インテリジェントサービスに対する人間中心のアプローチ
ServiceNow では、カスタマーサービスとサポートの根底には人間がいなければならないと常に考えてきました。サポートとは、人が人を助けることに他なりません。問題を解決し、信頼を築き、重要な瞬間に共感を提供するということです。しかし、多くのサポート組織と同様に、当社は、より少ないリソースでより多くのことを行うことに挑戦しています。つまり、お客様が期待し、受けるに値するサービスの品質を損なうことなく、コストを抑制することです。
この絶え間ない緊張感は、重要な問題提起へとつながりました。
それは、AI や自動化などのテクノロジーを導入して効率を高めながら、パーソナライズされたハイタッチエクスペリエンスを提供するにはどうすればよいか、という問いです。
答えはすぐには明確になりませんでした。多くの企業と同様に、まずはセルフサービスとエージェントの生産性という 2 つの主要分野において、AI が改善できる部分から始めました。AI を活用した自社開発のテクノロジープロバイダーサービス管理 (TPSM) 製品のカスタマーゼロ (ゼロ番目の顧客) であるとともにイノベーションパートナーでもあったため、ケースの要約、ルーティング、ナレッジ記事の生成などの新しい機能に早期にアクセスできました。当社の IT チームも社内のさまざまなユースケースで AI を検討しており、実例からのフィードバックを必要としていました。その結果、ServiceNow は自社で AI 機能をただちに試験運用することになりました。
これらの初期のユースケースの中には、短期間で成果を上げたものもあれば、反復が必要なものもありました。しかし、1 つ 1 つの実験から、テクノロジーそのものだけでなく、サポートのコンテキストで AI を成功させるには何が必要かという重要な教訓を得ることができました。
なかでも最大の教訓となったのは、明確な戦略がなければ、成熟度が低下するということです。この傾向は業界全体で見られます。当社が実施した 2025 年のエンタープライズ AI 成熟度指数調査によると、AI 成熟度は前年比で 9 ポイント「低下」しています。その主な原因は、基礎となる計画のない拙速な導入にあると考えています。そこで当社は、一旦立ち止まってアプローチを練り直すことにしました。
現在は、人間と AI の両方のエージェントで構成されるサポート組織を構築することが真に何を意味するのかを探っています。この探求は、共感と快適なエクスペリエンスを最優先事項とする当社のホスピタリティのビジョンに沿って進めています。意図を持って前進するために、社内で広くアイデアを募る企画を立ち上げました。そこでは、エージェント型 AI が最も有意義な影響を与える可能性のある分野を募りました。その反応はというと、180 件を超える独自のユースケースが当社のスタッフから提案されました。これこそ、最高のアイデアは業務の現場で働く人たちから生まれるという証拠です。
どこから始めればよいか迷っている方への当社のアドバイスはシンプルです。
小さく始める。迅速に学ぶ。効果のあるものをスケールアップする。
初期のユースケースでは大幅なコスト削減はできないかもしれませんが、そこで学んだ教訓がより広範な変革の実現につながるでしょう。
産みの苦しみはあれど、当社の AI への投資はすでに実質的な成果をもたらしています。
- AI エージェントがお客様のセルフサービス要求の 89% をサポートしているため、お客様は迅速に回答を得られるようになり、人間のエージェントはより複雑なニーズに対応できるようになります。
- AI Agents は、カスタマーサポートケースワークフローの 37% を自動化しており、ルーティング、分類、要約などのタスクを処理しています。
- 現在、ナレッジ記事の 60% が AI によって生成され、公開までの時間が平均 88% 短縮されています。これにより、ナレッジベースの関連性と堅牢性が向上し、最終的にはセルフサービスチャネルが強化されています。
これらの結果は励みになりますが、ここで立ち止まるつもりはありません。当社は今、従来のワークフローを超えて考えています。AI を既存のサポートプロセスに組み込むだけでなく、AI を基盤とした新しいワークフローを設計したらどうなるでしょうか?
想像してみてください。お客様はチャットを使うのか、検索するのか、ケースフォームに書き込むのかを選択するのではなく、検索エンジンを使うときのように簡単な会話から始めます。AI エージェントはその会話を聞き、理解し、問題解決に取り組みます。必要なときや要求された場合には人間に引き継ぎます。このような事後対応的トリアージからプロアクティブな理解への移行により、摩擦が軽減され、解決が加速されます。
ジャーニーを続けるにあたり、当社が得た重要なポイントをいくつかご紹介します。
- 適切に計画された変更管理戦略は、AI 導入の成功に不可欠です。
- ナレッジ管理は、自動化と顧客セルフサービスの両方を促進する要です。
- AI は迅速に展開するのが最善ですが、その価値を測定するには時間がかかります。
- 初期の成果の多くは、複雑さの低いタスクを自動化することによって得られますが、真の変革は、エクスペリエンスを全面的に再構築することから得られます。
ServiceNow の従業員は、自身が当社の最高の顧客であることを誇りに思っています。また、お客様が当社と同じように、日々の業務において
インテリジェンスと人間性を完璧なバランスで融合させた世界クラスのサービスを提供できるよう支援しています。