。 この区分は目標までの進捗状況の程度には関わりがなく、KPI が測定しているイニシアチブ、原因、状況は過去に関わるのか未来に関わるのかを示します。 遅行 KPI は過去の成果とパフォーマンス実績に関するものであり、先行 KPI は将来のイベントに関連するもので、変更が発生する前にそれを予測して影響を及ぼします。

例えば、「離職率」は遅行 KPI です。実際の会社の現状を表していますが、その状態を変更する機会については示唆しないからです。 一方、「従業員の生産性」は先行 KPI の一例です。今後の労働コストを予測するために使用できるからです。

遅行 KPI も先行 KPI も、いずれも HR 関連の目標に向けた進捗状況を監視して促進するために欠かせません。

HR スコアカードとは?

自社のビジネスにとってどの HR KPI が最適かを決定することは方程式の一部にすぎません。 追跡する測定基準を選択した後は、バランスの取れた HR スコアカードを作成する必要があります。 HR スコアカードは、リーダーが KPI 自体の成功と失敗を可視化して分析するために使用できる KPI データを表します。

スコアカードは一種の KPI 有効性の概要と考えることができます。HR KPI 値と、会社の目標達成に向けた HR 部門の貢献度の分かりやすい客観的なデモを提供します。 同時に、スコアカードは従業員が組織に前向きなインパクトを与えるアクティビティに集中できるようにする役目も果たします。

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ServiceNow による HR KPI の管理

適切な HR KPI は貴社に、成功に影響するプロセスと要因についての詳細なインサイトをもたらします。 ただし、こうした KPI を正確に管理するには強力で信頼できるツールが必要です。 ServiceNow で HR KPI を有効活用しましょう

ServiceNow Performance Analytics for HR Service Delivery は、ビジネスに最も関連性のある HR KPI を特定して追跡するためにチームが必要とするすべてのサポートとリソースを提供します。問題領域の解決、トレンドの先取り、会社の包括的全体像の構築などです。 Performance Analytics for HR Service Delivery は Now Platform® 上で構築されているため、チームは常に一元化された単一の信頼できる情報源を確保できます。

HR KPI に相応しい関心を向けましょう。今すぐ始めるには、ServiceNow のデモをご覧ください。

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