すべてのテネシー州住民をサポート
米国テネシー州福祉局 (DHS) は、テネシー州で最も脆弱な市民の多くを含む年間 200 万人の人々に、社会的、および家族と児童向けのサポートサービスを提供しています。
DHS は、ナッシュビルにある本部から、州内の 95 の農村部と都市部の郡すべてに及ぶプログラムを調整し、地元の機関、パートナー、コミュニティ組織と協力して、健康、福祉、教育、雇用の成果の向上を支援しています。
2022 年と 2023 年に、DHS は約 6 億ドルの養育費を支給し、食料と栄養のプログラムを通じて 3,400 万食の食事を児童と成人に提供しました。
法務サービスデリバリの変革
テネシー州法務顧問室は、すべての DHS プログラムに法的アドバイスを提供し、すべての司法および行政訴訟において法的代理人を務めます。 副法務顧問である Beka Parkhurst 氏は次のように説明します。「当室は事実上、局内の法律事務所です。 30 人の弁護士と法務アシスタントから成るチームがすべての訴訟案件を処理しています」
「私たちは、人事の問題から、実施プログラムがすべての州と連邦の規則や規制に準拠していることの確認に至るまで、すべての法的事項について、DHS 全体を対象として規則の草案を作成し、契約内容を確認し、同僚に助言を与えています。私たちの仕事は非常に多岐にわたるため、法務部門には幅広い専門知識と経験が必要です」
局のプログラムの範囲と規模が年々拡大するにつれ、法務部門の業務も拡大しています。 従来、部門の管理は手作業で紙ベースのシステムと Excel スプレッドシートに依存しており、支援の要請はメール、電話、インスタントメッセージング、対面で受け取っていました。
「すべてを追跡し、リソースを効果的に管理することは難しくなる一方でした」と Parkhurst 氏は説明します。 「すべての弁護士が何に取り組んでいるのか、各要請はどのような進捗状況なのについての概要すら把握できていませんでした。 デジタル技術のさまざまなメリットがある最新の要求管理システムが必要であることは認識していました」。
「テネシー州は長年、ServiceNow の顧客でした。法務サービスデリバリソリューションのデモを見たとき、素晴らしいと感じました。要請とリソースを一元管理し、進捗と成果を追跡し、多くのプロセスを自動化し、他の既存のシステムとシームレスに接続できるようになることがすぐにわかりました」
コラボレーションソリューション設計の詳細計画
チームの数多くの詳細な要件に応えるソリューションを設計するために、Parkhurst 氏と同僚は、ServiceNow Elite のアドバイザリーおよび実装パートナーであり、法務サービスデリバリのスペシャリストである Kloves と緊密に連携しました。
「ゼロからの構築でしたが、Kloves の素晴らしい働きかけにより、プロジェクトの開始時に詳細な情報を収集し、法務用語や概念をシステムの言語に翻訳して、そのギャップを完全に埋めることができました」
「これは真のコラボレーション、共同作成でした。チーム全員の協力を得ながらすべてのニーズを満たし、誰もが完成したシステムを自分のものと感じることができました。 Kloves はあらゆるユースケースを想定した選択肢を提示し、それぞれの長所と短所を説明し、結論に達するためのガイドとなってくれました。 スタッフは常に連絡可能であり、進捗状況を追跡して情報や更新を共有するための優れたシステムを利用していました」
「素晴らしい体験でした。本番稼働以降、わずかな機能強化だけで済み、それらは平均で 3 営業日ほどで有効にすることができました。これは部門全員が適正な稼働を目指して時間を投資し細部に注意を払ってきたことの証拠です」
要求のルーティングと管理の自動化
Now Platform によって、さまざまな法的要求や事案に取り組む法律顧問事務所の対応、処理、管理能力は変革され、地域、業務分野、可用性に応じて各案件は適切な弁護士または部門のメンバーに自動的にルーティングされるようになりました。
各案件についてシステムは関連タスクを生成し、作業を促すプロンプトを表示します。これにより進行が促進され、すべてのステップが実施され記録されます。
「いつでもシステムにログインし、ダッシュボードを確認すれば、処理中の要求や案件の数、対応している弁護士、それぞれの現在のステータスを一目で確認できます」と Parkhurst 氏は説明します。 「緊急の要請がある場合も、ServiceNow で誰が対応できるかを確認し、完了まで追跡することができます」
監督弁護士の Paul Helton 氏によると、各弁護士が対応している要請にアクセスしてステータスを確認できることは大きなメリットです。 「弁護士の作業負荷を評価し、必要に応じて要求を他の弁護士に割り当てることができます。また、弁護士が短期や長期の休暇を取る場合にも、ケース情報をシステムに残しておくことができます。要求をすぐに割り当てられるため、作業が迅速化され、誰がそれぞれの要請に対応し、誰がそのケースの担当なのかについての思い違いを減らすことができます」
統合によりスピードと効率性が向上
Kloves はさらに、法務サービスデリバリと他の州のシステムとの間に個別の統合を構築し、データの自由な流れを自動化することで、速度と効率面でのメリットを実現しました。
たとえば、API 接続により、法的な意見が必要な場合に、成人保護ケースに関連するすべての背景情報を、適切な知識を持つ弁護士と自動的に共有できます。 システムでアクセス制限とセキュリティレベルを設定することで、機密性と弁護士の依頼者に対する権限を確実に保護できます。
Parkhurst 氏は次のように説明します。「私たちの業務のほとんどは、児童保護と、成人保護と、デリバリーパートナーへのライセンス交付です。 この接続と、開発した事前入力テンプレートを使用して、ライセンス交付と実施に関する文書を処理するための所要時間を大幅に短縮できます」。
「ServiceNow でこれらすべてをキャプチャすることで、規制当局など、閲覧権限のある人と共有できます。法的文書を迅速に処理できれば、それだけパートナーは弱い立場の児童や成人を保護するために迅速に行動できるようになります」
Parkhurst 氏は、Kloves が法務部門とともに時間をかけて各ユースケースを詳細に調査し、ServiceNow に最初から適切な機能を導入したことの功績を評価しています。
「以前は、情報の共有には何日もかかることがありました。多くのメールのやり取りや手順の確認などが必要でした。現在では、問い合わせをしたり進捗を確認したりするためのコメント機能があり、すべての情報が各要求にタグ付けされています。ServiceNow のプロセス全体を自動化することは大きな時間の節約になりました。局内のサービスですが、それによって市民が恩恵を受けるという結果を見られたことに満足しています」
進展と成果
Adobe Sign との統合により、重要な法的文書の電子署名が可能になり、今までの時間がかかる手作業は不要になりました。 「たとえば、市民を安全な場所に避難させる必要があるなど、スピード感が求められる状況ではこれは不可欠です」
次の段階として、Parkhurst 氏は局の人事システムに接続することを予定しています。 「2 つのチームをつなぎ、情報を共有することも大きなメリットとなります。初めてのこととして、ServiceNow でリーダーと立法機関向けに幅広いレポートを作成し、活動の範囲と規模を示すことができます。現在では、信頼できるデータを使用してサービスの品質とパフォーマンスを測定し、進捗と改善がどのように進んでいるかを示すことができます」